妄殺オタクティクス / SHARPNELSOUND

キング オブ ナードコアSharpnelの新作。


もはやオンリーワンなシャープネルサウンドが展開されている。
ネタ元はけいおん・咲・ケメコといった最近の話題作、シスプリ陸まおといった懐かしいネタもあり幅広い。
職人芸的な声ネタ弄りまくりがほとんど無いのは寂しくもあるけど、安定したトラックでテンションをあげてくれる。
今作の一番の聴きどころはエヴァ、エンフェリートネタが続く中盤。
精神的に苦しいシーンを切り取ったエグいサンプリング。どちらかといえば「アニソン+ガバでワイワイ楽しもう」的なノリが強い最近のシャープネルにしては珍しく凶悪なハードコアサウンドが聴ける。精神を圧迫するような攻撃性。ジャパニメーションのダークな部分が顕著に出ています。
そういう意味で、個人的にはちょっと気軽には聴けないCDです。締め付けられそうになる。だがこれぞハードコア!
全体としては王道的なシャープネル節が多く、音楽的な飛び道具は無い。ただし真ん中に強烈な毒があることでインパクトのなる一枚となっています。かなり気に入ってます!


けいおんネタ。唯のユルい「ぷにぷに」と「ふわふわ」を混ぜたイントロ→ハピコア+セリフサンプリング→「ふわふわタイム」のサビと展開する典型的な歌モノシャープネル節。やっぱサビが盛り上がりますなぁ。明るい良質トラック。
②咲ネタ。ダークなドラムン風トラック。大仰なシンセが耳に残る緊張感あふれる一曲。牌を切る効果音をリズムに合わせてるのが面白い。
戦国BASARAネタ。勢いのあるトラックに合わせて勇敢な武将達の叫び声がこだまする。「お屋形さまー」「雪村ー」×16に吹いたw 笑えると同時に妙に癖になる。声ネタが男臭い新鮮なシャープネル。
ナデシコネタ。最初は「YOU GET TO BURNING」をいつものシャープネル節で。後半は劇中の音痴ver.を持ってくる。うーん、ちと自分にはネタ色が強すぎるなぁ。流れが途切れるから飛ばしてしまうことが多い。真面目パートは懐かしさもあり好きなんですが。
⑤の大量のアニソンをミックスしたお祭り曲。「オタクオーバークロックス21」の『⑥ZAP YOUR CHANNEL』の続編と言っていいでしょう。CCさくら陸まおシスプリなど懐かしいネタで攻めてきます。名曲のオンパレードで盛り上がる。陸まおEDの「It's my style」のパートが一番好き。原曲だと一瞬で終わってしまうフレーズが何度も繰り返されるのに感動。随所に登場する非アニソンのラップサンプリングも差し込み方が上手い!
⑥ケメコネタ。まずは「プリップリン体操」をワンコーラスサンプリングしてテンションをアゲてから、まさかのケメココールでクライマックスへと盛り上げていく。このバカっぽさがたまらんなぁ。ケメコはとにかく声優さんの演技がぶっ飛んでたし、トンデモ発言が多いのでシャープネルに良く合う。中盤の「ズンカっズンカカっ」ってリズムが好き。スネア二連打萌え。
⑦青山テ○マの「そばにいるね」をハードコアへ。サビが次第に切り刻まれ、並びかえられることでまったく別のフレーズへと変化していく様は圧巻。ボーカル弄りの極致に酔いしれます。
エヴァのエグさを前面に出した凶悪曲。「ボクを殺さないでぇ!」「ホントに他人を好きになったことないのよ!」と強烈なセリフが原作をリフレインさせ息が詰まる思い。ハレルヤのトラックがまたキツイ。そしてトラウマな人も多いであろう二号機串刺しのシーンをサンプリング。食われてる音ともに「殺してやる殺してやる」が連呼され、突然無音になるともに8本の貫通音が響く。ショッキングなシーンをダークなトラックに乗せることで恐ろしいほどに精神的にキツい曲となっています。しかし、そのエグさは胸を締め付けられるとともに、性的衝動にも似たインパクトを与えられる。気軽には聴けない問題作。
⑨前曲に続いてこちらもハードな楽曲。もはや音割れしているキックにエンフェリートネタ。「こんなの全然痛くないもん」のあのシーンです。(おそらく意図的に)この曲だけボリュームがデカい。脳を揺さぶられます。2:10の恐怖の声とともにキックがのぼりつめていくのがエグい。二連続でグロ/ダークな曲。もう心臓がドキドキ鳴ってる。
⑩珍しい完全オリジナル曲。ジュリアナ東京なコテコテレイブサウンド。良いフレーズだ。感じるがままに踊れ!ここにきてやっと心の緊張から解放されるー。
⑪「エロは地球を救う2008」の企画曲をサンプリング。下ネタ満載のひどい歌詞ですが曲はむちゃくちゃ良い。普通に良曲です。サビは癖になる。ブレイクの声ネタがバカすぎてワラタw
⑫ラップや高速声ネタをサンプリングしたハードコアトラック。個性的な曲が多い今作の中では目立たないかな。
今日の5の2ネタ。マキナ系の哀愁を帯びたシンセからスタート。3:00まで焦らして解放感のある「ニセモノ」のサビで盛り上げる。その後もう一度マキナ路線に戻して「約束」を挿入。最初から鳴っているシンセは「約束」のフレーズなので「ニセモノ」が「約束」に挟まれる形になってます。7分近くのドラマチックな最終曲。泣けます。


シャープネルのハードな面とバカ騒ぎな面のどちらもが入った良作。
ナードコアファンならまず気に入るでしょう。
とにかく中盤のエグい2曲が強烈に印象に残りました。それ以外が明るくて聴きやすい曲が揃っているのでバランスが取れてる。
J-popネタ、下ネタ、エヴァネタ、バイオレンスなどシャープネルサウンドの原点に少し戻った一作と言ってもいいんじゃないかな?