soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/10/26 ボロフェスタ 2014(HAPPY、jizue、KING BROTHERS、Seuss、大森靖子&THEピンクトカレフ、畠山美由紀、八十八ヶ所巡礼、白波多カミン、odd eyes×contact Gonzo、Limited Express[has gone?]、髭、川本真琴、バズマザーズ、クリープハイプ) @ KBSホール

ボロフェスタ2日目〜。
一組目のHAPPYがライブやってる頃に到着。この時間帯から昨日とは比べ物にならないくらい人が多い!今日は大変なことになりそうだー。


HAPPY

以前にCONPASSで見たときより良かった〜。この人らの曲調は明かるいステージ/照明が合うな。


好み的にどっぷりハマるって感じでもないんですけどサラッと聴くと気分がそれこそバンド名通りにハッピーになってきます。


jizue

Zettai-muのイベントからライブ見るのは2回目。前回は「へー、Shingo02のバックバンドもやってるんだ」くらいの印象だったんですが……この日のライブはホント良かった!ここまで良いバンドだったっけか?

アゲ曲ばかりでどんどん踊らせる演奏。フロアではラテンなおにいさんおねえさんが熱狂的に踊ってたのもあり相乗効果でどんどん熱気帯びた演奏/盛り上がりになってました。


ボロフェスタのあと、jizueのライブはそこそこの回数(5回ぐらい?)見ているのですが、この日の熱気を超えるライブにはなかなか遭遇しない。
ROVOあら恋のライブみたいな熱気がこの日のライブにはありました。


KING BROTHERS

キンブラは常に最凶のロックンロール!ということで何もいうことなく最高でした〜。
マーヤは人に担がれて会場の一番後ろまで行ったり、人の上を転げまわったり。
当然フロアライブもあり。


中盤で汗ビショビショになっちゃいましたー。



ひと騒ぎしたのでコンビニまで歩いてレッドブル買ってから陽を求めて御所を散歩。のどか〜。

Seuss

まえにCONPASSで見て衝撃を受けたバンド。
地下ステージでやってるのをチラッとだけ。


相変わらずワルガキっぽい空気でドラムを蹴飛ばして終わったりしながらも、曲はめっちゃレベルの高いUK系のインディーズロック。
またどっかでちゃんとライブ見たいっすなー。

大森靖子&THEピンクトカレフ

この日、一番人が入ってたんじゃなかろうか?

かなり荒々しい演奏をするバンドを引き連れてのステージ。
どこか病んでて、でもポップで、それでいて音楽/人間のエネルギーをぶつけてくるような血の通ったパフォーマンス。
表のフィールドに出てきた頃のかまってちゃんとか、大暴走してたころのミドリとか”いまキテる感”や”ホンモノ感”がビシビシ出てました。

ただ個人的にアイドルと病みの部分がストンと自分の中に落ちてこないので、立ち場所的にも精神的にも遠目から見てたりしました。


畠山美由紀

「歌で逢いましょう」だけなんとなく知ってる歌謡歌手。

”さすが歌上手いなー”とか思いながら座って カレー食べて聴いてたのでステージは見えてませんでした。


演奏に耳を向けるとドラムがかなりシャープ。ジャズのムードも出すし、ときにブレイクビーツみたいなリズムを叩いてる時もある。
”どんな人が叩いてるんだろう?”と立って見ると”ROVOの芳垣さんやん!!”
意外な場所で大好きなドラマーに遭遇して驚きました……そりゃうまいはずだ;
さらにギターはおおはた雄一さん、ベースもどっかで見たことあったような……。


「歌で逢いましょう」もしっかり披露してくれて。
大人の演奏/歌でいい感じに休ませてもらいました〜。



フードはカレー屋のスパイシーチキンがめちゃくちゃ美味かったです。カレー以上にヒット。今年のボロフェスタ・ベスト飯〜。



八十八ヶ所巡礼

初・八十八ヶ所巡礼。
ライブが良いとはウワサに聞いてましたが……Katzuyaさんが想像の1.5割り増しでギター弾きまくっててスゴかった〜。スティーブ・ヴァイばりに己を魅せるポージングも決まりまくりでギターヒーロー・オーラがビンビンに出てました!

ベースボーカルは挑発的なMCパフォーマンスで独特のアジテーションを行ない、ドラムも鬼神のようなパワフルっぷりでエグすぎる!
アクの強すぎる個性と問答無用で黙らせる強烈な演奏。濃いふたつの要素が一気に押し寄せてきてすごいパワーでした。

セトリはフェス向けなのか「仏滅トリシュナー」「PALAMA・JIPANG」「攻撃的国民的音楽」と代表曲ばかり。意外とサービス精神あるなぁ;


白波多カミン

白波多カミンさんの弾き語り。雑音が多いロビーでもブレることなく凛とした歌でした。
歌う表情がどことなく二階堂和美さんに似てきたなぁ。感情が溢れてる。


odd eyes×contact Gonzo

odd eyesのフロアライブと模擬殴りあいパフォ集団contact Gonzoのコラボ。
テコンドーモッシュのサークルのように客が円を作ってる。でも真ん中にいるのは演者達。


contact GONZOは擬似的な殴り合い/取っ組み合いをするパフォーマンスです。パっとみガチでケンカしてるようにしか見えないけどおそらく致命的なダメージは与えてない。
ハードコアに併せて(擬似的に)殴るパフォーマンスはドキドする。フロアに散乱しているダンボールを投げつけたりもしてました。
奇妙で無意味にも感じる演目。でも謎の興奮がフツフツと湧き出してくる不思議な空間でした。



Limited Express[has gone?]

ボロフェスタ主催の飯田さんがいるバンド・リミエキ。
昔はハードコアなバンド・サウンドやってた印象がありましたが、今はダンサブルなプリミティブ・ロックに大きく化けてた。基本はロックなんだけど人力トランスあたりのアッパー感がある。メンバー構成もサックスがいたり(正式メンバー?)、ベースボーカルだった女性がボーカルオンリーになってたり変化してってる模様。


客の入りはいままでのメジャーなバンドに比べると少なかったけど秩序崩壊ギリギリのサークルが起こっててモノスゴイ熱気でした。宮武BONEZのボーカルさんも高速で楽しそうに回ってた;
終盤はボーカルが降りてくるわ、客をステージに上げまくるわでシッチャカメッチャカ。これだけの常識外の熱気、洗濯機みたいなサイクロン・ドライブ感はここ数年のライブのなかでもトップレベルでした。

odd eyes×contact Gonzo → Limited Express[has gone?] の流れはボロフェスタのアングラ/イビツさが出ててなかなかよかったー。

リミエキを見てるときにふと後ろをみると柴田聡子さんがギターケース持って立ってるのを発見。”出演なかったと思うけど遊びにきたんかな?”と思ってリミエキ後にロビーに出ると……。

柴田聡子

柴田聡子さんが完全なるサプライズでライブ!
ワタワタしてたし急に決まったんじゃないだろうか?ワタワタしてるのはいつもか;


マイペースに柴田聡子ワールドを展開してました。最後は墓がテーマのどす黒い曲で終わった(笑)らしいなぁ。


柴田さん見てるときに”時間前なのに音してるなぁ”と思ったら始まってた!巻いた?自分のTT見間違え?


ストレートなロックバンド/ロックスターっぷり!ただただカッコええっす!
須藤さんがニヒルなオーラあるのに、汗びっしょりで全開のパフォーマンスしててそのアンバランスさがカッコよかったです。なんか太陽みたいに輝いてた(笑

好きな「テキーラテキーラ!」を最後にやってくれて大満足。ブラックなグルーブで踊れて、開放感全開にサビで弾けて……めっちゃ良い曲っすなー。



川本真琴

見れる機会もそう無いだろうしせっかくなので……。「愛の才能」は好きでした。
ちょいロリータ入ったファッションでデビュー当時とだいぶ印象変わったなぁ。バックバンドにスカートの澤部さんが”ドラムで”参加してました。


うーん、どうも曲にあまり魅力が感じられず……。デビュー当時の曲は「DNA」をやってくれましたが……うーむ。


バズマザーズ

地下ステージのトリ。元ハヌマーンのボーカルのバンドです。
若者中心に人気あるみたいでフロアはなかなかの熱気でした。


サウンドは聴きやすいロック。熱い勢いと一緒にスッと入ってくるカッコよさー。

クリープハイプ

昨年のソウル・フラワー・ユニオン(+非常階段+BIS)に比べるとえらく趣の変わった今回のオオトリ。好きなバンドなので自分的には嬉しかった!


そしてライブを見て思ったけど……クリープハイプはやっぱり良い!意外にもフェスのトリははじめてらしいです。


ライブが始まる前にボロフェスタ主催 兼 ライブハウス・京都nanoの店長であるMC土竜さんがお話を。クリープハイプが売れてなくてどこからも見向きもされてなかった頃にnanoにお世話になったらしい。そして「俺、クリープハイプがめっちゃ好きやねん」と。ボロフェスタみたいな変なラインナップ集めてくるフェスの中心人物がクリープハイプを「めっちゃ好きやねん」って言えるのはカッコいいと思いました。


「オレンジ」に始まり「イノチミジカシコイセヨオトメ」「手と手」と人気曲はもちろんやってくれました。クリープハイプはとにかく聴いてて気持ちいいんだよなぁ。メロディも、尾崎さんのハイトーンも、勢いある演奏も。ライブで聴いてみたかった「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」が無かったのは残念。


ハイライトはHE IS MINE。曲の一番のピークであるソロ部分でステンドグラスがご開帳し、土竜さんがサックスソロで飛び込んでくる!死ぬほどカッコイイ瞬間でした。
土竜さんが登場したときに一番嬉しそうにテンション上がってるのがスタッフの子らで、そういうの含めてあの瞬間は本気で痺れました。
そしてもちろん大勢による「セックスしよう!」コール。自分はリップシンクで……声に出すのは無理でした;


ステージ上で土竜さんと尾崎さんが話してる時に、尾崎さんがうんうんとうなずいてるのがおじいちゃんの話しを聞く子供みたいで信頼しきってる関係なんだなぁ、と思いました。


ラストは完全初公開の新曲を披露して終了。人間味溢れるボロフェスタらしい良い大トリでした。



終演後は全スタッフ、出演者の名前が表示されるスタッフロールが流れるのが恒例なんですが……BGMのリズムがかなりトリッキーで「こんな変拍子キマり
まくりな曲選ぶのはセンス疑うわー」と思ってたら、音飛びしてるだけでした;ボロフェスタ、最後に派手にやっちゃった(笑

出演者は本イベントのライブ写真が使われます。その写真がどんな雑誌の写真よりもベストショット級で震えまくりました。ライブで客を押しのけてでも必死になってカメラ撮ってるのっていつも疑問に思うけど、ああいう使われ方するのはいいなぁ。ステンドグラスをバックに咆哮するENVYはカッコ良すぎて逆に笑っちゃいました;


ボロフェスタ、今年も死ぬほど楽しかった!
ライブはもちろん、会場デザインや当日の雰囲気が好き。スタッフの皆さんお疲れさまでした〜