FUNKOT.JP / S.T.D.K
日本におけるファンキーコタのパイオニアであり伝道者であるDJ JET BARONG a.k.a 政所@レオパルドンのアルバム。もちろん内容はファンコタづくし!
一応紹介しておくと、ファンキーコタ(ファンコタ、FUNKOT)とはインドネシア発のダンスミュージック。執拗に繰り返されるワンパターンなリズム、腹踊り的な開放感、そしてテンションの高い声ネタが織り成す単細胞ダンスミュージック。一部の間で爆発的にヒットしてるジャンルです。
この辺鄙な音楽を日本に広めたのがDJ JET BARONG氏。さらにファンコタトラックメーカー・Jockie "MASTA BASS"Suamaさんの二人体制で作られたのが今作です。
最近は同人音楽でもファンコタをちょこちょこ見かけますが、どれもがファンキーコタの定番要素を真似る程度で止まってる。
しかし、今作に収録されているファンコタ・チューンはお約束をなぞりながらも、声ネタの組み方など”ヒトヒネリ”を加えてひとつ上を行っている。定番ができるのは当たり前。そこからさらに発展させるレベルまで到達しています。パイオニアの貫禄を見せつけてくれる内容。
ぶっとい音質も完全ファンコタ仕様でアガるアガる!
また今作はアニメ、J-POP、さらには童謡など日本人に馴染みのある曲がサンプリングされまくりのナード色の濃い一枚。おかげでリズムが脳に、下半身に直結して否応無しに身体が反応してしまいます。馴染みのあるメロディ+明るいトラックってのはドツボです。
ただ一曲が長く、どの曲もテンションが一定なのがネック。終番に良曲が揃っているので最後は立ち直すのですが、中盤のダレは否めない。それでもJ-KOTAを代表するCDなのは間違いないです。
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①化物語のOPをサンプリングした一曲目。これが会心の出来!切ないメロディにアホ元気なファンコタ・トラックがマッチして笑えて泣ける。勢い、メロディ、シンセ、なにもかもが最高!ポジティブなシンセリフが聴こえてくるだけで幸せになります。後半からの盛り上げ展開もたまらん。全ての人類に聴いて欲しい名曲。唯一の問題はあまりに強烈すぎて2曲目以降が霞んでしまう点。
④声ネタのリズムの取り方が面白い。パンクのoioiっぽい?腕を振り上げたくなるノリです。メロディは乾杯/長○剛。アルコールが進みそうな曲。
⑤まりほりver.の君に胸キュンをサンプリングしたストレートなファンコタ。「キュン♪」のアクセントにメロメロ。たのしい〜。
⑧童謡・赤い靴のメロディを使った曲。頻繁なフレーズの差し引きや中盤のテンポダウン部分など、他曲に比べてだいぶ手が込んだ曲構成。ただメロディがちょい暗すぎるのが難点か。
⑪ワンルー○ディスコ。これは秀逸なファンコタ・リミックス。メロディの良さに改めて気付かされます。ティンパニーを使った強引の盛り上げや忙しない声ネタの挿し込み方もヨシ!
⑫辻詩音のメ○ディ。これも一曲目に匹敵する良アレンジ。ファンコタは爽やかロックのメロディに合うのかも。開放感に溢れたサビは涙モノ。ラップっぽいCメロもうまくテンポダウンに合わせて料理してグッときます。ハッピーヴァイブに溢れたアンセム級トラック!
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日本発ファンキーコタを聴きはじめるとすれば自分まずコレを薦めます。
難しいことを考えずに陽気なリズムとメロディに身を任せる。ダレてきたら別のことすればいいんじゃね?ぐらいの気軽に馬鹿騒ぎ感。
とにかく、一曲目がヤバイっす。聴いてると「こんな幸せな音があるんだ。生きてて良かったな。」と思えるぐらい。自然と踊り出す体、しかも腕も足も腰も振りがめっちゃビッグになる。
一曲目でテンション・エベレストの頂上まで登ったら、そのあと勢いを維持できるかは自分の体力勝負。アルコールにレッドブル2,3本用意して踊り狂うのもアリかも。