soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Lies for the Liars / The Used

Lies for the LiarsLies for the Liars
The Used

Reprise 2007-05-22
売り上げランキング : 246702

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


数年前に起こったスクリーモブームの火付け役The Usedの3rd。


基本的にはポップなアルバムだった2ndの延長線上の音なんだけど、初期衝動バリバリだった1stの勢いが帰ってきました。
ドラムが変わったからか、今までよりリズムがストレートになった気がする。
また、様々なジャンルの音を取り入れてて、ホーン隊を呼んだり、打ち込みを多用したりと小技が効いてる。とてもバラエティに富んだアルバム。
涙を誘うグッドメロディは相変わらず。そしてUSEDの一番の肝になるバートのスクリームは、1stほどの絶叫はありませんが、ここぞというところでちゃんと叫んでる。十分満足できるシャウト具合です。
全曲に味があって、いらないと思える曲が無い。
激しさ、泣き、遊び心が良い感じに混ざり合った傑作です。
ちなみに歌詞カードのアートワークも良い感じに気持ち悪くて良い。


①2ndみたいに大人しかったらどうしようという不安を蹴散らしてくれるアグレッシブな曲。勢いのあるAメロ、キャッチーなサビ、そして中盤の雄たけびと文句の付け所が無し。細かいところで小技の効いてる良曲です。
③意外性抜群のゴシックロック。最初は戸惑ったけどこれはこれで面白い。
⑤サビが抜群に良い。これはたまらんわ。今作で一番気に入った。
⑥ホーン隊を呼んだダンサブルな曲。どことなく2ndのボートラっぽい。「ノノノノックミーアウト!」のシャウトが面白い。
⑧最初はB級ホラー映画のような雰囲気のエモロックですが、中盤で開放的な賛美歌のような曲調にガラッと変わる。女性ボーカルとの絡みも見られる今までに無いタイプの曲です。
他にもストレートなノリの②⑩、USEDの静におけるメロディの良さが前面に出ている④⑦⑨⑪⑫など良曲ばかり。


最近はグダグダになっているスクリーモ界では久々に表れた全曲良曲の傑作です。
色々な方面に手を出しながらも激しく泣けるというUSEDらしさを忘れていないのが素晴らしい。文句なしにオススメ。


↓③「The Bird and The Worm」