soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/09/23 SKATERS NITE 7 (NECO眠る、GOMA&The Jungle Rhythm Section、SAWAGI、EGO-WRAPPIN') @ 味園ユニバース


昨年に開催されたSKATER NITE 6は、関西ゆかりのバンドが多く登場して最高のライブを繰り広げました。
今回はバンド数を絞って少数集中型に切り替えての開催。2年ぶり復活のNECO眠るをはじめGOMA & The Jungle Rythm Section、SAWAGIと熱すぎるメンツ。行くしか無いでしょう。


場所も名村造船所から変更され元キャバレーのユニバースへ。初めて行ったけどすごい場所だなぁ。ゴージャス♪
イベント名通りスケートも大きく関わってくるイベント。と言っても今回はバイク(自転車)でしたが。後方に大きいコースがあってそこでレースが行われていました。
ライブ、バイクレース全体を進行させるMCは韻踏合組合のラッパー・HI-DADDY。韻を踏んだりするわけじゃないけど、噛まない舌で軽快に進めていくのがナイスだった。


開演時間に到着すると長い列にびっくり。どうやら入場が押してるみたい。
15分ほどかけて中に入るとダブをかけてたDJからロックDJへバトンタッチしてるところ。
このロックDJの人、6でもかけてた口の悪いDJ。でもロック、フォークスカ、レゲェを好き放題にかけて見事客の空気を音とロールしていくのはまさにDJ。
「オマエラ、カントリー舐めんなよ」の一言でかけたカントリーの曲でフロアから歓声を巻き起こしたのには痺れたっ!

NECO眠る

1年前のSKATERS NITE6で和田慎二、砂十島NANIを迎えた特別臨時復活を経ての正式復活の一発目。


関西のオーディエンスの期待が高まるなかベースの伊藤さん以外がステージに登場。
打ち込みダンスビートにNECO眠るなフレーズが乗る新曲で幕開け。長尺のダンストラック。リミックスとして収録されてそうな曲調でした。
後半に伊藤さん登場!この人いると元気になるよなぁ。


ライブでお馴染みの『sun citys' girl』のフレーズがはじまるとフロアから大歓声。いや〜踊れる。これぞNECO眠る!嬉しい!!ドラムも違和感無しにフィットしてる。
『DASHI CULTURE』から6のアンコールでやった高速ハードコア。『プール後の授業』でまったり。持ち時間が多くて余裕があるからか「踊れ〜踊れー」って雰囲気が薄まってる。打ち込みから始まる新曲も披露。
MCごとに「NECO眠るといいます〜」と気の抜けた声でいう森さんは復活だからといって特別な感じはあまりしない。アンニュイけど踊れる。これがNECO眠るです。


最後は『Engawa de dancehall』。
イントロがスタートした瞬間にタガが外れたように踊りまくる。この曲には理性を失わせるパワーがありますね。人数が増えた分だけトランス感が増したように思います。
ドラムソロは前任ドラマーのグルーヴから大きく変わってた。ダブルドラムだった眠眠眠の時とも違うし、ドラマーの個性が出るなぁ。


BIOMANがショートの金髪でだいぶ印象が違う。伊藤さんもショートだった。
面白かったのが、BIOMAN前に立ってる栗原ペダルさんの方へ伊藤さんのサングラスやらブリンブリン*1やらが飛んでいって苦笑いしてたのが爆笑でした。


新生・NECO眠る。今まで宴感はそのままに今までとは違う新機軸も見せてくれそうな予感がします。



ネット上で拾ったセトリ : 新曲/sun citys' girl/dashi culture/新曲?カバー?/学食のラーメン/yodogawa boys〜プール後の授業/新曲/engawa de dance hall

GOMA & The Jungle Rythm Section

この日は和歌山で面白そうなフェス、ベアーズでNATSUMENと熱いイベントが目白押しだったんですが、その中でもSKATERS NITEを選んだのはGOMA & JRSが出演するのが大きい。
自分にとって復活してから3度目のライブです。


お馴染みになった『omotino』のイントロとともにJRSが登場。神妙な顔で配置に着く3人。
ジャッジャ!から怒涛のリズム。そしてGOMAさん登場。元気よくステージを飛び回って「大阪〜」。


ステージ最前列にいてスピーカーより前にいたのもあるかもしれないけど音が弱い?一部を除いてオーディエンスも軽く身体を揺らす程度。


『omotino』が終わるとチューニングをするようにGOMAさんのディジリドゥ・ソロがスタート。勢いがあってかっこよかった。ソロライブとは違うソロ。


『AFRO BILLY』でのドラムソロを皮切りに徐々にいつもの熱を帯びた演奏へと昇華されてはじめ、メンバーにも笑顔が目立つようになってきた。この人達は演奏のテンションとともに徐々に笑顔が増えていくのが好きです。
手持ちディジリドゥを持って『DRUM & DIDGE』このころにはフロアも完全に温まり、鬼神のごとくの演奏。熱気が冷めないままに『RIODIDGENEIRO』。ラストの辻コースケさんの3連符コンガがエグかった。


最後の曲の前にMC。近日公開されるGOMAさんのドキュメンタリー映画について話していました。話すGOMAさんは表情も言葉もしっかりしているように思える。
映画が賞にノミネートされたことに触れて「レッドカーペットを歩かないとあかんねん」と冗談を飛ばすのを見ていると、ここまで回復したと感極まりそうになりました。


ラストは『One Groove』。言うことなしの膨大なエネルギーが発散されるライブ。圧巻です。
いまは復活の直後の擦り減った命を燃え上がらせるようなライブではなくなってます。
余裕を持った演奏にも感じました。エネルギーは変わらずに状態が変わってる。そのことを嬉しく思います。


うろ覚えセトリ : omotino/ソロ/AFRO BILLY/DRUM & DIDGE/RIODIDGENEIRO/onegroove

バイクレース

ライブが終わるとバイクレースのトーナメントが行われました。

この時もHI-DADDYのMCが冴えていた。選手にキャラ付けして愛着を持たせたり、ずれた台を直すときに「みんなの愛で成り立ってます」と一体感を持たせたり。
ライブ目当てでバイク/スケートに興味ない人も多かっただろうけどみんな食い入るように見て盛り上がってました。

SAWAGI

出身は大阪、今は東京中心に活動中のバンド・SAWAGI。新譜を出したばかりです。
CDは正直そこまでよくなかったけど、生粋のライブバンドなんで新譜の曲がどう変化するかを楽しみにしてました。
結果、大復活のNECO眠る、伝説のGOMA&JRSに囲まれながら決して劣らないライブを見せてくれました。


トレードマークだった光るメガネは無し。のっけから素顔で登場。
今までは最後にやることが多かった『Panda』で明るくスタート。「大阪、翔べー」とジャンプジャンプ♪やる気マンマンです。


『MOTOR POOL』を挟んでやっと音源化された『Panic』。去年のライブくらいからやってた曲ですね。ハードコアなイントロが始まった瞬間に駆り立てられて思わず前に突っ込む。CDだと微妙に感じたけどやっぱライブだと最強だ!グルーヴの重さが段違いにレベルアップする〜。
さらにキラーチューンの『HYPER RESCUE』へと結んで踊りまくりー。


燃え上がったフロアを一度クールダウンさせるために「大人の時間を用意しました」と大人しい曲タイム。コーイチさんの絶技ピアノが沸かせた『YELLOW』、スケールの大きい新機軸『Topology』。どちらもCDより受ける印象がだいぶよかった。やっぱライブです、このバンドは。


風営法に少しだけ触れて「照明さん会場のすべての照明を落としてください。4分間だけください。4分間だけ踊りまくってください!」のMCからキラーチューンの『ibiza』。この持っていき方がめちゃくちゃかっこよかったです。
暗闇の中で半狂乱に踊るフロア、そこに伝家の宝刀・レーザービームが登場。ユニバースのゴージャスな照明とレーザーとが融合してものすごいことに。かっこよすぎる〜!


予告通りフロアを踊りまくらせたあとに自分が一番好きな『SUPER CITY』のベースラインが聴こえてくる。おっしゃーー!
ほんとこの曲大好き!盛り上がりすぎて知らない人とハグしたりしてました。
最後は新譜でもラストトラックの『kyakkya』。PVみたいに口笛から始まるのかなぁと思いきやそんなことはなく普通にスタート。最後に一瞬だけ現れるグルーブがいいよね。


前の共演者に並ぶ……どころかこの日の一番のピークを持っていったのは彼らかもしれません。
良いバンドだとは思ってたけどここまでだったとは……。


最強のダンスバンド3連続で踊り狂って、もはや手も上がらないくらいに燃え尽きた状態に。


ネット上で拾ったセトリ : Panda/MOTOR POOL/Panic/HYPER/YELLOW/Topology/ibiza/SUPER CITY/kyakkya




EGO-WRAPPIN' with THE GOSSIP OF JAXX

イベントのトリが始まる前に、HI-DADDYが「ダンス署名が集まってない。ペンを取って書いてくれ。」との一言から風営法を風刺するラップへと繋げる。こりゃかっけーや。マイクひとつで会場の視線をくぎづけにする大阪を代表するラッパーは最高に輝いてました。


EGO-WRAPPIN' & THE BiKiNi BaNDitSとして出演したSKATERS NITE6のライブは正直、期待はずれでした。


今回はTHE GOSSIP OF JAXXとの登場。
前回よりビッグバンドジャズ調でノリノリ。切れ味のある演奏。レースが終わったバイクコースに腰をかけながら後ろのほうでゆったり見てました。
あいかわらず好み直撃ではないけど前回ほど印象は悪くはない。『カサヴェテス』『Nervous Breakdown』など自分がよく聴いてた曲があったのも良かったのかな。


最後の方にステージ近くにフラッと歩いていくと『GO ACTION』が始まりました。さすがにこれにはアガる。


トリらしくアンコールもあり。
曲は『くちばしにチェリー』。この曲はあまりやらない曲かなぁと思ってたのでイントロのトランペットが鳴った瞬間はめっちゃインパクトありました。やっぱカッコイイなこの曲。
まったり終わらせるかとおもいきや、他のバンドと同様に踊らせて帰っていった。



踊りまくりの4バンド。これほど踊れるイベントもそうありません。
特に前半の神がかった3バンドはどれもフェスのピーク時間を持っていけそうな超良アクトでした。
会場が若干狭かったのとご飯が少なかったのと気になった点もあるけど良いイベントだった!
大阪を盛り上げてくれたバンド、ライダー、そしてMCに拍手を。

*1:でかいネックレス