soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

アムリタ / D'va;;;;;;;;5


D'va;;;;;;;;5、LiZ、T-Rify.Dなどのサークルで活動し、最近ではうみねこにも曲を提供したことのある-45さんの二枚組みソロ・ベスト。


ゴシックの威圧感とゴア/サイケデリックトランスのトリップ感を混ぜた-45節が十分に堪能できる一枚。BMS時代の名曲から全25曲が収録されており、-45さんのすべてが濃縮されていると言っても過言では無い。
病的なまでに敷き詰められた音、歪み続けるサイケデリックシンセ、音楽ジャンルとして形式化してしまった「ゴシック」なだけではなく真の意味でゴシックなサウンドです。
ゴシック+トランスの似たような曲がひたすら続くのでCDとしての流れはそれほど良くない。捨て曲ゼロだけど全ての曲が同じ方向を向いてるので、アルバムとしての完成度は他の作品のほうが一枚上手です。ただ今回はまさに過去作集という感じで今の-45さんをありったけ詰めた感があるので、入門盤として最適。
BMS曲は基本的にBMSとおなじ曲サイズですが、音質がグッと向上している……気がします。


サークル時代の多くの曲は過去にウチでレビューしたことがあるので、BMS曲メインでピックアップ。

disc1

①一発目から紛うことなきゴシック+トランス=-45節。
④LiZメドレーBMSの「舞月舞踏」が単作として登場。音の壁で攻めるのでなく切ないフレーズで魅せる。-45さんとしては異色作と言えます。このフレーズ大好き!
⑬名BMS「Bloody Malie」!!殺人鬼に追いつめられるようなこの緊迫感。たまらんなぁ。
サイケデリックトランス寄りの楽曲。攻めのシンセと女性の悲鳴にどんどんテンションが上がっていく!自分はこれが初聴。むちゃくちゃ気に入りました。
⑯鬼の交互押し譜面「樟葉」。ずっしりしたビートが厳粛な空気を作り出している。やっぱり1:20からがカッコいいよね。
⑱ⅡDXの「A」をアレンジ。速くならないA。遅いままになったことでピアノが原曲より印象的になってる。
⑲「黄泉比良坂」。私の-45さん初体験曲です。いまでもまったく色褪せていない名曲。

disc2

⑥悪名高き「Gengaozo」。テラーともいえるシンセが聴き手を追いつめる。シンセの音が本当に気持ちいい。
⑭ベスト盤のラストを飾るのは10分超えの大曲。とはいえ基本はいつもの-45さん流ゴシックトランス。最初から最後まで自分のカラーを突き通してます。


他を圧倒するシンセの滝/音の壁で聴き手を闇へと包み込む。音のパワーという点に置いては同人音楽界隈でもピカイチ。
ウネウネしたトランス好き、息苦しいゴシックが好きな人は100%気に入ると思います。