soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2013/03/31 平賀さち枝 @ ムジカジャポニカ

PUNKSPRINGの次の日に平賀さち枝さんのライブ。落差が激しいw


今回は完全なソロの弾き語り。
前回にグッゲンハイム邸で平賀さんを見たときはソロ + バンドスタイルだったので違いが楽しみ。


ムジカジャポニカは大入り。場所が後方しか空いてないので後ろのソファでまったりしながら待ってました。たまにはこういうのもいいだろう。立ったら平賀さんの顔は一応見えるし悪くない位置。
客層はあんまりムジカジャポニカに来そうな人達じゃなかったな。フォークをメインで聴いてそうな年配の方も数人いた。


今回がキャリア初の全国ツアーだそうです。
花粉症か、連日のライブが原因か、平賀さんの声がガラガラになってる。喋ってるだけで「これはヤバイ」とわかるレベル。「中止にしたほうがいいんじゃない?」とさえ一瞬思った。


でも歌いだすと、危惧してたよりはるかに綺麗な声。高音で声が出なくなるなどはあったけど、音程はまったくブレてない。
なにより人間味がにじみ出る−失礼を承知で私はコレを平賀さち枝さんの”おっさんなヴァイブ”と捉えてます−は健在でした。
自分が平賀さんに惹かれるのは「いかに綺麗な声で歌うか?」ではなく「圧倒的な曲の良さ」と「人柄が滲み出る歌」なんだな、と再確認しました。


せっかく遠出して歌ってるのでみんなと触れ合いたい、との思いからMC……いや小話を多めに。「No Music, No Lifeはタワレコに媚を売った曲」「阿佐ヶ谷の部屋は昔住んでいたマンションの歌」など曲のエピソードに触れることで、1曲1曲がよりかけがえのないものになりました。
平賀さんへの質問コーナーもあり。「おすすめのギター」とか「前日の広島で食べたもの」とか。枯れた声でも真摯に受け答えしてる。喋るのが好きなんだろうなぁ。


新曲は少なめで、1stアルバムとミニアルバムからほぼ全曲。今の平賀さち枝を出しきったセトリ。
どの曲も素晴らしい!『パレード』や『江ノ島』みたいにバンド・サウンドが大きな魅力を持っている曲が弾き語りになってもまったく不足感はありませんでした。
カバーも披露。イースタン前野健太から2曲披露。前野健太の『東京の空』のカバーはめちゃくちゃ良かったなぁ。


喉のコンディションもあるだろうに、アンコールもしっかりやってくれた。何度か「明日のことを考えずに今日を精一杯生きるようにしてます」といまの行動指針をおっしゃってました。まさにそれを体現してる。
一曲目の『きょうの出来事』から最後に一番短い曲まで『春が来そうでさびしいだけ』まで歌から疲れを感じさせることはなく、やさしい歌声を聴かせてくれた。


今回のライブで平賀さち枝さんのことをより知ることができた気がします。
声のコンディションは最悪に近いといってもいいでしょう。でもがっかり感はまったくない。グッゲンハイム邸と同じ満足感に包まれた1日でした。


【後ろで余裕もって見れたので珍しくセトリをメモりました】
きょうの出来事
江ノ島
No Music, No Life
高円寺にて
希望にあふれた雨雲でいっぱい
目黒川
私生活
眠ったり起きたり
阿佐ヶ谷の部屋
Lovin You (新曲)
今は帰らない
東京の空(前野健太カバー)
新曲
1月の汽車
パレード
おだいじに
YOU
夜明けの歌 (eastern youthカバー)
風のつよい日
恋は朝に

[アンコール]
まだ灰色の空
春が来そうでさびしいだけ