屍鬼 1〜6話 / 龍也

システム、絵、ストーリー、BGM、SE、など全てを一人で作ったノベルゲーム。各話ごとの公開で、全6話。俺のツボをクリティカルヒットしたゲームです。個人的評価は”超”良作。
■あらすじ■
ふざけた名前とは裏腹に、裏社会において実力を持つ組織、まごころバンク。
その実態は様々な依頼を受け、それに応じて屍鬼と呼ばれる『死体』を派遣する人材派遣会社である。
ある日、社員である鬼島は一人の屍鬼を担当することになる。
鬼島もはじめは嫌がるが上司に言われ仕方なく担当することに。
そんな急造コンビが仕事を言い渡される。
共に行動するうちに少女の危うさに気付く鬼島。
同時に動き出す謎の男の策略。
血と硝煙のバイオレンスアクション!
(第1話のあらすじをHPより転載)


システムはオーソドックスなノベルのモノで問題なし。選択肢は無しです。
絵は上手い。男キャラは個性のあるデザインだし、女キャラはカワイイ。好みの絵柄。立ち絵差分の枚数も多く、一枚絵も全話あわせるとかなりの枚数があります。
演出効果は1話ではほとんどありませんが、後になると色々挑戦しはじめ、演出面の強化がなされます。カットインの使い方がうまい。
BGMも自作なのですが、元々音屋じゃないからか、他に比べて見劣りします。良い曲があれば熱い戦闘シーンやクライマックスの感動的なシーンがもっと映えたと思います。


ストーリーは屍鬼(ゾンビのようなモノ)を中心としたバトルモノ。
敵や脇役を含む全てのキャラ作りが絶品です。適度に力が抜けているキャラばかりなんで会話が楽しい。しかし、物語の展開自体は熱い。屍鬼という設定を上手く生かした物語です。各話の終わり方がうまい。
文章は能力バトルモノにありがちな装飾たっぷりなモノでは無く、読みやすい文章です。説明文などが最小限に抑えられています。この点が自分のツボにはまった原因かも。
会話主体の読みやすい文章やキャラの立ち方などから少年マンガっぽい印象を受けます。最終話の怒涛の展開は漫画の最終巻を読んでいるかのよう。
前に出たさりげない伏線が回収されていくのは面白い。こじつけではなく最初から考えられていたんだろうな。戦闘シーンも場面状況が分かりやすく、面白かったです。
おまけの作者さんのゲームについてコメントも面白い。こういった作者が自分の作品について語っているのを読むのが好き。最近はこういうおまけが付いてるゲームが少なくなった気がするなぁ。非商業の醍醐味だと思うんだけど。本当の(?)おまけのはっちゃけ具合も良い。


オススメの一作です。今年一番のヒットかも。(同着1位が大量にありそうですが)
人によっては、良くある戦闘モノと感じる人もいるかもしれませんが、一人一人のキャラがここまで気に入った非商業ゲームはそうありません。
1話は短いのでお試しにプレイしてみて気に入ったら最後までやってみるといいでしょう。


↓各話ごとの感想↓

第1話

この時点ではここまでハマルとは思ってませんでした。キャラが立ってるバトル活劇モノといった感想でした。この時点からメインを努めるキャラ達はキャラが確立されてる。
様々な設定がくどくならないように説明されていて屍鬼の導入として良い出来。

第2話

まごころバンク面々の日常を見れるかのような話。すごい能力を持っているのにどこか抜けている3人が面白い。
ここで自分がこのドタバタしたキャラ達を気に入っている事に気づく。キャンキャンうるさい絵馬がかわえー。戦いのBGMがあの一曲なのが悔やまれる。

第3話

ニットの話。ニットは良いキャラしてるなぁ。なんでポケットに手を入れているかという理由が面白い。
擬似推理モノに挑戦していて他の話と違う楽しみ方が出来るのが良いな。あげは、かわいいー。(絵馬から乗り換え
↓ネタバレ↓


・ダーティーヒーローともすこし違うニットが主人公のこの話はいままでに読んだことが無い感覚。
・余裕を持ったキャラが頑張ってみるって話が好きなんです
・最初はつい近くにいる人間を殺してしまうっていう設定に馴染めなかったんですが、最終的にはお気に入りの設定に。それを使って戦闘をするってのがカッコイイ。
・肉屋の最後はグロい。

第4話

鬼島の過去の話。この話の見所はやっぱり綾ですよ。綾かわいいー。(あげはから乗り換え)独特の口調がいいですね。アイアンクローをされているカットインがツボ。この話からほにゃ絵のカットインが効果的に使われるようになります。このほにゃ絵が最高。
ラストは泣ける展開です。
3話、4話と絵馬は出番の無いメインヒロインとしてキャラ確立。
↓ネタバレ↓


・遊園地のカットイン絵もツボ。使い方うまいなー。
・遊園地前で混乱する鬼島もかわいい(ぇ
・綾を殺した犯人がわかった時は驚いた。そういう事か。

第5話

ラストへと繋がる話。復活の絵馬。やっぱ絵馬もいいな。

最終話

今まで出てきたキャラが総出演。怒涛の展開です。熱い。正にクライマックスにふさわしいです。
鬼島、絵馬の場面切り替わりまくりバトルは、手に汗を握る思いでクリックしていました。
すべて解決というわけではありませんが、後味の良い終わり方。ラストにもっと良いBGMがこれば最高だったのになぁ。
でも、ひとりでこれだけの作品を作った作者さんに拍手を送りたい。楽しませてもらいました。
↓ネタバレ↓


・襲撃の入り方、各キャラの頑張り、全てが最高の最終回でした。ほとんどのキャラが出演ってのがにくい。
・頑張るニットが熱い。名前も出ない開発部の頑張りようが熱い。禿げ2人がおいしい。
ロンメルの最後の攻撃の演出はカッコイイ!剣が振ってきた瞬間鳥肌が立ちましたよ。
・ルワイルがすんなりと帰っていくのは多少引っかかるものがあるかな。まごころバンクの人間を大量に殺したのは事実なんだし、あの絵馬の頑張りはなんだったんだと。まぁ、あそこでルワイルを殺せば解決という話でも無いですが。
・最後まで超能力系バトルにしなかったのは正解だと思います。能力系を出したら安っぽくなっていたと思う。