soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2013/06/07 James Blake @ なんばhatch


2nd出してすぐの来日ツアー。


彼を見るのは二度目。2011のSaturn以来。前回は「リスニング系だし」とたいしてライブは期待してなかったけど予想をはるかに超えて良かった。
先日に出した2ndは……正直微妙。前回のようにライブで見違えることもあるだろうか?と期待半分不安半分でHatchへゴー。


人入りは8割くらい。1st当時よりブームは過ぎた感じですかね。




「James Blakeならしっとりはじまるかな」という予想を裏切って派手にスタート。スパークする照明にブブブブと震えるダブステ的フレーズ。


好青年な顔立ちからは想像できない渋く甘い歌声に魅了されます。
やはりドラムが面白い!ロック・ドラムでもないし人力テクノでもない。強いて言うならMPCとドラムセットの間みたいな面白いことをやってる。人間→機械=DTMが作ったダブステのゆらぎリズムを一周して人間が叩く、ってのがなんとも。


セトリはもちろん2ndからほぼ全曲 & 1stやepから代表曲を網羅。
早い段階で『YCMA』を入れてくるなどノリの良い曲をまんべんなく散らしてました。
前回のライブは”アート的で新しいことをやろう”って感じでしたが、今は”普遍的なダンスミュージック”へとシフトしているような気がします。


特に新譜からのダンサブルな曲は新機軸。『Digital Lion』の肉声を重ねてループを作っていく過程はすごかったです。
『Voyeur』はもうひとつのダンスチューン。完全に踊らせにきてた。今回みたいなワンマンだと会場が”そういう”空気になってなかったけど、客のテンションが高いフェスとかだと軽いレイブ状態になりそう。
ノリの良い曲ではJames Blakeが座ったまま思いっきり上半身を振るのもかっこええ。


ダンスチューン以外は『Lindisfarne』の歌だけのところがすごい印象に残ってます。James Blakeの真後ろから白い照明が照らされ、他のメンバーが見えなくなってJames Blakeだけが視界に入るという幻想的な風景が見えました。
『Limit your Love』はしっかりと低音聴こえました。*1
アンコールの『Whiliam Schream』ではシューゲイザーのような昇天感。




正直Saturnの時ほどの衝撃はありませんでした。2ndの曲もCDでも気に入ってるリズミカルな曲が予想通りに良かった、という感じ。
ただライブ全体の完成度は上がってる。特にライティングがシンプルながら音にシンクロしてステージ全体のコーディネートが格段にレベルアップしてました。


*1:Saturnの時は”低音”というより”振動”でよくわからないことになってた