soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/07/06 D.A.N、group_inou、小林うてな @ 梅田シャングリラ

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D.A.Nの全国ツアー。


転換BGMがずっと同じリズムのミニマルなテクノな時点で最高でした。そして3組のライブは最高中の最高でした!

小林うてな

D.A.Nのサポートをしている小林うてなさんのソロ。


一番手で全部を食っちまったんじゃないかってなドープ具合でした~。アブストラクトで民族的だけど不思議と聴きやすい。


最新/最深のヒップホップ・プロデューサーのようなドープな音は完全に日本人離れしています。歌は架空の言葉(?)でキャッチーなわけでもないし、音はドス黒い。けど取っつき難さはなくむしろどんどん惹きこまれました。
民族系アブストラクトだけだったらよくあるパターンだけどそこにヒップホップ/グライム要素を混ぜてくるのが面白いなぁ。


デカいリュックにレインコート(?)とseihoさんもびっくりなぶっ飛んだ風貌で驚いたけど音はホンモノ。かと思えばMCはフニャフニャ~としててそのギャップが面白い(笑)


PCの調子が悪かったらしく音が何度も止まってたけど”意図的にミュートしてたんかな?”と思うくらい堂々とパフォーマンスを続けてました。すごい対応力。


group_inou

唯一無二なビートに酔いしれた!根元にあるしっかりしたリズム。ビート無視でガンガン入ってくるシンバル。ある意味ノリはZAZENにも近いかもしれない。


imaiさんもspさんもテンション低め……というよりがっつきすぎないでマイペースにやってた印象。


『MAP』からが多かったけど過去作からもちょこちょこ。いままであんまり好きじゃなかった「ORIENTATION」が音がぶっとくてえらくカッコよく聴こえました。


D.A.N

ちょっと良すぎた……。2016年ベスト級。


ROVOを初めて見たときの新感覚トランス。
Homely以降のオウガを初めて見たときのアッチの世界へ浮く感覚。
James Blakeを初めて見たときを越える次世代感。
ヤバかった〜。


去年のフジロックで見た時から成長しまくってて驚きまいsた。もはや別物!
フジでは”わりとビートはしっかりしてるなぁ”ぐらいの印象。今回は足の底、地面から感じるグルーヴに完全に飲み込まれた。見るモノ/聴くモノから体感するモノに変わってました。


ドラムがめっちゃ上手いなと。「Native Dancer」だったかの曲で基本ビートを絶妙に崩した瞬間は2016年のベストドラムかもしれない。
オカズでなくビートで”うぉあ”って歓声あがるなんてなかなか無い現場!


ドラムはうまいし、ベースも確実に脳を揺さぶってくるし、ボーカルはJames Blake的な雅な声だし…うてなさんも大活躍してた(スティールパン叩いてるパートが多くて意外)。
サウンドだけじゃなくて個々プレイヤーも魅力がある。ヤバい”バンド”です。


あんだけディープな音出してるのに、風貌やMCは高校生?ってなくらい垢抜けない雰囲気。そのギャップがまた良い。楽しそうにライブしてるのは見ててコッチも楽しくなる!


新曲(たしか「SSWB」)がまた良くて。完全に踊らせにきてる。といってもわかりやすいノリや4つ打ちで踊らせるのじゃなくて、グループと深みで蕩けさせて踊らせる……地面の下にグルーヴのマグマがあるようでした。


いや、良いバンドと思ってたけど舐めてた。想像の遥か上でした!
薄暗い青い照明もまたよかったです。非現実感。
youtubeに上がってるライブ映像も相当に良いけど生はそれ以上。体感しないといけないバンドです!