2012/12/01 Rovo (HARP ON MOUTH SEXTET、OORUTAICHI) @ 梅田シャングリラ

ニューアルバム・「Phase」のリリースツアー。
曲自体は夏のツアーで聴いてるけどCDリリースを経て自分(聞き手)もバンドもまた違う段階へと進んでいるはず。どう聴こえ方が変わっているか楽しみ。
さらに対バンが豪華!
オオルタイチに加え2010年のBAKUTOぶりに見るHARP ON MOUTH SEXTET。なかなかライブの日程に合わなかったから見たかったんよねー。

HARP ON MOUTH SEXTET

編成が以前と変わってました。
RUBYORAさん(TENORI-ON)+パーカス2人+ハープ3人+ピアニカ2人*1
RUBYORAさんが中央に配置されてることで氏のTENORI-ON演奏が目立つようになってました。
いままでは「この人、端の方で光る棒振り回してるだけなんじゃないか?」って感じでしたが、今回は位置的にもバンド的にも中心にいた。TENORI-ONのVJとしての効果はハマると最高にカッコイイな。


音は以前より踊れる音になってる?
HOMS流ハードハウス『遷音速流』からの身体を動かさずにはいられないビートに徐々にテンションがあがっていきました。
リズムが強化されたのはパーカスが入ったからかというと……あのひと延々と小さいハイハットカウベル?)を叩いてたような気がする。むしろPC操作のほうがメインだったのかも。


キラーチューンの『大団演舞-最終章』は大きくバージョンを変えて最後に演奏されました。
最初は「『大団演舞』かな?」って疑問符が浮かぶくらいだったけど、次第に明確にフレーズが入ってくる。
一番ピークのところでTENORI-ONに「HARP ON MOUTH SEXTET」と表示されたときはあまりのライブの完成度に鳥肌が立ちました。追い打ちでRUBYORAさんが緑レーザーペンをフロアに向けて発射!かっこえええええええええ!!!


音楽面、そして視覚情報としてレイヴバンドとしての色合いが強くなった気がします。大満足!
「見たい見たい」とハードル上がってたのにそれを遥か超えるライブを見せてくれました。


一度見たら忘れられない統一された衣装と一言も喋らないステージで、完成されきった世界観のように見えて色々と残念なところが見え隠れするのも面白い。
残念ポイントを箇条書きすると:

  • かける曲*2を間違えてすぐにストップ。ざわつく客に向かってごめんネのポーズ。フロア中に笑い。
  • 見づらいのかPCを弄るとき、顔に垂らしてる布を上げて操作してる新しいパーカスの人。
  • 衣装揃えてる雰囲気作ってるのに卓に物販で売ってたROVOのスチールボトルを置いてるミーハーなRUBYORAさん
  • レーザーで決めまくるも手元のTENORI-ONに当たって遠くまで届かない
  • 片手で演奏しながらレーザーを発射するRUBYORAさんにカメラを向けるハープの人。
  • ライブ後、拍手に包まれながらなにかのプラバンを掲げるも照明が暗くてまったく見えない*3。客苦笑い。


この残念さはレイ・ハラカミに通じるところがあるのかもしれません。ナニか降りてきてるのかもなぁ。


OORUTAICHI

スローテンポの『Merry Ether Party』でスタート。HOMSがアゲきったテンションを一度下げてオオルタイチさんの空気へとシフトさせたかのよう。


陽に突き抜ける爽快さより関西発祥の”ズブズブとした空気”と”楽しさ”を行き来するようなライブでした。
この人は早すぎたダブステップといいますか、沈み込むダブステ系のグルーヴだけど明らかに違うところからそのグルーヴを獲得してる。


『Futurelina』の毒々しいベース・ラインが聴こえてくる。でもめっちゃ楽しい気分になってくる。オオルタイチさんも飛び跳ねながら叫ぶ!
MCで「(ROVOの)PICOを初めて聴いた時、衝撃的すぎて駅前まで車で行ってドア開きながらカーステで大音量で聴いた。(しかもジャンベ叩いてた)」とリスペクトを表すROVOのために体力を残してくれてるかのような風にも受け取れました。


とはいえ前の曲からDJミックス風にノンストップで持ってきた『Shiny Foot Sqaure Dance』は夢世界ディスコだったし、最後の『Venus』の幸福感はたまらないものがありました。この曲のメロディは本当にステキだなぁ。


「”気持ち悪い”と”ポップ”の間の絶妙なバランス」みたいな音楽表現がよくあるけどオオルタイチが面白いのは、たまに気持ち悪いほうにポンと振り切ってしまうとこなのかも、とライブを見てて思いました。『Venus』の「ウィンドウィンドウィンド……」のとこだとか『Sonomi』の爆走部分だとかそれまでノリノリだった客で9割はポカンとしちゃう部分がある。
そんな不思議な感覚を脳に埋め込み次のROVOへバトンタッチ。対バン2組で良い感じにシャングリラを現実から遠ざけてくれた気がする。


ROVO

素早い転換で真打ちのROVO登場!
VJは夏と同じく豆電球と白照明だけ。そのせいかいつもより素のメンバーを見れた気がします。


PHASEと同じく『BATIS』でスタート。原田さんのベースを軸に徐々に音を重ねていく。ただ思ったより抑えめのボリューム。ROVOの地上から宇宙へ飛ぶ”ライン”があるとしたらそのライン下ギリギリのところで踏みとどまってる感じでした。でも「タンっタンっタンっ!」の決めのフレーズでさっそく理性が崩壊し始めてる自分もいました。


COMPASS』。自分がギター側に居たってのもあるのかもしれないけど山本さんがの音がよく聴こえた。CDじゃ気づかなかったけどメインフレーズも弾きまくってるのね。とにかくこの日は山本さんのギターが前面に出てた気がします。黒ストラトというじゃじゃ馬を使ってるってのもあるのかもしれない。対して勝井さんはおとなしい。


アルバムの曲順だと次は『D.D.E』ですがさすがにソレはクライマックスが早すぎるのか『MIR』へ。演奏をしっかり見てると明確なソロを益子さん→山本さん→勝井さんの順で弾いてるのに気づきました。ここだけ聴くとプログレバンドのソロ部分を聴いてるみたいで普遍的なロックバンドみたい。かっこええわぁ。


次は前作から『ECLIPSE』。驚いたのが最初から最後まで山本さんがほぼアドリブで好き放題に弾いてたこと。『ECLIPSE』の綺麗なサウンドをバックに次々と初聴きのフレーズを弾いていく様はまさに音楽神としかいいようがありませんでした。ソロでは暴走気味なまでに目立つ弾き方をしてた。ROVOでこんな山本さんは珍しい!聴き慣れた『ECLIPSE』かと思いきやめちゃくちゃ嬉しいサプライズでした。


次に始まるドラムふたりのセッション。これがくるってことはつまり……『NA-X』!?うおー、ずっと聴きたかった!'09のMDT Osaka以来。興奮しきった状態で聴く超絶ドラムバトルは凄すぎました。人間外のスピードとテクニックに思わず笑っちゃう。
座りながら2人のドラムバトルをみる笑顔でメンバーも良かった。


そして原田さんがあのまとわりつくベースフレーズを紡ぎ『NA-X』へ。もうここからテンション高まりすぎてヤバかったのです。盛り上がりパート以降はリミッター外して全力で踊ってきた!
ノリノリの山本さんはここでも健在。手の残像が見えるものすごい勢いでギターを掻きむしる!
コレに感化されたか、ここまで影が薄かった勝井さんもここにきて凄い熱量のバイオリンを弾き始める!相乗効果ですごいことに。終わった時には山本さんのギターの弦が切れるほどの熱演。最高でした!ここで黒ストラトは一旦退場。


赤いギターに持ち替えての『SINO DUB』。イントロでエフェクターいじりながら演奏する山本さんのテンポが段々早くなって後ろのメンバーが「早いよw」とジェスチャーしながら苦笑い。山本さんは一番前にいるからお構いなし。テンポ合わせに苦労しながら演奏するROVOは斬新だなぁ、と思いつつも後半は四つ打ちが効いてきてがっつり踊らされた。


『SINO DUB』からノンストップで本編・最終曲『D.D.E』。
CD音源を含めここ最近は「初めてライブで聴いた時の爆発力は無くなっちゃってるよなぁ」と思ってたんですが私が甘かったです。16回のサイレン音が鳴ったあと、6人によるニトロが爆発したみたいなパワーのサウンドが瞬間的に迫ってきてふっ飛ばされました。これだ!
この曲は勝井さんがかっこええなぁ。弾き倒し。
曲の途中に山本さんがスタッフに合図を送って黒ストラトへ変更。曲の途中ってよっぽどですよ。やっぱり相棒なんだなぁと嬉しくなりました。
爆発力は戻ってたけど、同時にどうしても中盤でダレてしまうのは変わってなかったかも。ただそこを引き戻すギミックとして一瞬のドラムだけになるパートでまた覚醒する。ある意味してやられてる?


熱演のあとだというのに素早くアンコールにも答えてくれました。
曲はアルバム最後に収録されている20分の大曲『REZO』。”盛り上げない曲”としてROVOでは異質なこの曲。ライブでやるのか不明だったけどリリースツアーらしく最後に披露。
力強い、素晴らしい演奏でした。想像してたより何倍も良かった。徐々に浸っていく曲だと思ってたけど最初の1分から惹きこまれました。ひとつひとつの音にメンバーの意思が篭ってる。
明確には言ってないけどこの曲は3.11へ向けるROVOの曲であることは間違いない。
目をつぶると3.11の映像、そして阪神大震災福知山線脱線事故、そして近しい人の死。なんか色んなものが浮かんできて聴いてて涙が出そうでした。音でここまで伝えられるのか。最後の勝井さんの動物が鳴くようなバイオリンが泣き声にも産声にも感じられた。本当に素晴らしかった。特殊な曲なんでもう演奏しないかもしれないけどこの時に聴けてよかった。


客もわかったもんで必要以上のアンコールを求めることはしませんでした。
おとなしい曲で終わったら最後に爆発して欲しいって人がいてもおかしくないだろうに……すんなりと、でも笑顔でシャングリラを後にしていく人達。


山本さんの一言MCは無し。
でもライブ後、早々に物販に立って山本節を連発してました。やはりゴキゲンだったっぽい。
僕も終わったあとは気分爽快で帰りました。色々なものを音で全部飛ばされたみたいな気分。



まずHOMSが良かった。期待の150%越え。もちろんオオルタイチも。
そしてROVO
ECLIPSE』でのアドリブ山本さん、待望の『NA-X』、そして一音一音を噛み締めた『REZO』。
何度みてもROVOはサイコーです!!

*1:以前はRUBYORAさん+パーカス1人+ハープ5〜6人

*2:よりによって『大団演舞-最終章』がかかった

*3:広い世界2のフライヤーかな?