soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/11/05 GODFLESH - Guest:DEAFHEAVEN @ CONPASS

インダストリアル・メタルの雄、GODFLESHが活動24年目*1にして初来日!
一インダストリアル・メタルファンとしてそりゃ行きますよっ!

DEAFHEAVEN

ハードコアとブラックメタルのハイブリッドとか言われてるらしい。
僕の受けたイメージはモグワイ meets ブラックメタル。ブラストビートに全編ブラック系デスボイスがエグカッコイイ。


青年な見た目に反して力一杯にぶっ叩くドラムが良かったです。ブラストビートも強烈。
ボーカルはデフォでアンプに片足乗せ。客を睨みながらの金切り声。長身によるマイクスタンドパフォーマンスも見物。自分の世界にどっぷり入って中二病度は高そうな方でした。


とにかくシリアスなステージング/音世界に気持よく浸れた。
ラストはモグワイのカバーかな?物悲しいギターと絶叫&ブラストビートの対比が面白かった。


よかったー。


GODFLESH

ドラムが下げられギター、ベース、マイクスタンド、そしてMAC一台と超シンプルなセッティング。フードを被ったBボーイな出で立ちのジャスティン自らが準備。


MACをポチッとなとクリックすると始まるマシンビートに合わせて一心不乱に重いリフを弾く。めっちゃ繰り返す。「俺はお前が謝るまでリフを弾くのを止めない!!」と言わんばかりに繰り返し続ける。なんだこのストイックさはっ!


上半身を激しく揺らしながら弾くジャスティンはインダストリアル・メタルのもつ冷徹さの象徴として崇めたくなる。ちょっとマイクに叫んだらすぐにギターに集中して弾き続ける様がかっこよすぎる!
また、驚いたのがベースの迫力。
必要最低限しか弾かないけど確実にアドレナリンを上げてくる、熊のような風貌そのままのぶっとい音。時折グーでぶっ叩くように弾いてる時もありました。


ビートはPCから流れるハンマービートのみ。それをエフェクターでいじったりとか野暮なことはせずに垂れ流し、二人はとにかくリフを刻むのに専念する。この前時代のようなスタイルがカッコイイのなんの。それはひとえに音の迫力とリフの質。まぎれもなくこの道を極めし者の音でした。


『Avalanche Master Song』『Like Rats』『Mothra』と何度も聴いたリフが次々と聴こえてくる。
『Streetcleaner』イントロのドラムを生で体験できたのは超幸せでした。


フロアは一心不乱にヘドバンする人もいれば、一部の外国人がハメを外しステージに登ってむちゃなダイブを敢行したりで荒れた一面も。全体が凶暴だったというより一部の人間がめちゃくちゃにしてた感じです。
客がステージにあがるのが三回ぐらい続いた時に、ふいにベースがステージを捌けました。
「まさか怒って帰った……?」と不安げな空気がフロアに流れる。ジェスパーはギターをかきむしってる。まるでライブの終わりのように。
でもギターを持ち替えて続行!ただ単に演出だったんかな?ほっと安心してまたリフの洪水へ。


後半もリフ!リフ!!リフ!!!そのスタイルは最初から最後まで決してるブレることはなく。音響派的な「Frail」やサイバーなバックトラックの「Slavestate」といった曲も持ち歌にあるけど、それらも排除した徹底的にリフで押す曲ばかりのセトリが約1時間。


ステージを見てて痺れるのが、ジャスティンが後ろを向いて弾いてる時に二人のネックが交差したように対峙する瞬間。たった二人でこれだけの音を出しているんだという事実に感動すら覚える。


どんどんとリフがハマってきて最高〜。『Pure』のヒップホップなビートも鳴った瞬間に引き込まれる。最後に唯一のMC「Thank you」を言うまでリフで押し通しました。
マシンビートとリフ。シンプルな2つの要素をだけで突き進む己のスタイルを決して疑わずに鳴らし続けている2人は気迫が段違いだった。良かった!!



これで山本精一ノイズソロ→SUNN O)))→サーストン・ムーア→ボアダムス(Rotor)→GODFLESHと激烈爆音続きのライブ週間が終わりました。
締めがGODFLESHってのは良かったなぁ。

*1:8年間の休止期間あり