soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2013/12/03 大友良英&あまちゃんスペシャルビッグバンド @ グランキューブ大阪

2013年、至る所で話題をかっさらっていった大友良英さん率いるあまちゃんスペシャルビッグバンド。
と書いておきながら私は一度もあまちゃんを見たことはないんだけれども、大友さんいわく「今年以降は(これだけ大規模なのは)やらない」とのことなので二度と見れずに後悔しないようにも行ってきました。
ちなみに劇中曲は全然知らないけどOPテーマは大好きです。


会場のグランキューブではコンサートと一緒にあまちゃん展示会も行われてました。劇中の衣装や小道具が飾ってある。まったくどういったモノかわからんけどお客さんが笑顔で写真撮ってるスペシャル感は好き。小道具を前にするだけで泣いてるおじいさんもいました(笑



開演時間が近づいてきたので席へ。さすがグランキューブ、やばいなーめっちゃ良いイス!こんな良いイスでライブ見るなんて何年ぶりだろう……。
残念ながら後ろのほうの座席で演奏者の顔は見えませんでした。
そしてなぜか自分の列だけ1人も人が来なかった。リラックスして見れたからいいけど……なんか悲しい。



バンドメンバーは大友さんのブログを参考にしてください。
自分の場合、やっぱり気になってたのはドラムの芳垣さん。手数の多さが半端無くてすごすぎました。
他には真ん中に座ってたサックスの人*1の演奏も良かったです。逆にトロンボーンの人は不調そうだった。
大友さんは演奏は目立たないけど楽しそうに笑顔で演奏してるってだけでバンドを引っ張ってる。そしてとにかくよく喋る!やっぱ中心は大友さん。




ここからは演奏された曲順に。


まずはあまちゃんの顔「OPテーマ」どこ取っても文句の付け所ない名曲です。最初のフレーズからパ〜っと目の前が晴れる解放感はライブでも健在。
OPテーマが終わって大友さんがしゃべり始める。「朝ドラ見てない人〜?」(会場内に笑い声)「そんな人はいないですよね〜」はは、さすがにあの状況で手は挙げられませんでした(笑


「行動のマーチ」で勇ましくOPテーマのメロディが聴こえてくる。
ドタバタした「あまちゃんクレッツマー」3曲目にしてパーカッション&ドラムソロが展開されました。芳垣さんのドラムソロは神がかってた……。
3人の登場人物に焦点を当てたキャラテーマ曲を続けて。「銀幕のスター」「芸能界」「ミズタク物語」こういうのはドラマを見てた方が楽しめたんだろうな。十分楽しめてるとはいえもったいないことしたなぁ。
琥珀色のブルース」大友さんのブルースギターが渋すぎる!周りの席から「カッケェ……」と声が漏れるのが聴こえてきました。
「地味で変で微妙」タイトル解説のジミヘンとかに反応するおじさん多し。派手でダイナミックに演奏してました。
前半のラストは「アイドル狂想曲」メンバー全員のソロあり。サックスの男性のソロ、よかったな〜。




20分の休憩を挟んで後半へ〜。



SACHIKO Mさん登場。前半はコミカルな曲が多くて賑やかな雰囲気でしたが後半はいきなりシリアスモード。
「トンネル」「大地」のメドレー。この日の演奏で一番印象に残ってます。SACHIKO Mさんの操るサイン派が活きた静の演奏からすこしづつ感情的な演奏へ移るさまに強く感動しました。はじめてMOGWAIを聴いた時ばりに衝撃をうけた。
「友情」「軋轢」のメドレー。笑っていいともでタモリさんが褒めてたノイズギター。社会現象と言われるぐらいにこの作品に関連して色んなことがあったよな、と感傷にふけてました。そんなところもこのコンサートの楽しさのひとつ。やっぱ世間に認知されてる/メジャーになるってのは色んなドラマを生む。


この4曲は、曲の持つ意味を考えると「演奏してて緊張する」と言ってました。地震に真剣に向き合って作った/演奏してるのがよくわかる一言です。


動画による能年玲奈ちゃんからのスペシャルメッセージも挟みつつ二部は早いペースで進行。おそらく一部で大友さんがしゃべりすぎたw
暦の上ではディセンバー」はインストで演奏。良いメロディですね。「アキのテーマ」などしっとりした曲が続く。
「地元に帰ろう」も前半はおとなしい演奏でしたが、後半でサンバタイムへ。サンバアレンジの「地元でサンバ」ですね。パッと明るくなった時にグッときた。希望に溢れてる。


もうそろそろ終わるという大友さんの発言とともになんだかシンミリしてくる会場内。
そんな弱々の涙腺にトドメを刺しに来るのが「希求」の泣けるメロ。僕もちょっと目元がヤバかったです。たぶんドラマ見てたらアウトだった。


あまちゃんバンドではじめて作った曲と紹介された「海」。どんな話なのか詳しく説明される前に、とりあえず海の絵だけを渡されて作ったらしい。とても美しい曲。
最後は「灯台」。希望あふれる温かい曲。ずっと調子が悪かったトロンボーンがここにきて胸に響く素晴らしい一吹きをしてくれました。




アンコールでは「潮騒のメモリー」を演奏。「電話番号知らないから誰も呼べなかったけど」と大友さんが笑いを誘う。「代わりにみんな歌ってください」 → 歌声まばらでけっきょく手拍子に変わった。これが大阪の浸透率なのかな?*2


最後にもう一度「OPテーマ」を演奏して終わり!




素敵な楽曲を一級のミュージシャン達が演奏してくれました。見に行ってよかったです。


ドラマを見てなくても十分楽しめた。一応サントラ1・2を一週間前に聴いてたのがよかったのかな。それだけでほとんどの曲で「あ、あの曲だ」って反応できました。今回のレポも書けてる。それだけ楽曲にパワーがあるってことでしょう。


演奏はもちろん良かったし、大友さんのトークもすごく面白かったです。
大友さんはあまちゃん好きだったんだろうな。


*1:鈴木広志さんだったかな?

*2:あまちゃんの関西での視聴率はあまり高くないらしい