soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2013/02/15 CHUNK! NO, CAPTAIN CHUNK! Japan tour (with AFTER TONIGHT、キバオブアキバ、ONE LAST BREATH) @ AVENUE A

イージーコア/ポップパンク*1の雄・CHUNK! NO, CAPTAIN CHUNK!がフランスからさりげなく来日!
イージーコア系でも特に好きなバンドだったんで即飛びつきました。イージーコア系のライブは未体験だったんで一度行ってみたかった。


2013に入ってはやくも13個めのライブですがモッシュあるようなバンドは今年初。思いっきり騒ぐぞ〜。


会場はAVENUE A。開演1時間後に到着したのにめっちゃ並んでました。入場に15分はかかった。
それもそのはず。めっちゃ人多い!
ドアすぐ近くまで人が詰まってて、最初は入口の細い道までしか入れませんでした。


そんな状況なんで到着した時に演奏してたバンドはよく覚えてません。
転換時間になると、ほんの少しだけ人の密度もマシになったので前へ。意外にもロッカーは空きがある。よかった〜。仕事カバンとコートをロッカーに突っ込んで戦闘態勢へ!



ざっと見渡すと客層若いなー。70%ぐらいが大学1、2回ぐらいに見えました。イージーコアはメロコア最盛期の層なんかも興味持ってる人多いと思ったのに。

ONE LAST BREATH

地元・大阪のバンドらしいです。ISISやenvy直系の低速叙情ハードコア。
エモいアクションが決まっててなかなかカッコイイけど、ボーカルが一本調子なスクリームなのがもったいないなぁ、と思いました。

キバオブアキバ

歌詞もルックスもオタク。でも音はガチなピコリーモ/メタルコア。徐々に話題になってきてる個性的なバンド。

なるほど、これより前に出てたバンドとは勢いが違う。「これからクルぞっ!」ってオーラが出てました。メンバー若いのに場馴れしてる風でした。


ボーカルは右手を少しだけ横に伸ばす謎のポーズを取りながらヘッドセットマイクで歌うのが個性的。スクリームはなかなか迫力あるぞ!
キーボードがいるけどそんなにピコピコしてなくて、メタルコアな突進部分がカッコイイ。


メンバー2人がチェック柄のシャツ。表情もコミケでテンションアガってる人らっぽい。うーん、モロだなぁ。
オタクっぽい人らがバンドを組むとどうしても「う〜ん…なんかキマらない……」ってなるのを、あえてオタクな部分を強調することで「オタクなのにカッコイイ」に変化させてるのはうまいと思いました。
変な振付があったり、オタクに媚びたMCをするわけでもなく、イロモノ/オタバンドとして行きすぎてないのも◎。メタルコア好きでも引くことはない。根本になるのが”オタク”でなく”ハードコア”の方だな、と思いました。


最後はPVのある『全部宇宙が悪い』→『Animation wit you』と知ってる曲でアガった!
「PVが10万回再生されました。ほとんどのアクセスがロシアからでした」ってMCには笑いました。


客にもめっちゃ人気あって盛り上がってました。ウワサのサイリウム持ってのテコンドーモッシュは見てて綺麗ですね。
終わると少し人口密度が減りました。キバオブアキバ狙いの人もいるのか。


AFTER TONIGHT

エモに若干のハードコアな重み。The Atarisに近いサウンドです。
いかにも帰国子女な発音。


ちょっと優等生すぎて引っかかりは弱いけど、ライブで聴く分には自然に身体が動いて良い感じに温まりました。
腕を振り下ろすようなボーカルの動きがカッコイイ。このアクションでヘヴィな部分が強調されてた気がします。視覚情報って大切だなー。


CHUNK! NO, CAPTAIN CHUNK!

20時を回ったあたりでようやく本日の目玉が登場。人口密度もピット作るにはちょうどいいくらいになってる。


『Captain Blood』でスタート。重みのある演奏だけどメロディは激ポップで……こりゃ騒ぐには最高の音楽だ!Bメロの「オッー!」のコールがめっちゃ気持ちよかったです。


ボーカルはCDの歌唱力からの劣化はまったく感じられませんでした。ベビーフェイスの爽やか〜な顔なのにスクリーム/グロウルは強烈。素晴らしいボーカリストだ。
他のメンバーは……騒いでてほとんど見れてなかったりするんですが、ギターは常にシリアスな表情をしてたのが印象的です。


ライブの4割はテコンドーモッシュが発生してるノリ。メロコアな部分もあるので猪突猛進なモッシュでも楽しめる!ダイバーもどんどん出てきてめっちゃ盛り上がってる。
そしてクラウドは大騒ぎしてるけど決して暴力的ではありませんでした。ひたすらテコンドーしてる目立ちたがり屋はいてもHardcore Prideみたいなバイオレンスなノリにはなりません。
みんなで楽しむぞーって空気が充満してた。


演奏もノリもハードなんですが、とにかく楽しい。ライブ前は日頃のストレスとかを発散させる予定だったのに、とにかく楽しいって感情しか湧いてきませんでした。ストレス発散とか完全に頭の中から抜けてた。
ツービートも、スクリームも、ビートダウンもすべて楽しいからやる。ボーカルは叫びまくってるけど狂気は感じない。とにかくみんなで楽しむぞーって空気が充満してる。これがイージーコアかっ!



KE$HAの『We R Who We R』のカバーもやってくれました。踊れるも良し、騒ぐも良し、ビートダウンのタイミングも完璧。これでテンション上がらないはずないでしょ、ってな超良質カバー!KE$HAの曲が完全イージーコア・ライブに対応した曲になってる。


そのほかも『We Fell Fast』『Make Them Believe』『Born For Adversity』とシンガロングもできるし叫べるし、まさに”イージーコア”ってなノリのイイ楽曲ばかりで固められたセトリでした。新曲も3つほどあり。
休憩無しだから体力はキツいけど、それ以上にポップでハードな音に精神が反応して騒がずにはいられませんでした。


本編ラストは『XoXo』。そしてアンコールでお待ちかねの『the friend we trust』。イントロのクラップから最後のサビまでどことっても最高!フロアもかなり体力削られてたけど最後のこの曲が一番盛り上がってました。



バラードや攻撃的に振り切りすぎることはなく、とにかく騒いで楽しい基本に忠実なイージーコア。
イージーコアのライブは初体験。確かにハードコアとは違うわ。


2ヶ月分の汗をかいた気がします。終わったあとに「あ、もう立ってらんない」ってライブは久しぶり。最高でした!
Finchやらあそこらへんのスクリーモが好きだった人は、今のメタルコア色の強いスクリーモ・シーンよりイージーコア/ポップコアの方が合うかも。
パンクな「みんなで騒ごうぜ」なノリとハードコアな「オラァッ!」なノリのどちらでも対応できるのは近いところがありました。

*1:大雑把に言えばメロコアメタルコア。ビートダウンとかあるけどめっちゃポップ