soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

C70その24 ARIA & Monolith"I" / WAVE

ARIA / WAVE

サークルWAVEからAIRアレンジ。このCDは全編曲を担当するMORRIGANさんはもちろん、構成・企画のrioさんもかなり貢献していると思う。
ちなみにドラムンandクラブミュージック要素は無し。


大人しい系のアレンジです。
ピアノ、バイオリンを多用しています。オーケストラいうほど仰仰しさは無く、アコースティックソロというほど質素でもない。2つの間のような音楽。
伸びる音が多く、リズムの効いたアレンジは少なめ。
アルバム全体が物語を語っているので、癒し系と片付けられるモノではないと思う。まさに「大気」のようなアルバム。


大人しい系のAIRアレンジとしては、かなりの出来。またアレンジアルバムというだけでなく、イメージアルバムとも言えるほど「AIR」という作品を大事に、表現しています。


しかし、アレンジが大人しい系の王道(もしくは極致)といえるアレンジで意外性がなかったので、ちょっと物足りないとも感じました。大きく盛り上げる事が無いのも不完全燃焼気味。
自分がリズム重視の音楽が好きというのもあると思います。言ってしまえばアレンジの方向性が自分の好みでは無かったという事です。


それでも「AIR」という作品をここまで表現したのは、素直にすごいと思う。目を閉じてじっくりと聴いているとぐいぐいアルバムの作り出す世界に引き込まれる。ジャケデザインも雰囲気をだしてる。
ミュージックアルバムとして聴くと、正直イマイチでしたが、イメージアルバムとしては最高な出来。AIR好きなら聴いて損は無いと思います。


お気に入り曲は、
出だしから「AIR」らしさを感じさせるピアノ→バイオリンの①「回想録」、物語の終わりを感じさせるバイオリン→ピアノの⑭「回想録」。
そしてアルバムで一番のお気に入りのバイオリンと静かなシンセのみで構成された⑥「銀色」。アルバムの肝になる曲です。
まぁ、このアルバムは曲単位でどうこうでなく、アルバム全体の作り出す(「雰囲気」というより)「空気」を楽しむのが一番の楽しみ方だと思います。

Monolith"I" / WAVE

3曲入りオリジナルミニアルバム。


久々のMORRIGANさんによるドラムンです。
WAVEでのドラムン以外の路線も良かったですが(東方シリーズはちょっと微妙だったけど)やっぱりMORRIGANさんといえばやっぱりドラムン。これを求めていた。
緻密なドラムメイキングは相変わらずすごいです。ベースを強めて聴くと低音が気持ち良い。3曲ともクオリティはハンパ無い。
ただ以前に比べてドラムに迫力が無いような。あの狂ったようなドラムが好きだったのでちょっと残念。


①はダークなドラムン。ベースがかっこよすぎる。②は明るい歌モノの声ネタにブレイクビーツをあわせた曲。良い曲です。黒の方向に大人しい③は複雑なドラムがすごい。バスドラが気持ち良いです。


全部良い曲だけど、どれもシングル的な曲では無いし、3曲だけだとやっぱり物足りないです。
ドラムンのフルアルバムが聴きたいなぁ。