soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

forenoon for sleep/wonderland / ロリィタノイロォゼ


りみゆさんによるピアノ弾き語りサークル・ロリィタノィロォゼの新作。ここのところミニアルバムが続いていた中、今作は8曲とフルアルバム・ボリューム。


LyricA』や『フィアレス』に比べると少しだけゴシック色が強いけど、基本は上記二作と大きく変わることのない、切ないピアノ弾き語りによるグッドメロディの連続。
後半は暗い曲調が続くのでダウナーな印象のあるアルバム。とはいえ心を鷲掴む哀愁メロディもあるので聴きづらさは感じません。
りみゆさんの儚い歌声は相変わらずピンポイントでツボを突いてきます。安心して聴けるクオリティ。逆にいつも通りなので過去作を聴いてきた人にとってインパクトは少々薄いかも。

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①イントロがレジェマナのOPを思い起こさせるインスト曲。しっとりとスタート。


③掠れた声で歌われる1:40の短い曲。歌は今作で一番の良メロディ。どんよりしたイントロから希望を感じるピアノの伴奏へと繋がる一連の流れには胸が締め付けられます。曲名は「ガーデン(DEMO)」となっているので今後完成版が出てくるのかもしれません。楽しみ〜。


④毎度おなじみ、ボーカル曲の合間に挟んでくる素晴らしいピアノ曲。りみゆさんはクラシカルなテクニックのあるタイプのピアノ弾きではないけど、自然体で紡がれる繊細なピアノは惹きつけられるモノがあります。高音を差し入れてくるタイミングが絶妙!


⑤良いメロディ、良いピアノ伴奏。ロリィタノィロォゼの王道と言える楽曲。ただただ良いメロディにうっとり。

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①〜⑤までの流れが素晴らしい!キュッとくる切なさがあります。
全体的に暗めということもあり、決定的なキラーチューン/フレーズといった点では過去の良盤より弱いところがあります。でも問題なく楽しめる出来。気づいたらリピートが止まりません。


コーラスの多重録音がいつもと活用の仕方が違うなど新しいことも取り入れてはいるけど、基本は過去作の延長線上。
聴く側としてはそれでも十分に満足。でも、次回作から外部コンポーザーを呼んだりと色々冒険していきます。先日のM3ではベスト盤も頒布し、今回のようなスタイルは一区切りつけるのかも。
現時点では新機軸はまだまだ模索中といった様子。
これからどう私たちの心を絞めつけてくれるのか……楽しみです!