soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/04/25 COALTAR OF THE DEEPERS @ umeda AKASO

COALTAR OF THE DEEPERSのライブに行ってきましたー。昔からファンだったけどライブは初!


シューゲイザーを基準にハードコア、デスメタル、パンクをごちゃ混ぜにしたある意味ミクスチャーバンド。
最近はキーマンのNARASAKIがアニソン方面に手を出したりバンドでもピンクドラムの初期EDを担当したりと”ソッチより”にも馴染みが出てきたのかな?




ピンク街を通って会場のAKASOに到着。ロッカーに荷物を入れて会場少し前に入場〜……あれ、あんまり人が入ってない?詰め込み状態の2/5ってとこでしょうか。ちょっと淋しい状態。


客層は女性率が高くてびっくり。たぶん男女比4:6ぐらいで女性の方がお多かった。そういうバンドなんだ。活動歴20年(!?)のベテランのわりには若い層が多かった気がする。高校〜大学ぐらいが多い?




トライバルなリズムの曲でスタート。
ん?ドラムのフロアタムのリズムキープがどこか不安定。全体的にテンポがぎこちない。音響面も轟音がクリアに聴こえるというより轟音で作られた固形物が垂れ流されているようで荒いな……。


2曲目『prophet proved』。印象的なシンセが聴こえた瞬間キター!しかしNARASAKIの声が細いっ!CDでも細いけどライブだと更にナヨナヨしててギターの轟音にかき消され気味。声質自体はCD通りの少年声で唯一無二。ルックスは黒髪パーマにしてもっさりしてましたが……。
サークルピットが発生してもおかしくない『Zoei』の超攻撃的なリフが響いても特にモッシュも起こらず。客おとなしいなぁ。
メンバーも足元見ながら演奏することが多くてアクションは少なめ。NARASAKIはナヨナヨと……。


……と批判ばっか書いてることからわかるとおりこの時点では「うーん、ライブは微妙だな。二回目はないかも」と思ってました。
曲はむちゃくちゃいいけどよれた音と声と客層と……。どうも肩透かしを食らった感が残る。


ハードコアと三味線を融合させた「Wipe Out」はカッコよかった。三味線なのにダンサブルなフレーズに身体が自然と動く。
ピンクドラムのED『Dear Future』も早い段階で披露。あらためてめちゃくちゃ印象的なギターだ。意外にも違和感なく他の曲に溶け込んでて良かったです。


自分が大好きな『No Thank You』も前半戦に飛び出す。
いまもセトリにこの曲が入ってると知って今回のライブに行こうと思ったぐらい好きなんですが……期待してたほどテンションの上がってない自分がいる。途中のデス声はいままでの少年声が嘘のように強烈。しかし客があんまり沸かないからどうも気持ちが……。
『Unlimber』のサイレンのような緊張感の名リフが聴こえてくる。さすがに徐々に高まってきたかも。曲は本当に良曲ラッシュなんだよなー。


雷雨の映像とともにシューゲイザーなゆっくりグルーヴの『How Smooth』。おぉ、これは気持いい。
そのままシューゲイザー系を3曲ほど。一曲一曲が長くて深い曲をこんなに密集して持ってくるとは思わな方。でもここで徐々にCOTDの世界に取り込まれていったのは確か。


テーマソングとも言える『C/O/T/D』。さすがにお客さんの反応もいい。シューゲイザー+ハードコアのCOTDの魅力が詰まった曲。ギターソロがかっこええ。バンドの演奏も勢いがあってようやく火が付いてきた感がある。
シンセベースがどギツイ『アクエリアンエイジ』のセルフカバーで本編終了。




『C/O/T/D』もありそこそこ温まった状態でアンコールへ突入。
まずは『BLINK』。この曲の高速ハイハット捌きが大好きで。リズムのよれが気にならなくなってきた。
最初に挙げた音と歌への不満がいつのまにか消えてる。自分が慣れたのか出演者側がノッてきたのか。NARASAKIのアンニュイ声でダラダラ〜と話して『Ribbeon no Kishi』でアンコール締め。




これで終わりかな?と思ったらダブルアンコールで再々登場。ここからが神がかってた。
なんたってダブルアンコール一曲目が『JOY RIDE』!最近やるのはレアらしいです。
リズムに合わせての手拍子からNARASAKIの「せーの」の掛け声でヘヴィなリフに合わせてジャンプ!ここらへんからフロアもかなり熱くなってきた。うおー、最高だー!


次がThe cureの『Killing an Arab』カバー。メインフレーズをピアニカで吹くのに爆笑しつつまさかのドゥームアレンジが始まる。さらにアイアンメイデンのACE HIGHのカバー!NARASAKIは携帯で歌詞を見ながら歌う。あれ、結構声でてるじゃん。
ツインギターが背中合わせで弾こうとしてうまくいかなかったり、そこに手を振りまくりでNARASAKIが大騒ぎしたり適当感がにじみ出てるwでも演奏めっちゃうまかったし楽しそうにしてるのが良い!。
『Killing an Arab』の後半デスメタルのノリに戻ってカバータイム終了。あー、めっちゃアガった!NARASAKIは「高校からの夢がかないました」宣言。


そして最後の最後は『Hyper Velocity』。ブラストビートではじまり、ニューウェイブの要素を伴いながらパンク的に疾走。ボサノバ風ソロや激キャッチーなサビと好き放題に展開しながら一気に楽しませる勢いのある曲。あらためてこの曲の構成力に感動。中盤のテンポチェンジ(今風に言うならビートダウンパート)もばっちし決まって。ついにモッシュも発生。




神がかってたダブルアンコール。
終わるころには気分がノラなかった前半*1が嘘のように大満足の笑顔で会場を後にしました。


2時間半の濃密セトリ。何度も聴いてきた曲が生で聴けるってのはやっぱいいね。
ステージングは後半になるにつれ良くなってた。客がもう少し元気があればなぁ。

*1:本気で来なきゃよかったと思ったほど