soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/02/05 The 1975 @ 梅田クアトロ


私とThe 1975との出会いは”期待の新人”とありがちな売り文句に反応してタワレコでアルバムを視聴した時。一曲目「The City」のドラム・イントロでノックアウトされたました。
すぐにアルバム買ってライブのチケも買ったけど……しばらくすると「アルバム通してはそこまで好きじゃないかもしれない」と思うようになりました。「世間の声に流れちゃった?」と若干期待値が低めの状態で挑んだライブ。でも終わってみるとこれが良かった!


チケットはソールドアウト。ロッカーも完売で絶望。コートにカバンと持ちながらライブを見ることに……一番苦手なパターンです*1


アイドル的なルックスを持ってることもあり女性客が多かったです。ワン・ダイレクションとか好きそうなおばさんも何人か。こういう客層になるのね。でも男性客も4割ぐらい。普通に洋楽好きっぽい人が大半だから変な空気にはなってませんでした。ステージの前の方は手をあげながらジャンプして普通の洋楽のライブ。


まもなくしてメンバー登場。みんなイケメンやなー。ボーカルはもちろん他のメンバーもクールでかっこよかった。みんな澄ました顔が似合ってる。一度も笑わないのが無愛想じゃなくそれが自然に見えてくる。


CDと同じように「The 1975」から「The City」へ。後半ではフラッシュする照明とともにグワーーーっ!と音圧で攻めてくる。なかなかにロックです。
アイドル視されるところはありますが、バンドの姿勢はオルタナティブ。ナヨナヨとポップスをやるつもりはなさそう。


ライブ見て気付いたのが、ベースがものすごく素直に曲を支えてる。個性的なプレイはしないけど、ハッと気づくと「あ、ベースが曲を引っぱってるな」と思うシーンが何度もありました。


ボーカルは上半身ハダカになって英国旗を持ち、そのあとメッセージの書かれた日の丸をマントみたいに背負ったり。客のiphoneを取って写真撮ったり、とスター性がにじみ出てます。歌唱力もなんら不安定なところがない。




アルバムの曲は最後のバラード以外全部演奏しました。
個人的に大好きな「Talk!」は頼もしいコーラスが再現されてました。あと良かったのは「Pressure」
。MJとか古き良きポップスを思わせるR&Bなメロディが心地よかったです。


そしてライブで気づいたのがPV曲の威力。イントロが聴こえた時からナニカが体の中でブワッと逆立つ魅力がありました。
特に本編最後に演奏された「Girls」はいままでそんな好きじゃなかったんですが、曲が始まると目の前がパッと明るくなるポップ感に溢れててすごく良かった。
「Settle Down」の口笛(?)の幸せな響きしかり、大ラスに演奏された「Sex」の意外な疾走感しかり。もちろん「Chocolate」は身体が勝手に動き出しました。一番盛り上がったのはこの曲かな。




圧倒的なライブをするタイプのバンドでもない。CDよりロック色強くなるけど劇的に変わるってタイプのバンドでもない。
めちゃくちゃ感動したってわけではないです。満足度で言うと75点ぐらい。ただ見てて「絶対サマソニとかの大舞台で映えるぞ」と思ってました。安易な泣きメロじゃない良さが滲み出る洋楽的ポップなメロディはグッと来そうです。今回は荷物持ってたのもあるしサマソニで見れるのが楽しみだ〜。


「このバンド舐めてたわ」というより「あ、この曲こんなに良かったんだ」って気付かされるようなライブになるんじゃないでしょうか。



01 The City
02 Milk
03 M.O.N.E.Y.
04 So Far (It’s Alright)
05 Talk!
06 She Way Out
07 Head.Cars.Bending
08 Settle Down
09 Heart Out
10 Pressure
11 Fallingforyou
12 You
13 Menswear
14 Girls

15 Robbers
16 Chocolate
17 Sex

*1:とにかく出来る限り最高の状態でライブを見たい