soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/07/20 SKATERSNITE 9(Rise From the Dead、在日ファンク、GOMALIOS、N'夙川BOYS、EGO-WRAPPIN') @ 服部緑地公園野外音楽堂


名村造船所、ユニバースと開催場所が変わってきて今度は野外の服部緑地公園野音
過去2回参加したSKATERSNITEは奇跡的なまでに素晴らしいライブだったので野外ではどうなるか楽しみでした。
蓋を開けてみると今回もミラクルな素晴らしいライブばかりだった!




開場時間が少しすぎてから音楽堂に到着すると……ものスゴい列!
ユニバースの時もそうだったけどSKATERSNITEはとにかく入場が遅い。受付で特別面倒なことをしてる風もないのに。何故?
入り口でスタッフに超適当にリストバンドを付けられて印象は最悪。
中にはいると飲食物の持ち込みアウト、だけどフード/ドリンクブースはちょこっとだけ……。うーむ。


イベントを進行するMCはお馴染みHidaddy。出演バンドの情報をしっかりリサーチしてパンチラインを編み出しながら紹介していくのはホントカッコイイ。ただちょっとテンション低かった?


人の量は多すぎず少なすぎず快適。
問題は天気。途中からものすごい豪雨でした。しかも降ったり止んだり。叩きつけるような粒の大きい雨でステージ裏の屋根のあるスペースに客の8割が逃げこむ、って場面が何度もありました。
自分は雨具は持ってたけど靴が普通のスニーカーだったので足元が非常に気持ち悪いことに……。*1なかなかに過酷なイベントになりました。

RISE FROM THE DEAD

村上淳渡辺俊美TOKYO No.1 SOULSET)とのコラボだったんですが自分が入場できた時はRISE FROM THE DEADのみがステージにいました。
漏れてきた音を聴くかぎりりでは二人はアコースティックで歌ってたみたい?


ハードコアな曲もありですが、最後にやったダブな曲がめっちゃ気持ちよかった。ヨシカワショウゴさんが延々と同じフレーズを5分ほど弾いてて……それがめっちゃ気持ちよかった!


終演後に雨が降りだして数少ない屋根のある場所にみんなで身を寄せ合いながら避難。
自分はレインコートを着てステージ正面へ!

在日ファンク

というわけで雨の中の在日ファンク


「あまり調子にノルとここの客は怖いぞ」とSKATERSNITEの客にビビるマエケン。本当に大人しくしえてマジっぽい?w
対してジェントル久保田はマイペースでした。


MCはお行儀よくしててもマエケンの踊りのキレはさすが。ビシっとキマるごとに歓声がわきます。
「罪悪感」→「ダンボール肉まん」の最強の流れ。途中で”雨が降って罪悪感♪”ってアレンジしてた?
”俺らの自己紹介として曲”と「マルマルファンク」。
「爆弾こわい」のドラムの刻みとベースソロは何度聴いても痺れるぅっ!
「京都」の京都コールでは”ローリー”とかスケーター用語を挟んでみるも反応薄かった(笑)。今のSKATERSNITEってあんまりスケーターはいないんじゃないでしょうかね?


欲を言えば最新EPから「肝心なもんか」あたりも聴きたかったですが、グッズ紹介の爆笑トークも面白くオシャレと残念とアホが合わさった良いバンドです。楽しかった―。

GOMALIOS(GOMA & 中村達也

GOMAさんと中村達也さんのデュオ。
中村達也さんを生で観るのははじめて。ワイルドでかっこええなぁ。


叩きまくりの中村達也さんにテクノ/サイケデリックトランスなディジュリドゥが絡んでいくスタイル。
言ってしまえばGOMA&JRSのリズムセクション中村達也さん1人になった感じ。でも勢いのあるドラミングでJRSとは違ったドライブ感があります。JRSは上へ上へって感じだけどGOMALIOSは突撃してくる感じ。


中村達也さんはロックなフレーズも芯にありながらトライバルなフレーズを入れたり……と身体の奥から騒ぎたくなる欲望を駆り立ててくる。ピークで2ビートになるのはJRSじゃ考えられない展開です。


ディジュリドゥもグイグイ攻めてくる。おそらく即興だと思うけど……GOMAさんこういうのも出来るようになったんだなぁ。


ふたりともオラオラ〜って攻めてくる。優しさより攻めの姿勢。頭を空っぽにして踊り狂える音。かっこええわっ!



GOMALIOSあと、大雨&雷のため一時中断。状況説明のアナウンスは欲しかったかもー。
ステージ前立ち見エリアの水はけが悪くてどんどん水が溜まって池状態に。踝まですっぽり水に浸かる。目に見える形で水位があがってくるのは怖かったです。
なかなかステージが始まらないので、わんぱくな人達が水をかけあったり、濡れた髪で歌舞伎ヘッドバッティングしたりでカオスな状態。


なんとか雨も弱まってきて……テンションがおかしくなってる最高の状態で夙川ボーイズが登場!

N'夙川ボーイズ


夙川ボーイズにとって服部緑地野音は特別な場所らしいです。なんといってもオシリペンペンズが消火器をまき散らしたことで伝説になってるライブイベント「真昼の廃人/真夜中のHIGH人」が開催されたのもココ。夙川ボーイズもスピーカーからマーヤが飛び降りて前歯(差し歯)を吹き飛ばしてます。


そんな想いもあってか、この日の夙川ボーイズは初期の荒々しさがあった気がします。そこに雨のおかしいテンションも上乗せされてスゴいことになってました。


「プラネットマジック」で爽やかに始まったけど、早い段階で「フェアリー」最後にオマケ的にやることの多いこの曲を真ん中に持ってきました。腕を振り回しながら凶暴に吠えるマーヤ。キラキラを振りまくより野獣のように四つ這いになって叫びまくってる。「好きなだけ撮れ。全世界にここでこんなスゴい事が起こってると広めろ!」笑顔よりマジ顔の方が多いマーヤ。めっちゃカッコよかったです。
「Candy People」が始まってもチューニングしてるマーヤ。”まだみたいやなぁ”とMCで間をつなげるリンダ。自分の世界に没頭してて鬼気迫る感じ。


待ってましたな「物語はちと不安定」ではシンノスケがスルスルと後ろの席に登っていく。手すりに足を絡ませて柵の上に仁王立ち。バランス取りにくい体勢だろうにまったく怖がってる風を見せず……ロックスターです。


マーヤも「ホントは飛び出しちゃいけないって言われてたけど……」といいながら客の上に立つ。雨でマイクお陀仏にする可能性あるからリスクは高かっただろうけど……それでも飛び込んで両手を広げてロックンロールなポーズを取っていました。


最後のサビの爆発。後ろの空いたスペースでギターを振り回しながら駆けていくリンダは鳥肌が立つくらいカッコよかったです。
リンダは『PLANET MAGIC』あたりから急スピードに大きくなっていく夙川ボーイズに戸惑い、振り落とされそうになってるイメージがありました。けどこの日のリンダのアクションは本当にロックだった!NINのアーロンが暴れてるみたいに絵になってました。


「物語は〜」が大盛り上がりしたのでコレで終わるかな?と思ったら「死神DANCE」を最後に。これも初期の夙川を思わせる。
この曲をやる頃には雨が止んで陽が出てきました。そんな状況で聴く『太陽の 太陽の 太陽の塔の下で』は感動的でした。


久しぶりに150%カッコイイ夙川ボーイズを見た!



EGO WRAPPIN'

夕日が照ってポカポカした良い雰囲気の中でのEGO WRAPPIN。


新しいバックバンドを引き連れて初大阪らしいです。ドラムがASA-CHANGでした。


イスに座りながらゆったり聴けてよかった〜。
特にグッときたのが「FALL」という曲。エゴにしてはとびっきりポップなメロディーで”らしくない”とも言えます。けどめっちゃ染みた。


アンコールは二人だけで。最新EPから「サニーサイドメロディー」。
これまた温かい良い曲で幸せな気分でイベントを締めることができました。


今回のエゴは穏やかな曲がほんとに良かった。ドロっとした部分が良い意味で抜けた曲が良かった。
雨で疲労しきった身体に優しく染みていきました。



豪雨がすごかったイベントであり、それも想い出に変わるくらいに素晴らしいライブが繰り広げられたイベントでした。
運営は正直いいとは言えませんでした。ラフなところが味が出る場合もあるけど、さすがにこれは改善して欲しいなってところはありました。*2
でもライブは死ぬほど良かった。やっぱSKATERSNITEってナニかマジックがあるなぁ。


*1:この時の足へのダメージが一週間後のフジにまで響くことになります……

*2:入場列、リストバンド、野外での水分補給経路……とか