soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/10/18 Homecomings、平賀さち枝、白い汽笛セプテット、Enjoy Music Club @ digmeout

Homecomingsが主催するイベント『Special Today』のvol2。
今回の注目ポイントはHomecomingsと平賀さち枝さんのコラボCD『白い光の朝に EP』の発売記念ライブでもあるということ!「白い光の朝に」は個人的2014年ベストソング候補なんでめっちゃ楽しみにしてました。


会場はFM802が提供するダイニング/イベントスペースのdigmeout。初めて入りましたが内装はライブハウスではなくまさにダイニングカフェといった感じ。ステージの段差は無し。前の方にはイスが用意されていました。
フードのフライドポテトがおいしかった♪


大盛況な客入りのなかでライブスタート。

平賀さち枝

まさかの一番手。ギターで弾き語り。おしゃべり好きないつもの平賀さんのペースです。この曲解説もかねたおしゃべりのおかげで歌詞が染みる。


一曲目は「江ノ島」。前のワンマンではとにかくゆったりしたアレンジになっててあまり好きじゃなかった。今回も遅めだけどもうちょっとパッションある。これぐらいが個人的には好きです。
「目黒川」「パレード」「恋は朝に」「眠ったり起きたり」など。やっぱり平賀さんの歌は落ち着くなぁ。そしてほんのり色っぽい。ほろよいの年上の女性みたいな。*1
『白い光の朝に EP』から「青い車」。この曲のおっとりした雰囲気がすごく好きなんですよね。ライブでもステキでした。


新曲「カントリー・ロード」も披露。ちなみにあの曲のカバーではなくオリジナル曲です。とてもポップ、エモパンクにでもなりそうなメロディは新機軸。歌詞も良かったです。
リリース時は弾き語りになるのか、バンド・サウンドになるのか……楽しみです。

Enjoy Music Club

3人組ラップグループ。
Bボーイらしくないオタク/草食系な風貌から繰り出される脱力ラップ。トラックはJ-POPをサンプリングしたみたいな感じ。


スチャダラパーの系譜になるんだろうけど、スチャがいま聴くとトラックががっつりヒップホップだったり、普通にかっこいいフロウでラップしてたりするのに対して、こちらはちょっとあざとく感じるとこもありました。
アホなことやってるようで、マイクリレーはスムーズだったりネタでは終わってない。楽しい気分にはなるけどガッツリハマるには邪念がわくかなーってのが僕の主観的な感想です。


CD-Rにも収録されている「タイミング」のカバーで見事な大合唱になったのは笑いました。やっぱポップスの名曲って強いよなー



白い汽笛セクステット

白い汽笛の3人(ギター、ベース、オルガン/ウクレレ) + トランペット、サックス。ドラム(Homecomings)、ギター(NECO眠るの森さん)。7人が狭いステージで密集しながら演奏してるのが和みました。森さんが参加してるの知らなくてトイレでばったり見かけて驚きました(笑


インストと歌が半分づつくらい。ゆったりしながら癒し系なだけじゃない楽しくなるメロディ。Sakerock的なほのぼのとした良さ。めちゃくちゃ心地よくて自然と笑顔になりました。かなりよかったです。
ドラムはHomecomingsの時とはだいぶ違う。もっとおっとり大人っぽい感じ。ドラムもできるのね。


セッティングの時から見えない人に空いてるスペースを案内したりと人の良さがにじみ出てました。


Homecomings

イスが取り払われスタンディングへ以降。結果前3列ぐらいの人しかまったく見えない状態に。
ライブが半分くらい進んでから”横に広がって〜”という指示でだいぶ見やすくなりました。ギターがその様子を”ハードコア(のサークル)みたい”と表現してたのは笑いました。もしくはFugaziのWaitingroomか。


「You Never Kiss」で幕開け。イントロのギターはたまないっすなー。
ギターのMCでのはウザキャラっぷりはエンジン全開でしたが、ホントに良いフレーズを弾きます。「Sunday」「Home」「LAKE」「Telly」良い曲いっぱいです。
新曲もいくつかあった模様。”ドン!ドン!ドン”としっかりしたリズムに珍しく畳野さんがリードギターを弾く曲が気に入りました。


パッと観/聴すると可愛らしいガールズ・バンドっぽさ*2のあるバンドですけど、MCとかで見え隠れする音楽オタクっぽい感じがグッときました。
さきほどの囲まれてるのをハードコアで例えたのだったり、電飾をいっぱい吊るしたステージデザインに対して「Pavementをイメージしました」とか、MCしてる間にRing Ring Ring (Ha Ha Hey)のフレーズを弾くギターに対して畳野さんが「De la Soulが近づいてくるみたいで怖い(笑)」ってツッコミ入れたり……おっとりしてるようでみんな熱い音楽好きなんだろうなぁ、スタジオ入りしてこんなことばっかり話してるんだろうなぁ、と思うとすごく愛くるしいバンドに思えてきました。


必殺チューン「I Want You Back」もやってから満を期して平賀さんとのコラボでの「白い光の朝に」。
フロアは完全にハードコア仕様で取り囲む陣形。後ろも他の出演者やスタッフが楽しそうな表情で見てる。僕の位置はスピーカーの下から覗きこむしかない場所で姿勢は疲れたけど、前に人がいないぶんステージ上の人達はよく見えました。


コラボライブは素敵の一言。立って演奏する平賀さち枝さんはなにげにレアです。
客もメンバーもみんな笑顔。みんながごく自然に手拍子をしてた。ナチュラルに音楽の楽しさが満ちた空間。夢のようでした。


この曲で終わりかと思いきや、さらに平賀さんの「江ノ島」のカバー。ベースががっつりHomecomingsしてたりで面白かったです。これまたステキ空間でした。




最後のコラボは本当に夢のような時間でした。
この会場は見やすくなかったりトイレに行きにくかったりとライブ空間としては快適……とはいえないけど、あの雰囲気だからこその空気ができてた気もすします。2014で見てきたライブの中でもベストな一時のひとつでした!


*1:何歳か調べてみたら年下と発覚して驚いている……

*2:って言い方もアレですけど