2017年 アルバム・ランキング TOP30

アルバム・ランキング!

1月もちょい過ぎましたがようやくアップです。
邦楽・洋楽・ジャンル・メジャー・マイナーが入り乱れた分裂症具合は変わらずです。

30 Who Built The Moon? / Noel Gallagher's High Flying Birds

一曲目がヒップホップなノリで「え?あのノエルが!?」と驚いた。そのあともドラムンベースやサイケを経由した曲調が並ぶ。1st2ndはオアシスの歌モノの部分をそのまま拡張した感じだったけど、今回は大きく攻めてる。そういやノエルはこういうマニアックなのもやる一面もってたなぁ、と。遊びのある一枚で非常に好きです。やっぱメロディいいし。


29 A Good Time / never young beach

高橋一生とのバレもあり、今年一気に話題になった感もあるネバヤン。や、そういうの抜きにしてめっちゃええんすなー。
はっぴぃえんどあたりの匂いを持っているバンドとして紹介されることが多い。けどギターを聴くとめっちゃせわしなく弾いてたりするのが面白い。昔のいいトコロと今のいいトコロをうまく引っ張ってきてます。
聴いてて幸福メーターがめっちゃ上がる~。


28 Mellow Wave / Cornelius

さすがのクオリティ。ここ最近の作品のなかでは歌が前に出てきて「歌モノ・エレクトロニカ」と言えそう。
シルクのような柔らかい電子音に絶妙な割合でバンド要素が入ってきて、とにかく聴きながら心地よい一枚ですな。


27 Change your pops / 雨のパレード

「君のポップスを変える」なんてアルバム名も決して大口だけではない良作。
ポップスのメロがありながら、MPCを駆使したドラムなど音の組み込み方がとても最新的。いままでの日本のポップスにはなかった音/リズムとの融合に成功してる。前作の延長性であり確実に進化しております。


歌詞も良い詩のが多いので、一度じっくり聴くことをオススメします。曲の世界が広がる。



26 Migratio / Bonobo

エレクトロニカの浮遊感/夢見心地感とハウス・テクノの踊れる部分が良いバランスで同居してる。民族的な声ネタも多く、呪術的なトリップ感覚もあります。


25 MORE LEARNERS / LEANERS

モデルの紗羅マリーをボーカルに、CubisiomoのChabeさん、Riddim Saunterのリズム隊、女性ギター(これがまためっちゃ上手い!)。オサレなのにめっさロックしてる反則感すらあるバンド。


ロカビリー的なノリで全力で楽しくぶっ飛ばしていく気持ちいいアルバムです。気持ちよさを遮るモノがひとつもない。


24 もうすぐ着くから待っててね / クリープハイプ

クリープハイプの5曲入りEP。これが良い曲ばかりでー。一曲目の「ただ」はクリープハイプで一番好きな曲かも。ミドルテンポ+カッティングギター+いままでとちょい違う明るいメロディで新機軸。


ストリングスが暖かい「陽」、ブレイクビートに乗せてBPM高めロックの「は?」など曲調の違う良い曲が揃ってる。どれもいままでのクリープハイプとちょっと違った空気があって、それはメロディがポップスだなぁと。ひねくれロックではない。こういう曲も出来るんだ、と驚きとともに何度もリピートしています。

23 The Journey Man / Goldie

ドラムンベースの帝王・Goldieの19年ぶりの新作。良い意味で変わっていない。綺麗な音色、シャープなブレイクビーツ、そしてちょっぴり不穏なムード。


16曲入りでほぼ2時間近くある……とボリューム過多なとこもあるけどもさすがのクオリティ。すべての音が聴いてて気持ちいいです。ドラムンはもちろん、たまに4つ打ちになるのが異常にカッコよかったりとか。
これだけ出し切ったらまた数年はアルバム出さないんやろうなー。


22 LAST SUPPER EP / LILI LIMIT

新人のなかでもイチオシなLILI LIMITの4曲入りEP。タイトル曲はPVを見たときは「ポップすぎるかな~」と思ったけど、何度も聴いてると「いやこのポップネスは良いポップネスだ」となりました。


他にもポップな曲がもうひとつ、聖歌隊のようなコーラスが分厚い新機軸に、他の収録曲のフレーズが自然と取り入れられてるのにハッとする曲、と4曲がうまくパッケージ化してる。

21 ロミオとジュリエット / 天才バンド

奇妙礼太郎×Sundayカミデ×テシマコージ = 天才バンドのアルバム(ミニアルバム?)。
今作の魅力はなんといってもライブ音源。15曲中10曲が2017ツアーのライブ音源です。


彼らのライブに言ったことがある人ならわかるであろうあのフリーダムで熱いライブ。あの熱気と空気を見事にパッケージ化しています。急に即興で曲が出来上がったり、曲中にセリフが入ったり、めちゃ振りをしたり……といった自由なパフォーマンスの魅力を見事に捉えてる。笑顔の3人とお客さんがすぐにイメージできます。

20 The Business of Basslin / Hardfloor

アシッドテクノのボス。ブリブリのアシッドな一曲目が最高でありますね。曲名が「25th Acidversary」なのがもうたまらん。


トレードマークであるウネウネしたサウンドが今作でもやはり気持ちいい。いつまでも気持ちいい。
一曲目はガチなテクノだけど、全体では意外と4つ打ちは少ない。ヒップホップ・ビートが多く、ガンガンにリズムで攻めるというよりもちょい神秘的なシンセメロディが中心にきてる曲がおおいです。


19 Death Peak / Clark

今回のCLARKはリズムがしっかりしてて意外とノリやすい。それでいて不穏な空気は残ったままなのが嬉しい。たぶんいままで一番聴きやすいんじゃないでしょうか?


精神世界につれていかれる感覚。奇妙すぎず歪みすぎず。キックに導かれるように~
フジロックでのライブも踊れるCLARK+シュールなダンサーで良いライブでありました。


18 Prophets of Rage / Prophets of Rage

Rage Against the Machineの楽器隊3人+Public EnemyChuck DとDJ Lord+Cypress HillのB-Realのドリームあるメンツで組んだバンド。音は完全にRATMであります!やっぱトム・モレロの変態ギターかっけー!ラップも無問題。


RATMにあったえらくスローになる曲構成とかはなく、シンプルにリフ+ラップでガンガンと行く。そのまま一枚終わる感じ。それが普通に良い。
なにげにコード進行がメロディアスな場面が多かったりとRadio Slaveの経験も生きている。



17 すげーすげー / 髭(HiGE)

トータルで30分もないスカッと聴ける佳曲が揃ったアルバム。全曲良い。


色んな曲調を楽しげに鳴らしてて、ロックが音楽が好きなんやなーと感じます。「もっとすげーすげー」の「貸そうか 最近買ったアラバマシェイク」「デルガドスとマッドハニーとヴェルヴェッツを みんなごちゃ混ぜにして」の歌詞がソレを表してます。


須藤さんの歌詞は面白いなぁ。独特な感覚で音に言葉を乗せてる。「ユーは13?14?」とか文章的にもめっちゃ奇妙なのに音に乗るとなぜかハマる!

16 ACID TEKNO DISKO BEATz / 石野卓球

突如ポン!っとリリースされた卓球さんソロの新作。アルバム名そのままにアシッドでテクノなビート集です。


音数を削ぎ落とし、迫力のある音も少なめ。どこかチープな感じもする音像。ストイック……でもなくむしろちょっととぼけた感じもする。ピョーンビョーンってな音が多い。
でもコレがジワジワ気持ちいいのですな。ビートの組み方はさすが。ハイハットのループがひとつ変わるだけでテンションがグッと上がる。4つ打ちでは2017一番!

15 THE REST OF SOCIETY / ROS

HIROKI(Dragon Ash)、来門smorgas)、U:ZO(元RIZE)、KOMAKI(元tricot)と懐かしい(?)メンツで結成したミクスチャーバンド。音も……。


ヒップホップなリズム、ヘヴィネスがループするギターリフ、歌わずにラップするボーカル。メタルコアや歌い上げラウドの要素は無し。モロに”あの時代”のミクスチャーの音で最高なのです!一番好きなタイプの音楽!こういうのめっちゃ久しぶりに聴いた気がする。


あの曲のフレーズがほぼまんま入ってたりもはやサンプリングレベルで当時の音を再現してる。そしてメンバーの実力がホンモノなので迫力あるんすな。カッコいいモノはいつの時代でもカッコええっす。

14 8 / incubus

まだしっかり活動してるミクスチャー/ラウド時代のバンド。
ここ数作は聴き込むこともあまりなかったのですが今作はツボに刺さった!


しばらくはバラード系のスケールの大きい曲やプログレじみた演奏主体の曲調が多かったけど、今作は耳馴染みのいいメロディをラウドな演奏に合わせて歌う、っている初心に帰った内容。
ラップ復活とまではいかないけども初期作にノリが近いです。自分はやっぱこういうのが好きやなー。


13 Collected Peaces / Mary Lattimore

聴いた時の衝撃は2017年で一番。ハープ奏者のソロCD。
タワレコの試聴機で「サーストン・ムーア、ジュリア・ホルターも絶賛するアンビエントなハープ奏者」とのポップ書きがあって「ほー、まぁハープのイージーリスニング的な感じやろなぁ」と軽い気持ちで試聴してみると「ホントにアンビエントやないか!」と驚きました。

ルーパーで音をサイケにループさせ、ディレイが効いた音像を響かせてトリップされる。ハープのみでこんな音世界を作れるなんて……と震えました。即・購入。
睡眠前のBGMとしては2017年で一番聴いたと思う。


12 And I'm a Rock Star / フルカワユタカ

スターはやっぱスターだった!
正直ソロの1枚目はパッとしなかった。なんか響かなかった。でも今作で即・盛り返し!


速い曲でもマッタリした曲でも、聴いててクッと胸にひっかかるメロディが多いんですな。シンプルにグッドミュージック。明るいけどなんか泣ける。Doping Panda時代のキラキラがある。


11 Every Country's Sun / MOGWAI

モグワイ~。
過去最高にわかりやすくエモい。深みが足りない…という受け取り方をする人もいるかもしれないけど個人的には超ウェルカムです!


前半にわかりやすくMOGWAIな曲 → 中盤にめっさエモくなる → アンビエントで落ち着かせて → ちょっとハードに攻めてみるとアルバムの流れもシンプル。
孤高のポストロック・パイオニアっよりエモバンドと言っていいくらい。こんな聴きやすいMogwaiのアルバムが出るとはな~。


10 Live at Pyramid Music Festival 2017 / Trio from PARA

山本さんおなじみのライブ会場限定のCD-R。7曲がトラック分け無しの68分で入ってるのは残念ですが、内容は大傑作です。
PARAの山本精一、YOSHITAKE EXPE、西 滝太のトリオでPARAの曲を演奏。


低音をほぼカットしてアンビエントな音像に。あの複雑なリズムと応酬で脳がショートしそうなPARAの曲がゆったりと聴ける驚き。めっちゃPARAなのに聴いた感触は180度違います。
そしてなにげにMANTRALもやってる。このトリオでのMANTRALは極上であります。

9 SHISHAMO4 / SHISHAMO

いやー、やっぱSHISHAMO好きなんです。1st2ndと傑作を出して、3rdで微妙になって、4thで持ち直して、今回の5thで完全復活!


メロコアと言っていいくらいスピード感&ポップネスのある曲が多いのも自分にとってポイント高い。
キャッチーなロックにうんうんと頷きたくなる面白い歌詞。朝子はホント天才ですな。
かわいらしい恋の歌の結論が「狂ってしまえるかな」になったりと何気にネガティブな世界観も健在。たまに聴いてて胸を締め付けられマジ泣きしそうになる31歳の男です。

8 Elektrac / Shobaleader One

ドリルンベースのパイオニアSquarepusherのバンド。
Squarepusherの曲を人力でやっちゃおうって無茶な趣旨のバンドなんですが……アホみたいなテクでホントに出来てしまってるのですね……;


前作はがのっぺりしてて「このバンドはいいかなぁ」と思ってたんですが、2ndで大化けした。ライブっぽい音で演奏の勢いがすごい。(実際にライブ音源?)
超速スラップベースと叩きまくりの人間を越えたドラムには呆然としてしまいます。いまだ正体がバレてない覆面バンドなのもミステリアスでいい。


7 Virgin / 2

元The Salovorsの古舘佑太郎さんが新しく組んだ”バンド”。
初期衝動に溢れた青すぎるロック。すべての音がメロディがスカッと気持ちいい。でもインテリが感じられるのが面白いところ。


歌詞がホント最高です。テクや文学といったワードに囚われてきてたThe Salovers時代にくらべて率直な感情を、おぉっと唸っちゃう言い回しで表現してる。
バンド活動復活の一曲目が「全然眠くないのは 缶コーヒーのせいか それか武者震いってやつか 傷口はもう癒えている」って最高じゃないですか!

6 ETERNALBEAT / ねごと

元々実力のあるバンドだったけどここまでくるとは……。はじめて聴いたときは衝撃でした。
ブンサテの中野さんとROVOの益子さんをプロデューサーに迎えて、ダンス方向に大きくシフトチェンジ。これが大成功してる。


いままでの気持ちいい音作り、ロックな勢いがうまくダンスビートに絡んでて、感情を揺さぶられながら踊れます。
ドラムンなリズムを取り入れたり、テクノ的リフレインのボーカルを取り入れたり……1ステップどころか2~3ステップはレベルアップした快作!


5 Extend / YOUR SONG IS GOOD

コズミックなジャム・バンドへと大変化した前作。その延長線上であり確実に進化/深化してる新作。
ダブ色が少し強くなったかな?


ダイレクトにアッパーな曲は減ってミドルテンポがメイン。ゆらりゆらりと揺れながら聴けるわけですが、その揺れ方がめっちゃ大きい。どんな激しいヘドバンよりもテンションアガってしまうくらいに揺れれる。
気持ちよさが濃縮されております。

4 Say Goodbye to Memory Den / DYGL

めっちゃストロークス。プロデューサーもストロークスのギターであるアルバート
けだるげで、でもロックで、そしてポップ。ストロークスの1stの頃の「そうそう、俺達はこういうのが聴きたかったんだよ」ってのをバシッと、しかも日本人がやっちゃってる。


シンプルな曲構成に見えて、良フレーズをポッと一回だけだして2度出ししないとか面白いこともやってる。
メロディとあと歌の発音とかが絶妙に気持ちいいんですよね。昼から飲んで聴きたい。

3 Reflection / Brian Eno

2017/01/01に配信スタートしたブライアン・イーノアンビエント。1曲54分。
光が煌めき/消えていくのをシンセで表現したような音が延々と続く。展開ほぼ無し。


ずっと聴いてられる音のゆらめきです。自分の精神だけの世界に入れるし、宇宙も見えるし、セカイも見える。やっぱこの人のアンビエントは良い。
Music for Airportsに並んで好きなアンビエントになりました。


2 TROPICAL LOVE / 電気グルーヴ

初聴きのインパクトはそれほど無いけど、ジワジワ良さがわかってくる一枚。
前半は奇妙でシュール、だけどしっかり身体が動く電気グルーヴらしい曲が詰まってる。


自分は中盤からはコンセプトアルバム説を(勝手に)唱えております。
新機軸のドラムン&100%シリアス歌詞の「柿の木坂」で不幸を描き、ドラッグに逃げてハイになった情景を「Fallin Down」「ユーフォリック」で描き、トリップがダウナーになってきたのを「トロピカル・ラブ」「ヴィーナスの丘」で描き、バッドトリップを「いつもそばにいるよ」で描く。
そう聴くとめっちゃ面白い。音でトリップできます。

1 家族行進曲 / ハンバートハンバート

1位はハンバートハンバート
彼らでは珍しく間延びする曲がないアルバム。すべての曲がシングル・カット出来るぐらいに聴きやすく、楽しくなりたい時、落ち着きたい時、どんなシチュエーションでも胸にクッと入ってくる耳辺りの良さが素晴らしい。


全体的に明るい曲調が多い……のに歌詞に目を向けると良成さんの深すぎる闇が見える。
イジメや別れの歌、ひとりで鍋を作って待ってる歌、移植される内蔵の挨拶の歌、ピュアとストーカーの表裏一体を歌った歌、そして植物人間になってしまった衝撃の歌。しかもほとんどの曲で明確な救済がない。


家庭も持って、アーティストとしても順調なのにどうしてこんな詩になってしまうの?もう救いようがない闇です。
穏やかな狂気の一枚。


次点で「Colors / Beck」「Slowdive / Slowdive」「Abysmal Thoughts / The Drums」「DRAWINGS / nabowa」あたりも良作でした。


2017年のリリースは大物が結構動いたわりに地味な印象があります。でもこうやって並べてみると末永く聴いてそうな良い作品が多い。
全体的に大物がポップな側面/遊び心な一面を魅せたアルバムが多かったかな?
古き良きミクスチャーがちょこっと盛り返してきてるのも楽しみなトコロ!


さー、今年はどんな良いアルバムに出会えるやろかー