soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/05/26 山本精一(自由ギター演奏)  <GUITARS IN 4th demension> @ 難波ベアーズ

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<GUITARS IN 4th demension>(自由ギター演奏)というタイトルのライブ。最高やったー!上半期の山本さん関連でベスト級!
マイク2本に囲まれた極上音響のなか、Fuzzy Grooveのように一音一音にハッとしてウットリする素晴らしい音世界!


山本精一の自由ギター演奏。アンプやマイクに囲まれストラト一本で演奏。最初はポロリポロリと静かなギターを弾いて”今日はこんな感じかな?”と思ってたら突如ワープするような音をループ。あるタイミングで音が一気に深化してハイレゾな感じに。そこからがスゴかった。


割り箸やビニール(プチプチ?)などを弦に挟んで音を出す。ちょっと触ると幽霊戦が軋むような非現実的な音が。出てくる”音”という”音”が研ぎ澄まされてて聴覚と神経が過敏になる感覚でした。
ブライアン・ウィルソン映画のトリップしてるシーンの音楽が目の前で作られてる感覚。


ドローン/アンビエントとも違うNew Blockaders、Nurse with woundみたいな少ない音での音空間作り。
かなり実験的……でありシンプルに良い音楽として受容できる演奏。緊迫感と心地よさがハンパなかった!


サイドに立てられてたマイクが働いてたのか”いまこの世界でこのハコが一番良良い音が出てる”と思えるくらい音響が素晴らしかったです。小さな音から大きい音までキレイに耳に入ってくる。
ベアーズのPAのポテンシャルの高さを改めて思い知らされました。




2部は単音を主としたループの絶技。ちょいEXPEさんみたいなリズミカルなギターループに合わせて少しづつ表情の違う演奏を重ねていく。ミニマルかつポップソングにもなりそうなキャッチーなコード進行もあってステキでした。


2部前半は単音の粒で構成される絵画。後半は音の粒が光に変わり「Mantral」に通じるような昇天フレーズが奏でられる。幸福感と一杯にトンでいく感覚に心震えまくりました。



アンコールは無し。いやアンコールを求める気にならないくらいに完成された演奏でした。


音響の良さ、実験的かつ聴きやすい演奏、緊張感とワクワク……とにかく素晴らしい演奏でした。
聴き手はスタッフ入れても20人満たないくらいだったけど文句なしの名演!
あの少人数しか体験できないのはもったいない。音源化されないかな~?