soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/04/26 オシリペンペンズ×佐伯誠之助 @ 難波ベアーズ

オシリペンペンズ・プレゼンツの狂&狂シリーズ。
今回の対バン相手は佐伯誠之助。久しぶりに佐伯さん見たいな?と軽い気持ちで行ったんですが……これが想像以上に面白かった!


客は意外にも(?)佐伯さんサイドの客が多い模様。ベアーズでよく見るペンペンズ周辺のバンドマン達の姿もあまり見えませんでした。




最初にペンペンズが登場して「こっちが先行とは意外」と驚いてたら佐伯さんもノソノソと登場。どちらもステージに残って交互に曲を演奏する形式でした。
佐伯さんが下ネタづくしの演奏をしている間、ずっと無表情で待機してるペンペンズメンバーって絵が面白かったです*1。特に道下さんの冷め切った目がw
8曲目ぐらいでついに噴き出したのを振り向いてごまかすモタコさんや目を閉じて卑猥な言葉に聞き入ってる(ように見える)キララさんも面白すぎるww
ペンペンズのライブ中も佐伯さんがほとんど動くことなく不敵な表情で客を見つめてる。熱いライブが繰り広げられるなか、たまーに佐伯さんが目に入ってその場違いさに吹き出すことが何度もありました。




そして肝心の両者の演奏自体がかなり良かった!


佐伯さんは最後に見た2年前*2の時に比べてかなりアップデートされてる。下ネタに大ネタ・トラックをミックスする変態なスタイルは変わってないけども、ミックスされる曲が変わってたり、ジューク系トラックが増えてたり。Jukeの声ネタ連呼は佐伯さんのスタイルに合うなぁ。間違えたまま前に進んでるのがおかしくて……進化したら爆笑に変わるのはこの人ぐらいでしょう。
「デリケートケアのCM」の声ネタはよくこんなの引っ張りだしてくるな、と。モタコさんが噴き出してたのはこの曲です。
神々しい「◯ンポー」がMassive Attackじゃなくなったのも驚いた。


オシリペンペンズも良かった。
2月のTRANSPARENTZの時は道下さんのドラムに迎さんの影が強く残ってたけど、この短い期間で道下さんのいるペンペンズにアジャストされてきてます。
一曲中に何回もマイクがケーブルから外れたり、モニタースピーカーの立て付けが不安定でモタコさんが何度も落ちたりとトラブル続き。普通のバンドなら「今回のライブは失敗だった」で終わるところをそう思わせないのがペンペンズ。「ム・ムルム・ムラルル」でモタコさんがハーモニカを落としたのをすぐさま同じフレーズ弾いてフォローするキララさんは見事でした。「時は来た」も新バージョンになって久しぶりにカッコイイと思えました。そんぐらい勢いが乗ってた。




佐伯さんの「誠之介 in the house〜」のすぐあとにキレ気味で入ってくるペンペンズの曲スタートにはアガるし、ペンペンズがぶっ飛ばしたあとに「◯ンポー」とアホな声ネタで(良い意味で)オトしてくるこの二組ならではの奇妙なバトル。この異様なノリが段々とハマってきて楽しくて仕方がなくなってきました。


前半はペンペンズの爆発力の方が優勢。しかし中盤はネタと曲のキレが素晴らしいことになってきた佐伯さんがフロアのハートを掴んだように見えました。特に七尾旅人の「Rollin Rollin」をバックに甘い美声を披露した終盤の曲には完全にノックアウトされました。めっちゃ良い声だw


ペンペンズの「あへん」で初めてセッションして本編終了。佐伯さんのマジのエフェクタ弄りはヤバかった。




アンコールは完全なグダグダモード。
まともにラップできる人がいないのにZeebraの「Mr. Dynamite」を流してフリースタイルバトル。キララさんはノリノリでしたw道下さんまで参加してカオスに。
しだいに収集がつかなくなって三三七拍子で無理矢理に終わらせようとするもイマイチ締まらず。キララさんの「逃げろ〜」って声とともに走って退場していきました。コントだww




まさに対バン。まさにVS。両者がいがみ合って高め合った(そして自爆した)素晴らしいライブでした。
笑えるしカッコイイ。関西ノリサイコー!まさかここまで良い一日になるとは思いませんでした。



*1:わざと敵対してる演出

*2:2012/08のムジカジャポニカ