soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/08/09 Talking Rock Fes. (plenty、Base Ball Bears、サカナクション) @ ZEPP Namba

音楽雑誌・Talking Rockが主催する屋内フェス。かなり豪華なメンツです。


本当はavengers in sci−fiも出演してたんですが用事で遅れて見ること叶わず……。くー、気になってたバンドだけにくやしい!


到着したらplentyがラスト1曲。オーソドックスなロックで1曲だけじゃどんなバンドか把握できませんでした。

Base Ball Bears

実はあんまり追ってきてないバンド。


ロックな暑苦しさは前面に出ておらず、ポップでエンターテイメントなステージングという印象。
轟音から音響系の音に繋いだりとステージの見せ方を工夫してるのは面白かった。


マニアックなロック要素も積極的に取り入れているけど、あくまでもポップの文脈で見せようとしてる風でした。。
その”ズレ”から変拍子やら轟音やらのロックな部分が唐突に感じたとことがいくつか。
ボーカルの音が大きくて演奏と分離してたのもそう思わせる要因だったかも。


個人的に良かったのは『十字架YOU and I』。イントロの鋭いカッティングから「おっ」となりました。
途中でギターの(クオリティの低い)ダンスタイムを織り込んだり、ギターに対して残りのメンバーがひれ伏すように弾いたり……、と見せ方は完全にポップスよね。
ギターソロへの入り方はかなかなか痺れた。


図書館戦争で思い入れのあった『Change』がなかったのは残念。


なるほど特定の層にはウケがよさそうだなぁ。自分にはちょっと空気が青過ぎたかも

サカナクション

2月のver.21.1以来のサカナクション


その約半年の間の音源ラインナップの変化はシングルが一枚出しただけ。ただTACIC CLUBやFUJI ROCKなどアウェーとも言える大型フェスに参加してる経験値を積んでるはず。
そして目の前にしたサカナクションは……またスゴくなってる!


転換中にずっと流れていた土着的なドラムの音をそのままMAC5台で弄る。り、流れに乗って『モノクロトウキョー』でスタート。
フロアのノリも違うし、堂々とした佇まいは現在の邦ロックのカリスマとしての空気がビンビン伝わってくる。


アルクアラウンド』『バッハの旋律を〜』ともうイントロの時点で名曲オーラ出しまくりの曲がドカンドカンとドロップされるのは本当にすごいなぁ。


5月にリリースされた『僕と花』はライブでも映えて踊れる踊れる。途中ふいに照明が暗転。しばらくしてライトアップされたステージには3Dメガネ(?)を装着した5人がMACへ。鳥肌モノの演出です!
芸術的なレーザー光線を携えて四つ打ちを鳴らす5人の姿は大型フェスの参加で確かに力をつけてるのがわかる。
……と感極ってるところに『ネイティブ・ダンサー』へとつなげる反則セトリ。リリースされた当時のライブ映像では「歌が不安定だなぁ」と思ってたけどうまくなったなぁ。ラストコーラスの「雪になって〜♪」と合わせて壁に降るレーザーの雪は綺麗だった


アイデンティティ』で会場全体の手を挙げさせる熱狂的な空間を作り上げ『ルーキー』で締め。


アンコールでは新曲の『夜の踊り子』。サビのメロディが綺麗でした。ちょっと泣きそうになった。


客を完全に”持っていく”ライブ。すごい。
RO69のフジのレポートで物議を醸しだした「サカナクション、大勝利。」。こう書きたい気持ちもわかりますよ。客の想像の上を確実に行くライブはまさに大勝利って感じだった。



気になったところは、MACタイムになると反応できない(=踊れない)客を見ててそういう客層になってきたのかなーと思う。
一度TAICOみたいなアウェー(=踊れる客層)のフェスで見てみたいなぁ。
ベボベの間逆でポップな印象を受けるけどやってることは玄人が一番喜びそうなこと。
比べるのもなんだけどベボベも空気は持っていた。しかしサカナクションは段違いだ。



基本的におとなしく後ろの方で見てたんで100%燃焼ってわけじゃなかったけど、サカナクションはほんと良いライブだった。


あ、あとはじめて行ったZEPP Nambaは出来立てほやほやだけあって綺麗でした。