soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/08/24 Extreme the DOJO vol.30 (PIG DESTROYER、NASUM、NAPALM DEATH)

強力な3バンドのDOJO
特にNapalm Deathが見たい!ってことで行ってきました。

PIG DESTROYER

会社を出遅れて一番手のPIG DESTROYERは残り1曲。
ロッカーにカバンを入れてると建物全体がブラスト・ビートで揺れてる!これぞDOJOだ〜。
まともに見れたのはほんの1〜2分ですが、高速ドラムとサンプラーの出す音がうまく絡んでて良いライブをしてたんだろうな、ってのは想像できました。
う〜ん、残念。

NASUM

スマトラ沖地震でボーカルを亡くしたNASUMがROTTEN SOUNDのボーカルをゲストに迎えて復活。このツアーが終わったら解散です。


グラインドコアの汚さだけじゃなく、オールドスクール・ハードコア仕込みのクールなエッジを持ってるのが良い。
フロアでも北斗の拳に出てきそうなイカつい方々を中心にサークルが回りまくり。荒々しいのが集ってるわー。
『Scoop』はベースの音が目立たなくてちょっと残念だったかな。でも神曲


陽気に煽る下手のギターや最後はフロアに突っ込んできたボーカルなど熱いライブ。ハードコア/パンキッシュなノリで自分の波長にも合う。思う存分に楽しんでまいりました。
NAPALM DEATH残ってるのにもう汗ダラダラ……。


NAPALM DEATH

最初の第一音を聴いて「あれ?NASUMに比べて音がめちゃ弱い?」と迫力不足が気になりました。
でもこのスカスカ具合こそが元祖グラインドコアなんだろうな。


バーニーの動きが面白すぎる。
ステージ脇を行ったり来たり。ドラムと向い合ってパントマイムのように腕を引く謎の動き。そしてすごく素敵な笑顔。バスケ選手が練習でふざけてるみたいなそんな人懐っこい笑顔がやてる音楽とアンバランスで面白かった。
またステージングは凶悪だけど、曲に込められたメッセージを伝えるMCはかぎりなく知性的。


やはり新譜からの曲が多く『Circumspect』『Black,Look,About Face』など。
『The Wolf I Feed』などで聴けるクリーンボイスも様になってた。
新譜で一番好きな『Orders Of Magnitude』もやってくれました。ダンスビート最高!2step祭りになるかなぁと思ったけどそうでもなかった。


客は最初こそ勢いのあるモッシュピットができたもののNASUMで疲れてるのかすぐに棒立ち気味。バーニーのキュートさ以外は若干張り合いのないライブが続いてしまいました。


しかし、代名詞でもある超々ショートチューン『Dead*1』からまた火がつく。


『Suffer the children』など初期の曲も飛び出し、最終的には強烈なモッシュピットが復活し大盛り上がりで終わりました。
しっかりと立て直す。う〜ん、ホンモノだ。
ブレイクダウンのある曲でガチなテコンドーモッシュが発生してHardcore Prideの再来みたいな光景も起こりました。


激烈サウンドとバーニーの動きを筆頭にバンド全体から醸し出される陽のバランスが唯一無二。ライブの印象はハッピーですらある。
知的に暴力的な音楽を奏でるのはいままでにない感覚でした。近いところではRage against the machineあたりかもしれない。



久しぶりに喉と首、あと腰が痛くなるようなバイオレンスなライブでした。NASUMが期待以上に良かった!
次の日に鏡をみたら左まぶたあたりが腫れてました……。

*1:「You sufferにしては長いな」と思ったら『Dead』だったと後日わかりました