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2014年 CDアルバム・ランキング TOP20

今年も書きました、ジャンルごった煮でお送りするアルバムランキング。好みが情緒不安定です(笑
2014年は良い曲は多かったけどアルバムトータルで”これは絶対的な名盤!”ってのは少なかったかも。

⑳ 魅力がすごいよ / ゲスの極み乙女。

デビュー当時のトリッキーな曲調が後退して”ゲスさが薄れた”ゲスの極み乙女。
この方向性はあんまり歓迎してたなかったんですがアルバムトータルで聴いてみると心地よくてつい聴いちゃう。今じゃこの路線が気に入ってたりします。

⑲ from / Cettia

From大阪のリアル女子高生SSW。小さい身体からは想像できないパワーと勢いに溢れた歌声がエモ気味のロックに乗るサウンドは聴いててスカッとします。まだYoutube上にPVやライブ映像がひとつもないけどアガったら即人気上昇するんじゃないかな?いま一番の期待星の一人。

https://soundcloud.com/cettia/1st-demo-from-crossfade

⑱ 白波多カミン / 白波多カミン

関西から大阪に移住した心境が色濃く反映されたミニアルバム『くだもの』も良かったんですが、弾き語り中心のセルフタイトルをプッシュします。アコギの音に存在感があって意外と(?)音に厚みがある。正面からカミンさんの声、左右からギターの音が包み込んでくれる感じ。過去作に比べてメロディも歌声も笑ってるような温かみがあるけど同時に悟りの境地のような冷めた風でもある。それが心地いいです。

⑰ The Bird And White Noise / Springintgut & F.S. Blumm

電子音楽とチェロ奏者が組んだ一枚。フォークトロニカ系の生音が耳に優しい。
アンビエント/ポストクロニカル的な静の部分もあってビートは弱め。でもリズム感はあって聴きやすい。

⑯ The King / fula

適度にジャムりながらオーガニックな歌モノを高レベルで成立させてるfula、待望の1stフル。
録音環境のせいかライブで聴くよりちょっとビートがもっさりしてる気もするけどこの美メロ感覚はホンモノ。良い曲揃ってます。

⑮ PENIS / 四万十川友美

アコギ+歌だけの全21曲。白波多カミンさんのセルフタイトルとは違い、こちらは歌の存在感がすごいです。ギターより一歩二歩手前でこちらに語りかけてくる。胸をグッと締め付けるメロディと歌いまわしにあふれてます。1stは正直ピンと来なかったけど2ndでアコギ弾き語りの傑作を作った。

⑭ The PIER / くるり


これまた今までとは違うアプローチで名盤を作ってきたなぁ、と。異国情緒ある変なアレンジが多いんだけどメロディはここ数作の中ではかなりポップ。ほとんどの曲に「あ、これヤバっ!」ってな極上メロディが存在してる。ジャケの夕日が見事にこのアルバムのサウンドを表してますね。

⑬ 48:13 / Kasabian


強めのビートでドカンドカンと進んでいくKasabianの新譜はめっさカッコよかったです。『EMPIRE』時代の生き過ぎなスケールのデカさ、帝国感が好きじゃなかった自分にはコレがしっくりくる。良い意味で全開でチャラいKasabian

⑫ The Best Day / Thurston Moors

独特のギターサウンドはあるけどサーストン・ムーアにしてはストレートな作風。素直な歌に合わせて演奏も引っ掛かりなくス〜っと進行していく。と思ったらいつのまにかインプロ気味の素晴らしいギターソロが展開されてて、気づいたら昇天させられそうな気分に。地味なアルバムだけどサーストン・ムーア関連の中でも末永く聴き続けられそうな本質的な魅力が詰まってます。

⑪ Opening / Chrisopher Willits

綺麗なアンビエント。どこかのレビューで”ポップなアンビエント”って評されるの見かけたけどまさにその通り。手法としてはドローンシンセに奥行きのある音色配置と典型的なアンビエントなんだけどコード進行とかがポップでめちゃくちゃ聴きやすいんですよね。ポジティブに浸りたい時にぴったり。耳がつかれたライブ後や寝る前とかによく聴いてました。

⑩ MDT Festival 2014 - Live memory / ROVO

MDT終了後すぐにそのライブ音源が高音質で手に入るというプロジェクトの第一弾。めちゃくちゃ良い音です。各楽器がくっきり聴こえる。ライブの興奮がそのままパッキングされてて……悪いはずがない!

⑨ To Be Kind / SWANS

ひたすら繰り返されるボーカル。ドス黒いヘヴィサウンド。『The Great Annihilator』以降の音色ではあるんだけど今作はとにかくアグレッシブなリフレインが強烈。あんたら何歳ですかと訊きたくなる、怨みとか怒りとかそんな負の感情をまき散らしてるダウナー・アグレッシブな一枚です。ここに来てこんなエゲつない重さのアルバムを届けてくれるとは思わなんだ。

⑧ ...Honor is all we know / Rancid

ストレートなスカ/パンクロックばかりが集まった痛快な一枚。前作がイマイチで正直”RANCIDは死んだ”と思ってましたがまだまだやってくれます。やっぱRANCIDはこうじゃなくちゃ!そんな一枚の頭のフレーズが「I'm Back to where I belong(あるべきとトコロに戻ってきたゼ!)」とか……兄貴、カッコ良すぎます!
強烈な一曲はないけど何度も聴きたくなるシンプルさ。あとスカ曲がどれも明るくて無条件で楽しくなってくるんですよね。

⑦ OPPORTUNITY / The Mirraz

畠山の早口ボーカル、高速の16ビート、ビシっビシっとキメまくるリフワーク、そして勢いあるサビメロで攻め立てる前半、特に頭4曲はこの年のアルバムの中でも最上級の流れ。ただアルバム後半に微妙な曲が並ぶのが残念。もう少しでNo.1になれたのにー。良い曲はホントに良いです。細かいビートと大味なビートが絡み合いまくっててリズム的にすごく気持ちいい。

⑥ Broke with Expensive Taste / Azealia Banks

エゲつない黒いダンスミュージックにラップを乗せてたAzealia Banks待望の1stは意外なほどにスッキリした聴きやすさのある一枚になりました。明るいトランペットがサンプリングされたファンキーな「Gimme a Chance」やEDM系GRIMEの「Chasing time」とかも楽々とこなしてて彼女の器用さに驚かされました。「Yung Rapunxel」や「212」もしっかりと収録されて攻撃的/エグい部分もしっかり楽しめる。どれもカッコいいトラックばかり。それを乗りこなすAzealia Banks。期待にしっかり応える良盤です。ちなみに配信オンリー。

⑤ INSUROCK / SAKANAMON

独特のメロディ感覚のあるパワーポップ/ギターロック・スリーピース。良い意味でストレートじゃない、なんか癖になるボーカルラインなんですよね。アレンジもストレートなギターロックからデジタルサウンドを有効活用した曲や変拍子曲など変わり種もあって面白い。他のロキノン系バンドの”踊りやすい四つ打ち”とか”技巧派っぽい変拍子”とはどこか違うんですよね。たぶん根本にストレートな歌andロックな部分があるからだと思う。前半に比べて後半が弱いのが残念。

④ 透視図 - 維新派 サントラ / 内橋和久

内橋さんが音楽を担当してる演劇集団・維新派の2014年公演サントラ。劇は当然すばらしかったしサントラがまた最高でして。民族的な感じもする打楽器(太鼓、木琴)に、電波信号を思わせる電子音……と幻想的ないつもの維新派サウンドなんですが、今回はいつになくリズムがストレートで素直に耳に入ってくる気がします。優しい音使いは寝る前のBGMにぴったり。何度もコレを聴きながらおやすみしました。

③ witness - FACT

セルフタイトルのあとどこかパッとしなかったFACTが久しぶりに文句無しなアルバムを届けてくれました!
適度にキャッチーなメロディに勢いのある明るめラウドサウンド。これはまさしく”スクリーモ”!もはや死語になったジャンルが一番輝いてた時代の空気があります。FACTらしい耳に残る/つい口ずさんじゃうフレーズがいっぱい。とにかく聴いててメロディがシャウトがビートが気持ちいい快作!

② 標本箱 / 黒木渚

突然のソロ転向。作風もいままでのダーク/妖美な部分が薄れ、バラエティ豊かなロック・ポップスになって少々戸惑いました。でも何度も聴いてると良曲揃いのアルバムと気付かされます。色んな曲調あるけど統一感はしっかりあって黒木渚ワールドを作ってる。勇ましい曲でのパワフルなボーカルはたまんないですね。各曲にキャラが立ってて印象に残るって点では2014年でも一番かも。良質ロックポップ・アルバム。

① Home Alone / Totorro

2014年の1位はフランスのインストバンド。基本はtoe系統の繊細なポストロックなんですが、このバンドの面白いところはハードコアばりの速さや重さがポストロックに同居してるところ。ベースとかエゲつない低音を響かせてることがあります。それでいてとにかくポップに曲がまとまってる。結果めちゃくちゃ聴き心地の良いインストロックが展開されてます。明るくてヘビィなサウンドが好きな自分にとっちゃ……こりゃたまらん!




他にはグローファイあたり空気を取り入れながら音の厚みを増したKlaxonsの『Love Frequency』、ギターロックからダンスサウンドまでキャリアを総括したKoji Nakamura a.k.a ナカコーの『Masterpeace』、わかりやすいメロディ満載で前作のイマイチさを取り戻した感あるパスピエの『幕の内ISM』、ポップなロックをド直球でいくjamaicaの『Ventura』、唯一無二の人力ダンス・ミュージックを突き通すBuffalo Daughterの『Konjac-tion』、アナログなプリペイドピアノでテクノを再現するHAUSCHKAの『Abandoned City』あたりも良かったです。