soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/05/14 ROVO @ 梅田Shangri-La

土曜日はROVO + 2バンドのライブに行ってきましたー。
出演バンドがすべてバイオリン在籍のインスト・バンドという面白くなりそうな一夜。結論からいくと今年のベストライブ候補になるぐらい楽しかった!

Nabowa

バイオリン+ギター+ベース+ドラム編成のバンド。エレクトリックじゃないバイオリンは本日このバンドだけ。
会場8割入りぐらいの時点で照明が暗くなってスタート。ステージ暗すぎて入場時にベースがずっこけて笑いがwええ雰囲気や〜。
穏やかなアコギからスタート。音色に締り弱く、ライブ入りの吸引力としてはイマイチかなぁ。
と思ってたらバイオリンがものすごく綺麗な音色で入ってくる。この瞬間「今日は良い夜になるな」と確信。


いくつかPVを見るかぎりでは、ゆったりしててカフェ/バーで聴くような音楽をイメージしてたけど、思った以上にジャム・トランス度高め。ROVOほどの爆発力はないもののかっちりアゲてきました。
ギターのセンスがかなりのもの。ロックなカッティングからメロウな主旋律までかっちり聴かせてくれる。このギターとバイオリンの絡みが見事でした。二曲目あたりで弦がボロボロになっても弾くバイオリンが熱かった。
情熱的な演奏でテンションを上げていくギター、バイオリン、ドラムに大してしっかりと「土台」をキープするベースも面白い。本当に「ベース」してる。良いバンドだ。


4曲で終了。最後はジャジーなテイストからロックに展開する。カッコええ!
一組目から良ライブ!

sgt.

ステージ交換のカーテンが開くと、自分が立ってた位置(ステージ左前)にドンとドラムが配置されていた。さらにギター&ベースもステージ左隅に固まって配置。ステージ右側に紅一点のバイオリン(あとでキーボードも参加)するちょっと変わったステージ配置。


とにかく熊のような風貌をしたドラムが圧巻!アグレッシブな叩きっぷりで、最初の激しいスネア連打から理性がどんどんと崩されていきました。
左部隊は音圧すごい。トランス……いやもはやこれはハードコアだ!対比としてのバイオリンが面白い。かなりエモーショナルなサウンドで、ポストロックバンドで例えるならtoeよりte'の方が近いかも。


MCはドラム。後半になるにつれ疲れていくのは、そんだけ演奏が激しいってことか。中盤でバイオリンの女性から「あこがれのROVOとの共演できて嬉しい」とのMCのありました。ワタワタとめっちゃキョドってる……。演奏中のクールな雰囲気はどこに……。


怒涛の爆音サウンドでライブは進み、最終曲のビッグバンが爆発するようなスネアはテンションあがった!
多少中盤に中だるみがあったかなというところもありますが、こちらも良いバンド。同じバイオリン・インストでもNabowaと全然違うのが面白い。



ROVO

本日メインのROVO。シャングリラ内も人いっぱい。でも前の方はびっくりするぐらいに空いてました。
自分は前から三列目の山本さん前の位置をキープ。前の人は背が低いので見通しもよくて全メンバーをしっかり見れる。しかも、踊りまくるだけのスペースがあるうえ、隣の人もノリノリだから思うぞん踊り狂える。最高の環境!


一曲目「SINO+」から引き込まれる。目の前で見せつけるように弾いてくれる山本さん。ギターの音がデカイのも嬉しい。振れ幅の大きい山本さんだけど、この日のめちゃくちゃ調子よかった!最初ちょこっとだけPAに音量を指示してから演奏に集中。そして、一瞬の笑顔からギターを掻きむしっての轟音キター!気合入っております。最高!


二曲目は「BAAL」。次々とフレーズを入れてくる山本さんのカッティングが映えました。あ、この日は本人気持ち悪がってるんじゃないかってぐらいに山本さんを凝視してたので、レポも山本さん中心ですw
この曲はCDからだいぶ変わってる。二回目の爆発のあとに長い大人しいパートがありました。「BAAL DUB」の要素を入れてるのかな?線状のVJとシンクロしてすごい空間に連れていかれたー。普段同じタイミングで入るスネアの「タタタタっ!」とギターの「ジャカジャカ!」がズレてジワジワと上昇していき最後の爆発!凄まじい!


次はミニマルなフレーズが絡みあう「TANGER」。山本さんは途中でたまに汗拭いたりとけっこう適当。ROVOはかっちりした演奏のようで機械的ではないです。。芳垣さんのミニドラムソロ→勝井さんのバイオリンの流れがヤバイ


四曲目は「ECLIPSE」をテンション最高潮で終わらせてから、新曲が披露されたんですが、コレがすごい!
爆音リフで突き進むROVO史上最速(?)BPM!嬉々としてエグいリフを弾き倒す山本さんが最高に輝いてた!
ロックに振り切ったROVO。ここにきて新機軸です。それぞれの音が広がり絡みあっていた状態でもスゴいパワーだったのに、それが6人一丸となって襲いかかってくるとなるとすごい「力」。幽遊白書で言えばショットガンとレイガンぐらいの差がある。ストップ&ゴーも入れたりととにかくアグレッシブ。終わりも熱暴走したテンションを最大限まで上げての終了。脳から色んなものがでて興奮が止まりませんでした。


アンコールは定番のReom 。一音一音を祈るようにつむぐ山本さんを基準に徐々にトランスしていくバンド。この曲はVJがすごい。音と映像でぐいぐいと別次元へ連れ込まれる。
山本さんは最後に「BEARSにも来てね」と言い残して退場。らしいなぁ。


バンド側の演奏はもちろん、自分のポジション/環境が良かったってのもあり、最高に楽しめた!あれだけ赴くままに踊れたのは久しぶりだ!


Shangri-LaでのROVOのライブは、良い感じに力を抜いたライブになる気がします。この日はROVOの皆の笑顔が目立ちました。特にキーボードの益子さんはよく笑ってた気がする。山本さんも上機嫌だったのか笑顔の回数が多かった。客も気を張りすぎず音に身をまかせていた。Shangri-LaでプレイするROVOがすごく好きです。



対バンの2バンドは予想を遥か超えて良かった。そして圧倒的なROVO。同じバイオリン・インストバンドなのに全然違う、静/穏・動/激情・宇宙/解放の3バンドを一度に見れたのは面白かったです。


さて、山本さん山篭りのため音楽活動休止とのことなのでしばらくはお預け。今年は最後に最高のテンションの演奏を、ベストな位置から見れて本当に良かった。
新曲でまだまだ終わらないことを確信させてくれたし、また戻ってくるのを待ってます!