FUJI ROCk FESTIVAL '13 3日目(BO NINGEN、七尾旅人、WILKO JOHNSON、HAIM、BRINSLEY FORDE、加藤登紀子&THEATRE BROOK-半世紀ロック、LOTUS、VAMPIRE WEEKEND、THE CURE、GOMA & THE JUNGLE RHYTHM SECTIONS、BAAUER、JAMIE XX、石野卓球)

3日目!だいぶ体力も落ちてきました。もう騒ぐ力は残ってないかも……。
でも最後にGOMAという大騒ぎアクトが。ペース配分を考えて……頑張れ俺。午前中は晴れてました。


BO NINGEN (RED MAQUEE)

日本人fromイギリスの逆輸入轟音サイケバンド。観るのは二回目。
朝っぱらか気持ちのいい轟音。
3人が長髪を振り乱して魅せるステージアクションは野蛮性と一緒に優雅さも感じました。まるで歌舞伎のよう。なんだか見ていて日本人であることを誇りに思いました。



聴覚も資格も気持ちいいの一言。キラーチューンの「Koroshitai Kimochi」みたいなキャッチーな曲も良いし、インプロ気味に弾きまくって盛り上がっていく展開も素晴らしい。
途中Savageのボーカルをゲストに呼んでの一極もあり。ベースボーカルが英語で会話してたけど……さすが発音いいな。


最後は10分ぐらいひたすら同じリフを繰り返す「Daikaisei」のサイケデリックな演奏。ベースを高く持ち上げて煽るのは絵になってました。


疲れた身体に喝を入れてくれる素晴らしいライブでした!




七尾旅人 (WHITE STAGE)

トレードマークだった髭を剃ってサッパリした七尾旅人を初見。遠くから見てたからあまり違いがわかりませんでしたがー。
完全なソロではなくサックスの梅津和時さんとのデュオでした。


三日目の朝早く、明らかに疲れてる客の耳の届く美しい歌声……だけならただ綺麗なライブで終わるんだけど、七尾旅人の場合はとにかくよく喋る。どうでもいいこと、意味がありそうなこと。一曲目が始まる前に5〜7分ぐらい喋ってたんじゃないかな。何度も言ってたのが「音楽の中で起こったことは、実際におきたことだから」。


口だけじゃなくその場で体験させてしまうのがすごいところ。一曲目「流れ星」では真っ昼間の苗場の山を宇宙空間と錯覚させた。
後述の「VOICE」はは「ほら、花火があがった」のセリフと一緒にサンプリングした花火の音を響かせる。とびっきりの快晴。めっちゃ青い空。でも確かに花火が見えました。その体験にゾクゾクっとした。発言したことを直後に体験させてもらえた。やっぱすごいわ、この人。


ライブで一番時間をとってたのが「VOICE」という七尾旅人のプロジェクトの縮小版。声を基準に会場全体を巻き込んで即興で曲を作っていく、といった試み。すごい……けどオーディエンス巻き込み型はどうしてもオーケストラ FUKUSHIMAと比べちゃうなぁ。あれに比べると奇跡が起こってなかったように思います。


「VOICE」のウェイトが高いステージだと「Rollin' Rollin'」はポップすぎてもはや浮いちゃってるなぁ、と感じました。「Rollin' Rollin'は無くていいかも……」と思う日がくるとは。


昼間に宇宙と花火を感じた不思議な体験でした。忘れられない体験。




WILKO JOHNSON (GREEN STAGE)

バンドのWILCOと勘違いしてたぐらい馴染みの無い人でしたが、なにやら「今回で最後の来日になるだろう」という話を聞いてた。高齢らしいので歳のせいかな?と思ってました。


軽快で直球なロックンロール。エルビスとかに近い、ロックじゃなくロックンロール。「こういうストレートなのをGREEN SATGEで聴くのもフジの醍醐味だろう。天気もいいし。」本当は会場を色々まわるつもりだったけど、なんとなくここにいて踊ってました。
客はそこまで多くない。みんな気ままに踊ってて見れる環境。それがまた陽気なロックンロールに合っててよかった。


(見た目から判断するに)おじいさんのベースもすごい。クールなドラムも引っ張ってる。でもやはり一番スゴいのは左右にカニ歩きしながら抜群の切れ味でギターを弾くウィルコ。
ギターをマシンガンに見立てて客に乱射したり*1、ギターに向かい合って語りかけながら腰を振ったりしてる。老人ロックスターがギターとセッ○スしてるぞ!こりゃかっけー。


本編が終わると、最高の笑顔とピースサインをスクリーンに映して帰っていった。この時の晴れ晴れとした表情がものすごい記憶に残ってます。
しかし、これだけでは終わらず真っ昼間のこの時間にアンコールあり。「Bye Bye ジョニー、Bye- Bye Bye-♪」って曲。みんなで手を振ってた。自分も一緒に振りました。



フジロックが終わってから知った話なんですが、ウィルコは末期ガンで余命半年なんですね。化学療法を拒否して残りの人生をファンと音楽にに捧げることにした。だからフジにも来た。なんて話だ。あんな最高のピースを末期ガンの人がするなんて。すごすぎる……。
ファンが詰め寄った前列はライブを見ながら号泣だったらしいです。僕はただ楽しくて手を振ったけど、ファンの人達はいったいどんな想いで「 Bye- Bye- Bye-♪」と手を振ってたのだろう。


ただこれだけは言っておきたいのです。
あのグリーンは悲しさより楽しさが充満してました。僕はステージの上にいるギタリストが末期がんを患ってる、というバックグラウンドをしらなくてもGREEN STAGEの前で足を止めたし、陽気にギターを掻き鳴らすウィルコに惹きつけられました。最高のロックンロールを最後まで貫き通した様を観れたことは一生忘れない!
天気もこの時だけ良かった。MCでも「サンキュー トゥ ミスター・サン!」と言ってました。やっぱりフジの天気は最高の演出だ。奇跡!


ベストアクトてとは別の次元で、僕が2013年にフジロックに行った意味はこのアクトにあったのかもしれません。




HAIM (RED MAQUEE)

まだ一枚もアルバムを出してない新人バンド。youtubeで曲を聴いて気になってた三姉妹(+サポート・ドラム)。


フォークのオールディ感+R&Bのモダン感みたいな印象を持っていました。実際にライブを見て見てみるとかなりロック!特に立ち位置が真ん中でボーカルも担当する次女のギターは熱い!初日のGar Clark Jr.に乱入してもそれなりにハマるんじゃないか、っていうしっかりした演奏えした。


そして3姉妹とも美人!いや、youtubeで見る限り長女のベースはパンチの効いた顔してますが……遠目かは美人に見えましたw


MCは年齢相応の若々しさ。「知ってる日本の曲があるわ」とまさかのド演歌を歌い始めた時は大爆笑した。日本人でも知らない渋い曲を真顔で歌ってるwwどうしてこうなったwwww


大人しそうな三女はキーボードにまわったりギターにまわったりでサウンドに色づけをしてる、と三姉妹のキャラクターが出来てるのもいいですね。


最近いろいろなバンドで見る流行り(?)の全員パーカッションを披露する場面もあり。


とにかく曲が良い、ってのはわかってたことですが、良い意味で期待を裏切るロックな熱いライブに虜になりました。めちゃくちゃ良かった!



外に出るときにはかなりの勢いで雨が降ってきました。



加藤登紀子&THEATRE BROOK-半世紀ロック (GREEN STAGE)

GREEN STAGE前を通ったときにチラッとだけ見ると「power to th people」の大合唱。
ステージには赤いドレスを着た加藤登紀子。客側にはカラフルなレインコートのグリーン。なんかようわからんけどとても感動的なワンシーンでした。合唱が大きくなるにつれ太陽も顔を出し始めたのがすごい。


ほんの5分ほど見ただけだけど音楽の幸福パワーが感じられて印象に残ってます。



LOTUS (FIELD OF HEAVEN)

ジャム系。


ROVOなどの人力トランスみたいな。
「こりゃエグい!ヒャッハーー!!」って叫びたくなる、踊り狂ったら最高な音。
ただフジの目当てのひとつであったVWが迫っているのでちょっとしたら離れました。


これが僕にとって最後のField of heavenでした。良いステージだった!またここに来て踊りまくりたい!!



VAMPIRE WEEKEND (GREEN STAGE)

GREEN STAGE前はひといっぱい。三日目で一番の入りだったのではないでしょうか?


いきなり「cousin」でスタート。こいつは意表を突かれた!
キャラ立ちまくりの4人はステージでの佇まいが大物らしくなってます。ちょっと前までルーキーの立ち位置だったろうにすごい成長。もうGREEN SYAGE以外考えられない。


1st、2ndの曲は完璧!イントロが始まるだけで自然と叫んじゃいます。でも3rdの曲は弱いなぁ……。CDで聴いてる限りではあんまり好きになれず、もしかしたらライブで化けるかもと期待してたんです……やっぱり過去二枚の曲に比べると聴き劣りしちゃう。


「A-punk」でギターの弦が切れるトラブル。一番人気の曲で出鼻を挫かれた……と思ったら演奏はやめずにリズムをキープしてノンストップで再開。ピンチをチャンスに変えて復活!うまい!!


貫禄のステージ。まぎれもなく今のロックシーンのスターでした。
このまま落ち着いて欲しくはないなぁ。ベースはずっと軽快なステップで跳ねてほしい。



THE CURE

「ほんとのトリはVWだったんだ」」!ってくらいに人がいない。PA付近でも余裕でイスに座ってステージ見える。


ロバスミは変らず太っててゴシックのカリスマ……というより大阪のオバチャンと言ったほうがしっくりくる。
そんなオバチャンがスモーク炊きまくりのステージで歌ってる様はなんだかシュールでした。


2時間半、と大量のライブ時間を用意された彼ら。ちょこちょこ演奏された有名曲はよかったけどマニアックな曲も多く、ぶっちゃけ退屈なところもありました。
途中でテントに戻ってイス取りに行ったくらいに個人的には盛り上がらず。


ただあれだけの長時間を歌い続けるプロ根性はすごいし、ヒット曲満載のアンコールはさすがにアガりました。
アンコールは「The Lovecats」「The Caterpillar」「Close to Me」「Hot Hot Hot!!!」「Let's Go to Bed」「Why Can't I Be You?」「Boys Don't Cry」「10:15 Saturday Night」「Killing an Arab」。これはヤバいでしょ!ただ「boys don't cry」は思ったより盛り上がらなかったなぁ。


しかし、雨降らなくて良かった。降ってたらぼけ〜っと座ってた人は避難してただろうしさらに人減って悲惨なことになってたぞー。



GOMA & THE JUNGLE RHYTHM SECTION (RED MARQUEE)

だいぶ遅れてのスタート。おかげでThe Cureからハシゴでも最初から見れました。


フラッシュバックメモリーズ・ツアーと同様に映像/文字に合わせて演奏。
かなり前の方にいたんですが無心で狂ったように踊る人がいなくて正直なところ不完全燃焼ぎみ。もちろん演奏は素晴らしかったです。特にGOMAさんはいつも以上に吠えててもはや絶叫の域でした。


大人しいフジの客層で100%楽しめたかというとそうでもない。でもGOMAさんがフジという大舞台に立っている、戻ってきたのを目の当たりにできたのは熱い体験でした。


BAAUER (RED MARQUEE)

「Harlem Shake」で時の人になったTRAPトラックメーカー/DJ。

かける曲が全部派手!イイ意味でバカっぽい。腕振り回してDQNみたいに踊りたくなりました。3日目の夜中のアクトでは一番良かったなぁ。


あ、「Harlem Shake」は案外普通の盛り上がりでした。一帯がバカ騒ぎになるのを期待してたのにー。




JAMIE XX (RED MARQUEE)

The XXの中の人がDJ。
チルな空気で体力回復ゾーンでした。


この時、三日間で一番ダメージのデカい出来事がありました。
BAAUERの時は雨が上がってたので雨具をイスにかけてたんですが、それがJAMIE XXの時に強烈な雨により取り戻しつかないレベルでずぶ濡れ……。
BAUUERまでアホみたいに盛り上がってたのに雨具が全滅してから自分の中のナニかが落ちました。眠気&疲れが襲ってきて30分ほど体育座りして死んでた。人間ここまで心が折れるもんなのね。


石野卓球 (RED MARQUEE)

最後は卓球さん。
ストイックなハードハウス色は薄め。陽気なウワモノのトラックが中心で残り1時間半のフジロックをパーティーノリでがっつり踊っておわろうぜ、ってな感じでした。


アンコールがあって最後の最後にDaft Punkの「Get lucky」かけるのは反則よね。2013年フジロックのラストアクトの仕事を見事やりきってくれました。


↑あえてこっちの動画で。




卓球さんで燃え尽きて消し炭のようになりながらテントへ戻る。一度寝るか考えたけど雨はどんどん強くなりそうな気配だしそのまま撤収作業へ。


レインコートは濡れて使い道にならないので簡易のポンチョで作業。普通に雨が侵入してきます。レインコートがアウトな状態での雨の中の撤収作業は本気で泣きそうでした。
終わった開放感より「帰って休まないと死ぬ……」ってな気持ちでバスへ乗り込み、新幹線で大阪へ帰りました。


撤収が本当にキツかったので「もうフジなんて来ないぞ」とさえ思ったわけですが、こうやってライブを思い返してると「来年も行きたい」という気持ちが強くなってきます。


さて、これにて三日間のレポは終わり。本当は食べ物、会場のこと、客層、ライブ以外のサバイバルな体験……などなど書きたいことはあるのですが、それをまとめてるといつまでもアップできなさそうです。
代わりに思ったことを殴り書き&箇条書きで。


  • 先人の助言通り。楽しむなら装備はちゃんとしたほうがいい!特に雨具はゴアテックスかそれ同等の品を持っていくべきですね。逆に雨具さえしっかりしてればあとはなんとかなるかも。
  • テントは隣との距離とかを考えなければそれほど上にいかなくても空いてる。1日目や2日目で帰る人もそれなりにいるので遅れてきた人でもスペースはありました。
  • ご飯は本当においしい!個人的なイチオシはOASISのパエリアとFIELD OF HEAVENの石焼ピザ。おかげで他のフェスの飯を食べなくなりました。RUSHBALLとか丼買っても半分残した……。そんぐらい美味しいです。
  • 客層はおとなしいのね〜。後ろのほうで好き放題踊ってる人がいっぱいいる……ってのを想像してたけどけっこう棒立ちの人が多い。フジは「音楽フリークスが集まる夢のイベント!」ってイメージがあったからちょっと幻滅したかも。
  • あと客層で言うと外国人の多さが印象的。しかも彼らは前の方に来るわりにはライブに集中する、ってより友達と好き放題しゃべってることが多い。あのノリは正直好きでは無いです。
  • 客層、という点ではフジは自分には合わないのかもなぁと、と思いました。サマソニRUSHBALLのほうがしっくり来る。自由に楽しむってのは好きなんだけどあまりに”音楽”が絡んでなさ過ぎなのでは?……と。
  • トイレはテントエリアが比較的空いてるし綺麗。ただライブ会場とテントエリアが遠いっす……。往復で30分以上かかる。
  • しかし、本当にめちゃくちゃ雨降るんですねw365日あるうちのたった3日間にこんだけ降るなんて……冗談みたいな話。
  • 雨は確かにツラいんですが、2日目のレポにも書いたとおり最高の演出にもなりえる。「あれだけ降ってたのにこのライブ中だけ晴れ」なんて逆バージョンもある。これはフジならではです。


はじめてのフジロック
好きなところも嫌いなところもあった。でも最高の3日間でした。

*1:ウィルコを代表する動きらしいです