SATURDAY NIGHT WRIST / DEFTONES
同人CDは一休みして今日は一般CDのレビュー。
もっとも好きなバンドのひとつであるデフトーンズの5thアルバム。
輪郭のはっきりしない4thの延長線上の音ながら、1stと2ndの荒々しさ、3rdの神聖とも言える空気が合わさった集大成的なアルバム。
デフトーンズにしか表現できない唯一無比の音楽です。
エフェクトをかけまくったシューゲイザー/ポストロック風のギターにチノの気だるいボーカルが絡み、妖しいムードを作り出しています。叫んでる(わめいてる?)時のチノや轟音リフもカッコイイ。バンドを支える超タイトなドラムも相変わらず最高。
新しくボーダーオブカナダのようなエレクトロニ要素も加わってる。前作より「静」の部分は確実に進化しています。
スローテンポのヘビィナンバーがメイン。毎度お馴染みのスルメアルバムです。
①のイントロから思わず体が動くグルーヴィーなギターリフがたまらん。このフレーズと宇宙に飛んでいくような高揚感のあるパートが交互に出てきていきなりデフトーンズワールドに引き込まれます。ラストの攻撃的なリフもカッコイイ。
②はデフトーンズにしては力押しのハードな曲。シャウトがかっけー。
③と④は4thののようなメロディアスなボーカル+気だるいヘヴィネス。浸れる。
⑤はsystem of a downのサージをゲストに迎えたミドルテンポの曲。急に入ってくるサージのボーカルが神々しすぎて逆に笑ってしまう。お前はどこの教祖様だ。
⑥は「u,u,d,d,l,r,l,r,a,b,,select,start」という面白いタイトルのエスニック調の落ち着いたインスト。
⑦はエレクトロニカ風のフワフワしたシンセが気持ちいい。
⑧は動と静が何度も切り替わる。「テッサー、テッサテッサー」のシャウトはかっこいいんだけどあのデブチノが息を切らしながら叫んでるのを想像すると思わず笑ってしまう。ラストのオールドスクール調になる部分は今までにない展開。良曲です。
⑨は非バンドサウンド。音数の少ないアンビエント調バックトラックにあわせて女性ボーカルが語るように(というか後半は普通に喋ってる)歌う今までにない曲です。
ドラッグのようにジワジワ効いてくる曲。一番お気に入り。
⑩〜⑫は印象がちょっと微妙。印象が薄いです。
名盤の3rdには勝てないけど、4thが微妙だった人も聴いてみる価値はあると思う。オススメです。
とにかく深い。どんどん落ちていく。⑨なんてその典型例。
やっぱりデフトーンズは最高だね。
しかしルックスはヤバイ事になってる。さすがに太りすぎじゃないだろうか。最近はネタバンドとしての地位が確立してしまった。
特に「テッサー」は初視聴時に吹いた。
デビュー当時のチノはルックス的にも能力的にも世界で一番カッコイイボーカルと思ってたのに、今じゃ豚としか形容のしようが無い・・・。
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