2011/12/24 PHEW & 山本精一 BAND（phew、山本精一、山本久土、原田仁、茶谷雅之） ＠ 梅田シャングリラ

大好きな山本精一と伝説的女性シンガー・PHEWのライブ。二人で出したアルバム『幸福のすみか』の13年越し再現ライブでもあります。
phew関連は実はほとんど聴いたことないんだけど、山本精一さんがソロライブで「『幸福のすみか』を全部やるライブは最初で最後だと思います」と言っていたをうけて後に後悔しないようにと、あと前日の久土'N 茶谷のカバーが素晴らしかったってのもあり前日に参加決定。

今回も客席は座席スタイル＋後方に立見スペース。
自分は立見スペース一番前の好位置をキープできたのでくっきりステージ上を見ることができました。
この日は関西周辺のアーティストが集結してたなぁ。右を見ても左を見てもステージ上で見たことのある人の顔が。前日ベアーズの出演者は全員いたし、ライブ出没率の高い髭の人や、みやこ音楽祭'11地下ステージ一番手の面々やら。すごい注目度。特別なライブ気分が高まってくる！

最初はphewさん抜きの4人でスタート。
一曲目に唯一知ってる『まさおの夢』。不思議な歌詞を優しい声とメロディで紡ぐ山本精一さん。
昨日ジャカジャカギターを弾きながら熱唱してた山本久土さんがスッと背筋を伸ばして繊細なギターを弾いてるのに驚いた。茶谷さんは癖のあるフォームはそのままに繊細なリズムを。原田仁さんは余裕を持った落ち着きで髭の生えた風貌もあり仙人のよう。そして山本精一さんは椅子に座りながらゆっくりと歌う。
4人のままで3曲。3曲目のラストにアンサンブルが高まっていき「おぉっ！」と感動。

4曲目にしてphewさんがついに登場。
スラっとした長身で、ポケットに手を入れたままマイクの前に立つ姿がかっこいい。
4人でも素晴らしいバンドだったけど、phewさんが真ん中に立つことでphewさんを中心とした全然違うバンドになっていました。すごい存在感。
phewさんのボーカルは大人っぽいけど舌っ足らずにも聴こえる。無感情ながら芯が折れない頑丈さも感じる独特の歌でした。リズムの取り方が独特でDAFやLaibachの姿もちらつく。地面を踏み鳴らすように足でリズムを取る仕草が気に入りました。

全員のバラバラなコーラス（セリフ？）がカオスに混ざり合う曲が面白かったです。CDだとよくある手法だけど生でこういうのは初めて。頭がぐちゃぐちゃになって気持ちいい〜。

6曲ぐらいでひとまず終了。もちろんそんな短時間で終わるはずもなくアンコール……というより第二部スタートか。後半でももう6曲ぐらいやりました。
第二部は曲の後ろになるにつれ盛り上がる曲が多かった。大人の落ち着きを保ったまま熱を帯びていく様は若手バンドには出せない説得力がありました。
山本精一さんソロの時にも演奏した洋楽カバーも披露。違う編成でやるとまた違った曲になる。

ダブルアンコールでは山本精一さんが椅子をどけて立ったまま演奏。
荒々しいギターをかき鳴らしてMOSTの曲へ。今までとはまったく違う衝動的な熱さ。バンド隊も沸点超えの荒々しい演奏。
そして最後は静かな曲で締めて終わり。

MOSTノリのヤジや歓声があって、ライブの空気が壊れた部分もあった。
けど大人の魅力がにじみ出る良いライブ。淡々としてるけどじわじわと身体が熱くなってくる感じ。

（↑久土'N 茶谷ver.だけどこれしかなかった）

HARDCORE KINGDOM OSAKA @ FANJ TWICE（LINDA、siromaru、kors k、おもしろ三国志、DJ Poyoshi、Numb'n'dub、DJ SHIMAMURA）

自分にとって今年最後の音楽イベント。関西関東入り乱れてのハードコア・パーティー！
12/17からの一週間、火曜日以外は全日ライブというアホなスケジュールが祟って風邪気味だったけど、まぁなんとかなるだろと行ってきました〜。なんとかなりました。

LINDA

到着が遅れたのですでにライブ中。『Falsity』からだったんで2曲目ぐらいかな？
大箱で聴くデジタルグラインドハードコア・シットはいつもと違う聴こえ方でメインフロアへの階段を降りてく時点でワクワクした〜。
フロア降りたら速攻で前へー。後ろにはゆっくり見る客が、前にはいつも通りのメンツが騒いでる。暴力的な中にも楽しさが溢れるモッシュへと混ざる。

ダブステ色はほとんど無しの純ハードコアなセトリ。
時にはLINDAさんがフロアに降りてがっつり揺らす。まだイベント始まったばかりでも容赦無し。こっちも全体力使い切る覚悟で対峙してますよ。そん時を楽しまなきゃ損だー。
曲順ミスって関西の残念なノリも顔を出しちゃった場面もありましたが、そのまま突っ切ったバイオレンスサウンドでねじ伏せたライブは爽快でした。

ラストはマリリンマンソンのカバーで『irresponsible hate anthem』！反応しないはずがないじゃないですか。なんとなく今日はこの曲やる気がしてた！

終わったあとは口内が風邪特有のネバつきで酷いことになってた ＆ いつも以上に頭がふらつく……、が悔いはない！

siromaru

前のOREBOX以来のsiromaruさん。あの時もLINDAさんの次で体力を使い切ったあとに椅子でぐったりしながら聴いてたんですが、今回も同じ結果に……。
シュランツ攻め。知ってる曲もいくつプレイしてて良かったー。
ラウンジのスピーカー性能ゆえちょっと音が軽かったので仕方ないんですがもうちょっと迫力欲しかったなぁとも。とはいえ体力が回復するにつれ身体が自然とリズムを取ってました。

kors k

ラウンジでダラダラしてたらkors k始まってたました。
スター性のある音とルックスでオーラあったわ〜。ゲーム系コンポーザーにありがちな固さがまったく感じられない。
BPMは抑えめで広がりのあるサウンドをプレイしてました。大箱慣れしてる感じのプレイ。目当ての客も多かったので一番人が入ってましたね。

自分は二階フロアから『Shining Polaris kors k mix』などを眺めたり、『smooooch』に反応をしてフロアに降りるミーハーな反応したり。『the shadow』もやってたっけ？ハードコアイベントらしく『Hell scaper』で締め。

おもしろ三国志

名前が伏せられてたスペシャルゲストはまさかのおもしろ三国志！
いつもの凝った衣装にサンタの袋を持ってカオスな登場。こりゃいいサプライズだ！
登場した瞬間にスクリーンをSFCの三国志に切り替えるVJ部隊のセンスに脱帽した。

ハードコアイベントでもまったくブレることなく、剣を振り回しながら「董卓討つべし！董卓討つべし！」連呼する盛り上げ皇帝っぷりは違和感なくイベントにフィットしてました。

ラウンジで大阪ハードコア名物・テキーラ祭りの標的にされたり、潰されていくSHIMAMURAさんと見たりと楽しい一時を過ごしているうちにイベントも後半戦に。

DJ Poyoshi

おもしろ三国志の熱気を冷ますことなく一発目から今年のアンセム『Party Rock Anthem / LMFAO』ネタでスタート。イイ曲や〜。そのあとも攻めのレイブサウンドを次々とドロップ。

終盤でsiromaruさんが登場してかけた一曲が良かった！
あとで聞いた話ではBOF2011のsiromaru×Crankyさんの曲だったらしい。まだBOF2011は手を付けてないのでわからなかった。くぅ〜、知ってたらさらに爆アガりしてただろうにっ！

Numb'n'dub

エモ、ダブステ、ジャングル、ハードコア、ロック、ヒップホップ、レゲェをミックスした俺のツボ直撃なサウンド。MCスキルとスクリームの迫力、どれをとっても文句の付け所がない！

イベントに合わせてクリスマスソングをサンプリングした曲が中心でした。
以前見た時よりダブステ色がだいぶ入ってる。
前はもっとブレイクコア色が強めのドタバタしたリズムだったけど、今回は沈み込むグルーブ重視だった気がします。いや〜、気持ちいい。曲間のフリースタイルもめちゃくちゃカッコエエ。
しかし、この手のユニットにしては珍しくサビがめちゃくちゃエモい！たまらん！！

臨界点突破のテンション上がり具合で騒ぎ倒してきました〜。最高に楽しかった！
叫び倒して終わったあとはほぼ声出ない状態に……だが悔いはない。

DJ SHIMAMURA

この人のピークっぷりはもはや反則です。アンセムと言いたくなるようなトラックの数々。
ちょっとトイレ行った後にメインフロアに戻るとステージの上で大量の人が騒いでる。一言「どうしてこうなった」。
eatoutでリベンジさんが流してた『Shots / LMFAO』ネタのハードコアもやってました。今年のパーティにLMFAOは欠かせないな！

最後ステージから落ちて（？）騒然とするところもあったけど大丈夫だったようでなにより。「あと一曲！楽しんでいって〜！」と叫んだあとの『Now is the time / hixxy』の声ネタ曲かけた瞬間は胸が張り裂けそうなほどアガった。

最後まで良たかったけどryumu*さんがハウス〜ハピコアの小気味良いトラックを流してたのを尻目に撤退。

思いっきり楽しんだー！難しいこと考えずに音で騒ぐだけのまことにハードコアなイベント。
20日のZAZENBOYSを今年のラストライブとして残りはボーナストラック/ライブと一人で位置づけてたわけですが、ボーナストラックとするならこのイベントは限りなくふさわしかった気がします。

2011年に行ったライブ数:69 アーティスト数:222

今日の更新で今年のライブレポは終了です。
その数69。縁起の良いロックです。
フェスも多いので見たアーティスト数は222にもなりました。

単純計算でひと月に約6個もライブ行ってることになります。
そのひとつひとつを思い出すだけで楽しくなってくる。本当に良い一年でした！

今年はライブが楽しくて楽しくて仕方がなかった。
来年も楽しいライブライフが送れますように。

↓今年行ったライブ/イベント & アーティスト・リスト