soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/09/19 不失者 @ 難波ベアーズ

灰野敬二のバンド・不失者のレコ発ライブ。ベアーズで2dayのうち初日に行ってきました。
人入りは平日のベアーズにしてはだいぶ多い。50〜60人くらい?


開演時間ほどなくして灰野敬二登場。
思ったより小さい。特に上半身に対して下半身が小さくてオシリペンペンズの中林キララさんみたいな奇妙さがある。


唐突に身体を沿ってギターを弾く灰野さんを灰野さんたらしめるあの動き。ホンモノだー。
あと前にバッと踏み込むアクションもよくやってた。で、実際目の前で見てこの動きが魂こもってるアクションだとわかりました。フェイクじゃなくホンモノだ。
歌も入る。語りともなんともいえない灰野さん独特の歌。
ドラムもパワーがスゴイ。震え上がるほどの爆音です。風船が割れるのが怖い、と同じ感覚でドラムを全力で叩かれるのが怖い。


各者が餅つきするようにワンフレーズづつ入れていく曲がものすごい緊張感でした。
シンバルが大音量を放ってて鳴らされるたびに心臓がキュッとする。
あとギターに繋がってたシールドをマイクにつなげて叫びまくるパフォーマンスもカッコよかった。
灰野節のボーカリゼーションをエフェクトかけながらループさせる。叫び声が何重にも重なっていき、最後はリズム隊も暴走してえらい迫力でした。


ライブ中は1曲1曲にかなり時間をかけてました。だいたい1曲につき7〜8分ぐらい。
演奏はカッコイイんだけど延々と続く灰野敬二ワールドの濃厚さにじゃっかん挫折しそうになる瞬間も。


ラストはロックなフレーズの曲。灰野さんがものすごい動きで暴走しながらギターをかき鳴らしはじめる。魂のこもったアクションで「これで終わりだろう」っと思ってたらまた曲が再開。さすがに客にも疲れが見えてきたような気が。
だいぶ引っ張ってからボソリと「ありがとう」で終了。緊張で疲れた〜。アンコールの拍手も心持ち力がない。つまらなかったんじゃなくてスゴかったけどもう精神が疲れた的な。


客側は限界な状態はありましたがアンコールに応えてくれました。
アンコールは頭からテンション最高潮で2〜3分ほど大暴走して終了。すぐ終わったのは良心か。


約2時間半のたっぷり灰野敬二ワールド。
灰野さんの演奏は声に、音に、アクションに魂がこもってる。他のバンドを見てるのとは感覚が違う。”演奏”というより”表現””表出”って単語が合う。すごいです。
新しい体験ができた。見て良かった。