読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2014/07/16 Fernando Kabusacki with 日野浩志郎、DODDODO、中林キララ、PIKA☆ @ 難波ベアーズ


アルゼンチン音響派の至宝・フェルナンドカブサッキ。自分に即興演奏の面白さを教えてくれた大好きな音楽家です。一年ぶりのジャパン・ツアー。
昨年までの大阪公演はシャングリラで大勢編成の場合がほとんどでしたが、今回はベアーズで違う空気になりそうな予感がありました。


意外と客は少なめ。キャパの5割くらい?カブサッキよりベアーズ寄りの客層。
催し物の発表会みたいな謎の司会の人がいました。「ヒューーー!」みたいなノリもちょこっとあって……あら、カブサッキのライブってこんな感じだっけ?


ライブは、お相手の日本人3人 → カブサッキ・ソロ → カブサッキと1人づつデュオセッション → 全員演奏……の順番で進みました。

日野浩志郎、DODDODO、中林キララ

日野さんはベースやギターを使わずにエレクトロニクスオンリー。YPYスタイルです。DODDODOも歌無しでサンプリングマシーンを弄るのに注力してました。


DODDODOらしい音と音のあいだの隙間が目立つ感じで進んでいきました。どんなシンセサイザーよりキララさんのギターがテケテケで細かい音を出してたのは面白い。


DODDODOの出す音が気持よくて、彼女の音への嗅覚はやはり凄いなぁ、と思うセッションでした。

Fernando Kabusacki

ソロ。案外がっつりやってくれて、だいたい20分くらいの演奏でした。
小さなインプロの集まり、って感じで全体を通してのドラマティックなモードではありませんでした。


ファサファサってな優しくストロークすると色んな音がギターから聴こえてきます。何度見ても魔法みたい。
PAにリバーヴがかなりかかってるのか、広がりがあってファジーでベアーズではあまり聴かない音響でした。


カブサッキと言えばルーパーの妙技。ベース、リズム、バッキングまでギター一本で作っていっちゃう。しかも出来上がったモノの完成度がめちゃくちゃ高い!今回も幾度か「うおっ!今のフレーズヤバっ!」って瞬間がありました。


Fernando Kabusacki & 中林キララ

おとぼけた速弾きの対決。カブサッキがキララさんのプレイスタイルをしっかり把握してるのがわかります。爆音ではなく、ギタリストとしてバトってた感じがします。

Fernando Kabusacki & DODDODO

DODDODOは水の音や鉄を叩く音など静かなインダストリアルみたいなサンプリング・センスで。そこに絡んでく透明なカブサッキのギター。


身がスッと引き締まるようなセッション。なかなかよかったです。

Fernando Kabusacki & 日野浩志郎

日野さんが非四つ打ちミニマルなビートを作り上げて、カブサッキはアシュラテンプルみたいなミニマルなギターで応戦。めちゃくちゃカッコエエ!
テクノチックで踊れる感じでした。音がドンドン重なりながらぐぐぐっと盛り上がるところがあってめっちゃカッコよかったです。今回のセッションで個人的には一番良かった。


DODDODOと日野さんは同じくスカスカな打ち込みリズムなのに受ける印象が全然違う、というのも面白かったです。日野さんのはいぶし銀イケメン感が音にもでてた。


Fernando Kabusacki & PIKA☆

スペシャル・ゲスト、という扱いでピカチュウことPIKAさん。


「PIKAーー!!」「カブサッキーーー!!」お互い呼び合いながらPIKAさんがステージへダッシュしてスタート。


ドカドカしたドラムにノイジーなギター、とパワフルなセッションでした。トライバルなドラム叩きだした時はカッコ良かった〜。
PIKAさんのドラムに対してカブサッキのギターは少し優しすぎた感もありました。PAが原因もあるのかな?


中盤はPIKAさんはドラムではなく声を中心にしたパフォーマンスへ。カブサッキの綺麗なギターに合わせて詩的なセリフを発していました。


最後の方でカブサッキが自身のアルバム『LUCK』の曲のフレーズを弾いてました。たしか「The V-BASS」だったかな?

全員

最後は全員で。



PIKAさんがアルミ製の食器を30個くらい並べる。メタルパーカションに。カンカン鳴らしてどこかエスニックな響きがありました。面白いけど良さにつながっていたかは個人的に微妙……。


PIKAさんがドラムへ。ドゴゴゴとやるとDODDODOと日野さんの音が聴こえなくなるので集合体としての魅力ってのは薄かったかも。


PIKAさんが声メインになり全体的に静のパートへ。着地点が見つからずにみんなでさまよってる状態。そこにキララさんが愛用のフライイングVとはまったく結びつかない優雅なクラシカルフレーズで切り込んできました。お庭で紅茶を楽しむかのうようなエレガントなギターソロ。。即興で弾いてるだろうに超高速な指使いでメロディーも歌モノを歌ってるかのような完成度。
キララさんはここまで目立たなかったけど最後の最後に持って行きました。瞬間的にはここが一番グッときた。


最後はカブサッキが「Thank you ... and Happy Birthday◯◯sa---n」の一声でベアーズにゆかりのあるあの人へのハッピーバースデイソングをみんなで歌って終わりました。場所的に間違ってない。


よくもわるくもカブサッキをベアーズ/関西の空気に巻き込んだ一夜でした。アルゼンチンの風が吹いてなかったw