soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2013/12/01 Go Village (裸絵札、Memento森、ANYO、藤井隆、環ROY、画家、KEN ISHII)

アメ村で開催されたサーキット型の音楽イベント。バンドだけではなくクラブ系のアクト/ハコ(Grand Cafe、Circus)も多いです。DROPではJ-POP特化のクラブイベント・申し訳ないとがGo Villageのステージのひとつとして行われており常連の宇多丸さんなどが回してました。


三角公園ではムックがフリーライブやってたみたいでV系、クラブ系、ヒップホップ系、フェス系と色んな人種がアメ村に集結してました。ちょっとしたお祭り状態!



裸絵札 (CLAPPER)

個性的なラップとハードコアなサウンドで唯一無二のエグいサウンドを届けてくれる裸絵札。
「ヤバンギャルド」をやってる途中から参加。ステージを見るとギターが加わってました。正式メンバー?*1


客は満員御礼。しかしイベント始まりってのもありノリはまだおとなしい。
それをよしとせずにフロアに突っ込んで暴れさせようとするマチコさんがかっこいい。「クラブじゃねぇライブハウスなんや。壊しても俺が責任とるから暴れろ。俺なんかマイクスタンド曲げてもうたし。」本当にぐんにゃりとスタンドが曲がってました。
暴れまわっていつのまにかマイクの先が無くなってました。笑顔で取り替えるスタッフさん。慣れてるなー。


マイクをガチ投げして終了。自分の足の5cm先ぐらいの地面にヒットしました。危なかった……。sunsui last gigみたいなカオスなモッシュがなかったのは残念。



ちょっとだけCLAPPERに残って次のJaqwaを見る。キラキラしてないダブステをかましててカッコ良かったー。
このまま聴いておきたい気もしたけどPangeaのアクトが気になってたので1Fへ*2


Memento森 (PANGEA)

転換DJがdeath threat/insolence → fortress europe/ADFをかけながらMCで煽るのが見事で感動した。


ライブはアコースティックな歌モノバラード調でスタート。


あれ?パーカッション担当のメンバーがいなかったっけ?もっとダンサブルな感じだったような……。
すぐにスピリチュアルなラウドロック曲を披露するも正直メンバー脱退によるパワーダウンは否めない。


ただ熱量のあるボーカルは依然輝きを保ってて、言葉の力でグイグイと引き寄せられていきました。クールなバンドサウンドを熱血な印象に変えてしまうだけの存在感がある。ぐっと腕をひっぱって連れっていってくれる泥臭い熱さ。



MCでは風営法にも触れてました。
一年前はただ”夜中に遊べない”と反対していた人が多かったですが、最近は”昼でも楽しんでいかないと”とかんがえる人が増えている気がします他のアクトでも似たようなことを言ってる人がいた。そもそもクラブハウスを巻き込んで昼間に開催されているこのイベント自体がそういう意思を持っていたのかも。


YOJI(BIOMEHIKA)もかなり早い段階でそのようなことを言ってたなー。






申し訳ないとが開催されてるDROPに寄る。人いっぱい!
Grand cafeに寄る。フロアに客2人。おぉ……。場所によって落差が激しいイベントです。




ANYO (PANGEA)

まったく知らないバンドですが他に行くとこなかったので。
スタート時には客が3人くらい。不安を覚えながらもサウンドチェック中のベースがエグい音出してて楽しみになってきた


MASSIVE ATTACKっぽいダーク/神秘的な演奏にほんのりゴシックアンビエントにも聞こえる女性ボーカル。演奏はひたすらストイックにループさせていく。ビートはかなり鋭くてかっこいいです。ベースがモロにMASSIVE ATTACKな曲もありました。


終盤はそこそこ客も入ってきて興味を持ってる人もいた様子。。


まったくノーチェックだったけどなかなか良いバンドを見つけた。
DROPの藤井隆の規制が怖かったので早めに抜けてしまいましたが、スケジュールが合えばフルで見たいバンドでした。



藤井隆 (DROP)

有名人・藤井隆が歌手として音楽イベントに参加です。
入場規制になったみたい。藤井隆をひと目見てみたいって気持ちはよくわかる。


登場と共に大歓声〜。キレのあるダンスに更に湧く!ダンスの種類は少ないけど動きは切れ味あります。
腕をバッと上に振り上げる仕草がなんだか岡村ちゃんみたい。どっちも存在自体がポップな人。


芸人とはいえど歌は全然聴けるレベルです。トラックが貧弱なのがもったいなかった。


若干ネタも入っているであろうド丁寧なMC。意外にも風営法についても触れていました。”踊るって気持ちはぜったいにそこにあるから”って言葉に胸を打たれているところに大名曲「ナンダカンダ」。「なんだかんだ叫んだってやりたいことやるべきです」ウルッときてしまった。今でも心に染みる普遍的な歌詞です。


ダウンタウンDXのEDの曲も電気グルーヴのフラッシュバックディスコとかに近いモノがある。なかなかのアーティスト指向。
ヒィヒィ言いながら全力で踊り、歌う姿には心打たれるものがありました。


最前列でタイムテーブルを見てたらしい娘のタイムテーブルを奪って、返す振りして投げるって芸人らしい客いじりもあったりで楽しませていただきました。


しかし、この2013年に生でナンダカンダを聞けるとは思わなんだ


NAGAN SERVER (CLAPPER)

環ROY待ちで見たラッパー。


ちょいウィスパーな声でスムーズなラップ。なかなかよかったです。伝えるってことをしっかりやっていこうと思ってるタイプの人ですね。


がっつりラップしてるのに声質もトラックも優しくて良い意味で聴きやすい。ただ本人が熱くなりすぎるがゆえに時間オーバーしてるようにも見えたけども。


環ROY (CLAPPER)

fishmansの曲をCDJ(?)で弄りながらスタート。珍しくキャップ被ってませんでした。いつも以上に笑顔を見せて楽しそうにラップしてる。


この人の自然体な動きがすごい好きです。身体全体で音楽の流れを感じ取ってるみたい。



「みえないモノ」「Break Boy in the Dream」「go!today」「伝」「You Are...」と昔の曲をどんどんドロップ。まさか新譜からは無し?と思い始めたころに新譜タイムスタート。
曲は「Kids」「そうそうきょく」「仲間」「いまここ」


「Little thing」では風呂のジェスチャー(パントマイム?)をしながらラップするのでリリックの意味が頭に入りやすかったです。環ROYのすごいのは家で歌詞カード見ながら聴く以上にライブのほうが頭にリリックがはいってくること。

「Yes」ではトラックに合わせてバイオリンを弾くしぐさ。神聖な感じがしてなんだか感動的。「ワンダフル」で締め。


MCは少なめで急いでやってくれたのは時間押してたからだろうなぁ。おかげで次の画家に間に合いま
した。ちょっとコンパクトにまとまりすぎてた気もするけど「心斎橋、お寿司」という最高のパンチラインが登場したりで見どころはありました。


画家 (Twice Cafe)

ダッシュでTwice Cafeへ。


ステージから大好きな「遠足」が聴こえてくるので、速攻でトイレに行って階段を駆け下りると……人数は少ないながらも踊りまくりの良い空気ができてる。


ステージには16人のフルメンバー。舞音楽祭と違いステージ設計がフロアから大きく見上げる形になるので頭の上で左右に大きく振られるディジィリドゥに目を奪われました。他のメンバーもめっちゃ笑顔でお祭り騷ぎなライブをしてる。「遠足」で一番好きなキーボードソロ → トランペットソロ → ギター・ソロもビシッと決まってる。自分も早々とお祭り騷ぎのなかに混じっていきました。



「旅役者」で歌って「獅子舞」で手拍子して、もちろんすべての曲で踊って。そんなフロアの狂乱を巻き起こすバンドのサウンドの厚みがかなりいい感じでした。大人数の利点を生かしてた。


ギターが交互に弾く場面。左のギターのオタク的不敵なニヤッとした笑み。あれめっちゃいいなぁ。
煽りまくりイケメントランペット → 怪しさ抜群ギター → かわいいのにアクションが激しいキーボードのこの左手のラインがこのバンドのカオス感を表現してるようで気に入りました!
あと舞音楽祭にはいなかった背の低い女性の方。机にビール3缶ぐらい置いててすげーな、と。


フロアは始終かなり盛り上がってて踊りまくりって意味ではこの日一番でした。ただ後半から手当たりしだい肩車する人が出てきて居心地悪くなったの残念だけども……。自分からしたらちょっと行きすぎなノリ。


画家はCDだとやっぱどこか弱いんですよね。でもライブ見ると良いバンドだなーと思う。生粋のライブ・バンド!





少し時間があったのでアメ村の外れまで歩いて行ってマドラス5のボリューム満点カレー。スタミナ付いた!


GRAND CAFEに到着するとsekitovaさん見ながらトリのKEN ISHII待ち。この時点で客が20人くらい。うそー!?結局この人数のままのKEN ISHIIのDJがスタートしました。


ken ishii -20years of KEN ISHII (GRAND CAFE

始まったのがまさかの「Blue monday」!
20th〜となってたんでライブセットかなー、と思ってたけど(たぶん)DJセットでした。


クラフトワークなどのクラシックも挟みながらのガチガチのミニマル/テクノ・セット。
正直最初のほうはあんまりノリきれませんでした。フロアもがっつり踊ってる人は10人もいない。


そのまま持ち時間2時間のうち30分が経過…1時間が経過……1時間10分が経過……と自分の中で煮え切らない状態だったんですかラスト45分、何がきっかけかまったく覚えてないんですけど完全に音がカラダにハマってきてアホみたいに踊ってました。もう鳴る音ひとつひとつにカラダが反応しちゃう。ひゃはーーーーーー!!!


最終的にフロアは20人くらいに減ってしまったけどアンコールにちゃんと応えてくれました。かかったのは……キターーーー!「EXTRA」!!ショートバージョンだったけど名曲のドロップにめっちゃアガりました!


最初はトリの選択間違えたかなぁと思ったけど、最終的には踊りまくって満足に終わりました。
次はライブセットで聴きたいなぁ。


しかしあのトリの時間はみんなどこに行ってたんだろう?帰った?




楽しいイベントでした。アメ村ってあんまりウロウロしたくないんだけどこのイベント中はそんなに気にならなかったな。

ハコ/出演者によって集客率が大きく違うイベントでもあった。DROPが集客持って行ってたんだろうか?
ハコごとのクラブ系、ヒップホップ系、お祭系などカラーがあるのも面白かったです。

*1:2014/02から正式メンバーになったそうです

*2:PANGEAが1F、CLAPPERがB1という建物です