soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/12/20 ZAZENBOYS @ BIGCAT

毎年末の恒例になりつつあるZAZENBOYSでのライブ締め。
去年は1st〜4th + KimonosのZAZEN総集編スタイル。今年は新曲を交えてのこれからのZAZENが見れるライブ。ゆっくりだけど次のステップに進んでます。


会社を出るのが遅れて到着。
着いた時は『HIMITSU GIRL TOP SECRET』やってた。(4曲目ぐらいらしいです)。次に『RIFF MAN』と来たもんだから前へ突撃〜。後ろの方は詰まってたけど前のほうはガラガラですんなり前方4列目ぐらいまでいけた。


今回の目玉はなんといっても新曲!
向井曰く「ZAZENBOYSの新曲を聴いてみようコーナー」で5〜6曲の新曲の”切れ端”を披露。切れ端ってのは未完成だったり途中までだったりの意。出来上がってる新曲はありませんでした。練っているver.の楽曲が聴けてある意味レア。
最初の2曲は東京節、赤とんぼの流れを組むZAZEN流お祭りロック。うーん、そこまで……と思っていたら、3曲目の『猫(?)』は『Cold beat』のサビのバックを思わせる激速フレーズに「猫はセクシー」「みゃあ」と謎のフレーズが飛び交う曲と4曲目の『おばけ(?)』で複雑なリズムがバカテクによって混ざる曲で良かった。
セトリ中盤で披露した『おでん』は東京節系で、サビでカシオメンのメジャーコードのギターがボーカルフレーズを追う曲で今までにない感じ。ネクストレベルZAZENBOYSの可能性を一番感じた。
あともう一曲インストで向井、カシオメン、吉田の3人がひとつのフレーズを別の始点からスタートしてリフレインさせる絶技があってもはやPARA状態。あれはすごかった。
次回作楽しみです!


旧曲は最近では珍しいセトリ。『安眠棒』『You Make Me Feel So Bad』『TANUKI』など。シレッと『Crazy day Crazy feeling』が始まったり、久しぶりに『WEEK END』『FRIDAY NIGHT』のどちらも入ってたり。
ただ演奏がこなれている感じでZAZEN4が出た直後の緊張感は薄まってる。特に『HONNOJI』『RIFF MAN』あたりはマンネリ気味。
客もだいぶ大人しくなってる。去年のラストライブで『Crazy day〜』が始まった瞬間にみんなで飛び跳ねたのに今回は身体を軽く揺らす程度。『ASOBI』でほとんど踊ってる……どころか身体が揺れてる人がいないのにはびっくりした。ファン層が変わってるのか、ファン層が歳を取ってきたのか。


逆に『Whisky & Unubore』『開戦前夜』とミドルテンポでセッション気味の演奏をじっくり聴かせる曲がむちゃくちゃかっこ良かった!『開戦前夜』のセッションパートってこんなにかっこ良かったっけ?
『DARUMA』『Cold Beat』といった曲芸ソングは何度聴いてもかっこいい。『DARUMA』の「ダルマ!」のあと、次の曲をセッティングしながら「ダルマ(ボソ」と嘆いてたのが笑えました。
なんだかんだで後半になるにつれZAZENサウンドにハマっていき本編ラストの『ASOBI』ではすっかり出来上がってる自分がいる。


本編は色々と小言を書いてますがアンコールは素晴らしかった!
アンコール一曲目『東京節』のフレーズが聴こえてきた時、涙腺が思わず緩んだ。クアトロと別れた9月、渚音楽祭での楽しかった思い出、そして『ふるさと』を歌う向井秀徳の表情……。
東京節の愉快なメロディとともに今年の思い出がフラッシュバックしてきて半泣き状態。まさかこの曲でこうも心が動かされるとはなぁ。前述の動画だったり、FUKUSHIMAだったり、伝説のローリンローリンだったり「3.11以降音楽で何かをしよう」と突き動かされていたのは向井秀徳かもしれない。そういやこの日のライブ中は鋭い眼光ではなくとても優しい顔をしてたなぁ。
そんな感傷的な気分のまま聴いた最後の最後『KIMOCHI』は格別でした。
4人が密集しての全身全霊のアンサンブル。松下さんがドラムを叩きながらものすごく良い笑顔でメンバーに視線を向けてるのを見てまた涙腺が……。吉田さんはグルーヴが身体から飛び出してるし、カシオメンも全力すぎてものすごい顔になってる。最後は向井がギター用のスプレーをメンバーの楽器に吹きつける大騒ぎして最高のフィナーレを。


冗談で「新作は5年後」とか言ってたけどマジレスすると早めに出さないと今の持ち歌じゃ正直煮詰まった感がある。
ただものバンドがものすごく良い空気をだしてました。それを象徴するのが向井のスプレーでのやんちゃとそれを笑うメンバー。シリアスキワモノだったいままでのZAZENにはない空気。


このライブが記念すべき今年ラストのライブと暫定で決めていました。アンコールの『東京節』→『KIMOCHI』はこのセレクトは間違いはなかったと思わせてくれる好演だった!


と言いながらその後も別のライブ行ってるんですが、それはボーナストラック、エキストラステージですっつーことで。今年の締めはZAZENじゃー!

2011/12/21 バズーカ・ジョー(原田仁)、久土'N 茶谷、DODDODO、DJ:針飛び佐助(山本精一) @ 難波ベアーズ

ROVOのベース・原田さんのバンドが気になってたライブ。針飛び佐助(=山本精一)も意味不明すぎて興味をそそられる。
当日まで悩んでたけど早めに会社出れたので行ってきました〜。客は30人くらい?思ったより少ないな。

針飛び佐助(山本精一

さっそく針飛び佐助が何だったかを説明すると「山本精一がPC前に座ってyoutubeをダラダラ流す」というしょうもないものでした(褒め言葉)。
以下ポイントをピックアップして箇条書き。

  • バンド転換中のDJ。プロジェクターを壁に映してるので画面も見れる。音はベアーズのスピーカー使ってるからめちゃくちゃいい。
  • safariの大量のブックマークから選択
  • ブクマにヤフオクとか混ざってる
  • たまに読み込み追いつかず映像止まる。それを客が見つめる謎空間
  • 必ずしもフルで見せるわけでなく山本さんの気が向くままにぶつ切りで次の動画へ
  • 1分ほど『もってけセーラー服』が流れる。さすが
  • ブクマを開くも動画が削除されまくってる
  • 音楽の動画とは限らず。ライブハウスに響き渡る『木星』がシュールすぎる
  • 唐突にスティングレイやら特撮人形劇
  • 出演バンドに合わせて戸川純ラモーンズ、ストゥージズ流したりとさりげなくしっかりDJしてる
  • おもむろに検索をはじめる山本精一
  • 謎のタコ特集
  • ビートルズ → 少女時代
  • TAXIでノリノリの山本精一
  • 失笑に次ぐ失笑

いや〜、最高だった!
オッサンがyoutube見てるだけなのになんでこんなに面白くなるの?

Doddodo

遅れて到着したんでラスト一曲『夕日』だけ聴けた。
あぁ、こんなイイ曲だっけ。おもちゃの鉄琴っぽい音が心に染みるなぁ。

久土'N 茶谷

ギター・山本久土とドラム・茶谷雅之のユニット。ふたりとも名前はよく見かけるけど実際に見るのは初めて。
カントリー、ブルースとかに寄り道しなが日本のロケンロー。主にカバーだったのかな?戸川純の『諦念プシガンガ』『バージンブルース 』はわかった。あとphew山本精一の『まさおの夢』と二人が所属するMOSTのカバーも一曲。


二人とも眉間にシワ寄りまくりの渾身の演奏ですごい迫力。
特に茶谷さんのドラムがすごい!弾性MAXのゴムみたいな腕の動きで開始一曲目にして折れたスティックが飛んでくるんじゃないかと思うほどだった。しかもそのパワーのままものすごく繊細なフレーズを叩いてる。一発で虜になりました〜。
山本久土さんも歌声、ギターとも渋くてかっこ良かった。基本座りながら弾いてたけど高まってきたら立ちあがってジャカジャカと暴走。


かっこ良かったー。
『まさおの夢』が良すぎて帰り道に次の日にやる『phew山本精一』のチケ買ってかえりました。



バズーカ・ジョー

原田さんパンク小僧な出で立ち。音楽性もパンク。パンクはワルガキが聴く音楽だったころのガチ・パンク。
ベースとドラムスの二人バンドなのに音が厚い。Death from above 1979を思わせる。
10回以上繰り返された「1!2!!ロケンロー!!!」のコールから始まるファストパンクの連打に痺れました。
この手のパンク/ロックンロールはあんまり聴いてこなかったんだけどカッコイイなぁ。


原田さんはROVOで使ってる小さいベースでスラッシュメタルにも近いリフを弾いてて新鮮だった。ボーカルも原田さんが担当。高めの声質自体は軽いけど勢いがあってロックしてる。たまにデス声気味になったりも。
ドラムもシンプルなリズムを力強く叩いてて良かった。


原田さんにこんな一面があると知ることができて、面白い体験ができました。いや〜、かっこ良かった!


針飛び佐助は見物だったし、出演バンドも良いのばかり。行ってよかった〜。