soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/07/11 山本精一 & the PSYCHEDELIC JET SETS @ 難波ベアーズ(w.猿股茸美都子)

山本さんを中心にしたサイケデリックなバンド形態。
たまに名前は見かけるけど音はどんなのか聴いたことがなかったので冒険気分でゴー!


ベアーズに入ろうとしたら須原さんが思いっきりむせながら出てきてビビった。
客は30〜40ほどでそんなに多くなかったです。半分くらい座りながら聴いてました。


猿股茸美都子

女性ツインギター + 男性ベースのドラムレス・バンド。
語るように歌う抑揚のない女性ボーカル。基本はおとなしい歌モノで中盤あたりに暴力的じゃないノイズを入れたりもしてました。
山本さんの歌モノに雰囲気が似てるかな?



うーん、個人的にはそこまでくるものはなかったかも。
ベースの音が割れ気味で静の音を崩してしまってた気がする。


最後に10分くらいひたすら同じフレーズを弾くサイドギターとノイズギター。延々と続けられそうで気持ちよかった。

the PSYCHEDELIC JET SETS

メンバーは山本精一(ギター)+須原敬三(ベース)、taiqui(ドラム)、西滝太(キーボード)。
この4人が並ぶのは四天王仏像を目の前にしているような迫力がありました。特に山本さんと須原さんが立って並んでるのは「なにか起こるぞ」ってオータがビンビン出てる。PlAYGROUNDもあるけどあれは座ってるからなぁ。


ライブは曲中断無し、ノンストップで進みました。基準となる曲(フレーズ?)を下地に自由に即興してたのかな?


山本さんが弾きまくり。PARAやROVOでの繰り返しフレーズじゃなく羅針盤やソロ曲のギターソロで聴ける爽やかロックしてるタイプのギターです。
グイグイ喰いこんでくる須原さんの指引きベースもたまらない。ドラッギーなフレーズを次々と放り込んでました。
西さんは全体の味付けをしなががらここぞというところで山本さんと掛け合いしてくる。
taiquiさんのドラムは文句なし。オーソドックスなリズムの中にしっかり自分の色を付加してる。
全員が個性を出しながらしっかりと絡み合ってる。正真正銘のスーパーバンドです。


ギター弾きまくりの山本さんってのがとにかく嬉しい。実験的な演奏だけじゃなく普遍的なメロディも弾ける人だよなあ。
生き生きとしたフレーズばかりで速弾きしても窮屈感が全然無い。


途中にtaiquiさん→山本さん→須原さんと順番に歌っていく場面もあり、大部分は熱の篭った演奏で進んで行きました。
最後にやった山本精一さんソロ曲『mothlight』のPSYCHEDELIC JET SETS版が素晴らしすぎて天国のようでした。
「ソロ版よりバンド・サウンドが強くていいなぁ」程度に演奏してたのがどんどん加速してROVOのピーク時みたいな勢いに。まさに宇宙を飛ぶジェット期のごとくのドライブ感*1。しかもブラックホールに飲み込まれながら人間の道の領域に達する感覚。ワープ空間が周りに見えたスゴイ体験でした。




自分は山本さんの一番前に座れたけどライトの関係で表情がほぼ見えませんでした。ちょっと後ろ目のほうがよかったか?
また寝不足が祟って10秒に一回は意識が飛ぶという残念な状態。
バンドの演奏は素晴らしかったけどもっと万全の環境/状態で聴きたかったな、と己に叱りを。


Psychedelic jetsetsは「サイケである」以外はまったく未知だったけど行って良かったと心から思える内容でした。あの『mothlight』はなかなか忘れられなさそう。


↓山本さんが音楽を手がけるトヨタの謎なアニメーション。
ここで聴けるギターソロがひたすら続く感じでした。

*1:ん?ジェット機は宇宙飛ばないか