soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Clip Clap / PING-Music Label

M3 2008春に頒布されたPINGさんの新作。オール4つ打ち。
常連のNackyさん、STCnさん、908さんは健在。aymさんは今回も不在ですが、「Value of forest」「Spreading branch」といった温かいBMSで一世を風靡した狸穴さんが参加しています。


HPにはクリックテクノ云々と書いてますが、あまりクリックサウンドって感じではなく、いつも通りのコア&地味な4つ打ちミニマルテクノ
いつものリズム重視路線ではありますが、「snapshot」以前のCDに感じられたお洒落な雰囲気が少〜〜しだけ復活した気がします。近年の作品ほどは突き放した音作りでは無い。特に前半は。
とはいえ、よりストイックに、よりマイナー路線に走ってきたPINGさんですからメロディが無いと駄目な人には相変わらずキツイでしょう。


4つ打ちな前作「NO4」がイマイチだったんで、モロ4つ打ちな今作は嬉しかった。
しかし、あまりに地味すぎて⑤以降は眠くなってくるかも。結構暗いしね。


②2音もしくは1音で反復しつづけるフレーズがトリップさせてくれるテクノ。あぁ、地味(褒め言葉)。動きの無い美学が感じられます。
③今回の白眉、狸穴さんの曲。今作の中では(察してください)メロディアス。哀愁あふれるピアノが泣かせてくれる。2:35からのピアノに悶絶。これはヤラれた。今作で一番のお気に入りです。やっぱり良いメロディ書くなぁ。
④低ーいベースが好き。必要最低限のシンセもたまらない。これもお気に入りです。
⑦ひたすら繰り返される下降旋律にがっしりしたキックが絡む。ノレます。


開始4曲はここ数作でも一番好きな流れ。
全体で見ると少々地味すぎたか。音数少なめでアッパーチューンがゼロだからなぁ。
まー、十分すぎるほと満足できた。大人っぽいテクノです。ハウステクノよりアンビエント/ダブのほうが近いかも。