soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/07/22 山本精一 + 勝野タカシ + PON2(SOFT) @ ビバラムジカ

山本さんのHPのスケジュールには「結構究極的にやりたい感じでやります」と書かれてる。そんなん書かれたら気になる〜。場所がちょっと遠いけど行って来ましたー。


松ヶ崎駅に降りると想像以上に田舎。視界の先に田んぼと山が広がってる……すごいとこに来てしまったのかも……。
人通りの少ない町をアンビエントを聴きながら歩いてると不思議な気分に。たまに遠出もいいもんだ〜。


会場は普通のディナー・バーにライブスペースがある感じ。とはいえ音響はかなり良かったです。
料理も美味しそうなのでりんご酒とブラジルソーセージを頼みました。大きいソーセージが辛めでめっちゃ美味い〜♪酒も進む!

第一部

山本精一エレキギター) + 勝野タカシさん(エレアコ)がのそっと登場。特に説明もなくチューニングをはじめて演奏スタート。


ダンダンっと足を踏み鳴らしながら力強くエレアコを弾く勝野タカシさん。そこに山本さんが「これでもかっ!」てぐらいにギターを弾きまくる。大人ならではの渋みのあるフレーズだけど熱い。
よくやる音響派系統のアンビエント/フィードバック・ギターは最小限にして基本的に直球ロックなフレーズを次々と紡いでいく。
たまに勝野さんがノイズを出したりとアヴァンギャルドな部分もゼロではありませんでしたが、基本的にはメロディがあってすごく聴きやすいセッション。


20分ほど演奏して第一部終了。こりゃ熱い!
弾きまくりの山本さんもいいし、まったく予備知識のなかった勝野さんの爽やかなギターもガツンときました。


しばらく休憩をしたあとにPON2さん(ドラム)を加えて第二部スタート。
勝野さんは楽器をエレアコからベースに交換。

第二部

第二部はドラムが加わったことでさらにアグレッシブ感、スピード感が増しても今年一番の演奏になるんじゃないか?ってレベルで良かったです。


ROVOの最高潮時みたいに震えながらギターを弾き倒す山本さん。
勝野さんもドライブするベースを弾き、たまに抑え切れないように立ち上がって弾き始める。
PON2さんはシンプルなリズムも多用。そのおかげでこの3人から不必要な難解さを取っ払いスピード感のあるセッションへと導いていたように思います。
山本さんは難しいことを考えずに本人が好きそうなフレーズを弾きまくり。やりたい放題だ!


圧倒的な勢いでほとんどテンションを下げることもなく最後まで突っ走った熱演。これや伝説に残るセッション!


アンコール

会心の演奏に山本さんも気分良さそう。


山「アンコールはまったりした感じでいきます」勝「オレはギターでいこうかな」山「じゃあオレはベースのような役割をする」勝「まったりな感じでしたっけ?」山「いやそうでもない」とどこかズレたやり取りからアンコールへ。


勝野さんがドラゴンアッシュでもやりそうな激ポップなギターからスタート。あまりのポップさに思わず面食らう山本さん。悩みながら「ベースっぽいことやる」って発言してたわりに思いっきし主メロディを弾く山本さん。


前半こそまったりしてたものの、爆発したがってる山本さんを中心に演奏が徐々に熱が帯びてくる。
ハワイアン→アラビアン音階なフレーズで怪しく展開し、ジワジワと盛り上げて”ここぞっ”というところで山本さんのフォーク歌モノに通じる情緒的なコード進行に切り替わった瞬間は涙モノでした。
終わったかな?と思ったら山本さんばかりに激速リフをはじめる場面もありで最後まで攻めまくり。


今まで見てきた山本さんの即興セッションの中でも1、2番目に良かった!
ギタリストとしての腕前と魅力がいかんなく発揮されたライブ。セッション相手にも恵まれてました。