soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/12/11 ZAZENBOYS @ BIGCAT

ニューアルバム・リリースツアーの初日、10月初め頃に行った梅田クアトロのライブに続いて大阪追加公演のBIGCAT!
ライブをするごとに成長/変化していくこのバンド。2ヶ月経ってどう変化したのかが楽しみなライブでした。


開始15分前くらいにBIGCATに入ると思ったより人は入ってませんでした。最終的に8割入くらい?適度に余裕のあるスペースで過ごせました。


気になる楽曲(特に新曲)のアレンジは大きく変わってませんでした。
しかしバンドとしての安定感がグッと増してる。
クアトロはカシオメンの活躍がクローズアップされてて、それはそれで刺激的だったけど今回は”4人のバンド”としてのまとまりが強くなってる。演奏のまとまりはもちろんだし、たまに笑顔で笑い合ったりしてるのが良い。
10月の「さて(新曲を)どうやって料理してやろうか?」から「さて今日もこの曲で遊ぶか」って感じの変化。余裕が出てきて安心して見ることが出来ました。


演奏する曲はほぼ一緒でしたが曲順は大幅に変更。
クアトロでは『HONNOUJI』『HIMITSU GIRL〜』『RIFF MAN』と初っ端から鬼のキラーチューン・ラッシュで飛ばしてましたが、今回は『サンドペーパーざらざら』『サイボーグのオバケ』『ポテトサラダ』と新譜の曲でスタート。前回はピーク時にやってた『サイボーグ』と『ポテサラ』がこんな早く来ると思いませんでした。
『サイボーグ』では向井&カシオメンのパンツ&ギターレスポンスで爆笑。


低速『HONNOUJI』で盛り上げた絶妙なタイミングで『SIGEKI』。入りのベースがかっこ良すぎる……。
そして『RIFF MAN』。ライブ毎にモッシュが小さくなってる気がします。客層とライブの空気が変わってきてるんだろうなぁ。「モッシュしよう」とは言わんけどもうちょっと盛り上がってもいいんじゃない?とは思います。


この後も旧曲、新曲をばら撒いたバランスの良いセトリで進んでいきました。


『はあとぶれいく』では向井がハンドマイク。これがまたかっこよくて!特にポケットに手を突っ込んで歌う絵がめちゃくちゃカッコ良かったです。この日で一番向井をカッコイイと思った瞬間だった。向井の歌はすごく良くなってると思う。KIMONOSを経て?


『泥沼』では「ずぼっと ずぼずぼっと ハマった ハメた 浜田(?)」と謎の活用で笑いを誘う。向井はMCも曲中の奇行も珍発言多し。ビールもグビグビ飲んでました。6缶は飲んでた?


『暗黒屋』
少ない音の中にに松下さんがどんどんオカズを挟んでいくイントロでのミニセッションがクールでした。
後半はノイズギターと化したカシオメンのギターが発信スイッチとなって全員が暴走しての極悪セッション。しっかりフレーズを残して支えながらさりげなくアレンジを入れてくる吉田さんのベースがヤバい。
向井はドヤ顔でキーボード。さりげなくチャルメラやったりと悪ノリw
クアトロでは特に印象に残ってない曲でしたがこの日のアレンジ具合は最高にカッコ良かったです。個人的にこの日のハイライト。



『COLD BEAT』はさらなる新章へ。
チャルメラを大々的にフューチャーして「さりげなく孕ませてよー」と適当な歌をカシオメンに歌わせる→吉田さんに歌わせる→ハモらせる→さらにあろうことが客の女の子にこのヒドイ歌詞を歌わせる。歌えるまで何度もリテイク→さらにハモらせる→「みんな歌え。タイミングはバラバラで」との指示で最悪な歌が会場を覆う→シュール過ぎる会場の状態に笑ってるとこをギター振り音出しで喝!
うーん、まだバージョンアップ*1するとは末恐ろしい……。激テクは当たり前。客まで巻き込んでアホ/シュールさを強化する方向へと舵を切ったようです。


本編最後は『破裂音の朝』。この曲はやはりCDと比べ物にならないくらいライブ版が良い。泣けるギターソロ、終盤の叫ぶような向井の歌は熱かった。




そういや『KIMOCHI』やってないなー、と思ったらアンコールで『KIMOCHI』をアカペラで熱唱。巧くもなく下手でもない絶妙なクオリティが最高。メンバーともこんなこと(コーラス部隊)がしたくてZAZENに入ったわけじゃないだろうにやりきってます。
また歌い慣れてない3人に対して向井の声のいいこと。いいとこ取りかよ!
『KIMOCHI』の前にやったThe smithのカバーはむちゃ振りだったみたいで松下さんが完全にハテナマーク出てたw目を合わせて「ナニコレ?」ってなってるメンバーが面白かったです。

最後は『ASOBI』で終了。そろそろ『ASOBI』も予定調和な感じもするけど、やっぱりこの終わり方好きです。皆で踊って終わり。





演奏やアレンジがレベルアップしてたというよりアホさがパワーアップしてました。
ロック的なダイナミズムより音で楽しむことを念願においたようなステージング。今のZAZENでしかできないライブです。
個人的ハイライトは『暗黒屋』の極悪セッションと『はあとぶれいく』のポケットイン向井のハンドマイク。


カシオメンと向井の関係の強さが見えたクアトロの方がドラマチックで熱くなったのは確か。
対してBIGCATはこのツアーの総集編として落ち着いて見ることができました。


たぶん今が現編成の一番高まってるタイミングのひとつです
なによりこのツアーのカシオメンがすげー楽しそう!

【セットリスト】
01. Fender Telecaster - intro
02. サンドペーパーざらざら
03. サイボーグのオバケ
04. ポテトサラダ
05. Honnoji
06. SIGEKI
07. RIFF MAN
08. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
09. 電球
10. 天狗
11. はあとぶれいく
12. Weekend
13. Maboroshi in my blood
14. Ikasama love
15. ミッドナイト
16. 泥沼
17. 暗黒屋
18. You make me feel so bad
19. COLD BEAT
20. Whiskey and unubore
21. すとーりーず
22. 破裂音の朝


En1. This charming man
En2. KIMOCHI
En3. Asobi

*1:アップしてるのかは不明ですけども