soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/08/28 Indigo Jam Unit - ラストライブ @ Janus

Indigo Jam Unit正真正銘のラストライヴです。


アンコールでガチ泣きする4人。すすり泣きが聞こえるフロア。音は上昇してるのに盛り上がるより終わりに突っ走る感覚。
解散ライヴでしかない体験でした。ありがとう!



客席は椅子+立ち見。ラストライブもお馴染みの3曲1セットでやるライブ展開。曲数も普段と同じくらい。(Wアンコール除く)
ただメンバーの気合い……というか気持ちがこもった特別な演奏でした。
演奏がすごい、気迫がすごい…だけじゃなく思い出が音になってるような感覚。このレベルの演奏は滅多に見れない聴けない。


フロアの盛り上がりはクアトロ、完璧にキマった演奏って点ならBillboard Liveでのラストツアーのほうが上だったかもしれません。
でもそういう理屈じゃ語れない、感じるしかないナニかがラストライブにはありました。


樽栄さんのピアノはいつもに増して指が鍵盤の上を踊ってて。メンバーも笑っちゃうほどの気合。
清水さんは相変わらず楽しそうに恐ろしい手数のドラムを叩く。
和佐さんはここぞというトコでパーカスを入れてきて、笹井さんは顔と感情で引き倒すような演奏。
どの曲もガツンと胸に響いてくる演奏でした。


でも本当にスゴかったのがアンコール以降。


4人がステージに戻ってくると、いつもクールにピアノを弾いてる樽栄さんがボロボロと泣いてる。笹井さんも泣きそう。ドラムの二人はパット見普段どおり……だけど胸の内は込み上がっていたでしょう。


アンコールの曲は「AdrenaLine」に「Trailer」。
目から涙が出てるのが音にそのまま出てるような演奏。特にピアノは崩れ落ちそうに脆かった。演奏クオリティ云々より感情が客観的なモノサシを凌駕してた。
客も盛り上がるとこでもじっくり聴いてる。泣いてる人も多数。
音ひとつひとつに魂込めてる表情に心打たれました。音を出しながら高い次元へと向かうような、スピリチュアルにも感じる演奏で終了。


そしてWアンコールあり。
まず、ひとりづつシンプルに”ありがとう”とコメント。樽栄さんは真っ先にマイクを受け取って嗚咽するように感謝の言葉を。
アンコールではまだ余裕ありそうに見えたドラム2人もこの時には涙声になってました。


Wアンコールの曲は「KAIKA」。いつもどしっとした表情の笹井さんがすごく優しい顔で演奏してたのが印象的。
ドラマチックに展開しながらもしっとりしたメロディでセンチメンタルに終了。
笹井さんがIndigo Jam Unitのタオルを掲げて4人が退場して終わり……? 


かと思いきや、清水さんがいたずらっ子な笑顔でドラムに走ってきてもう一曲「Sphinx」!客はオールスタンディング大盛り上がり。
アンコール以降は泣いてるように脆かった樽栄さんのピアノが吹っ切れたように弾きまくってた!


涙のアンコール&Wアンコールを経てのオーラス「Sphinx」は4人がゾーンに入ったような神がかった演奏でした。
ラストのピークで盛り上がりきって……それでも4人の高まりが止まらない結果、CDにはないグルーヴ展開が発生。最後の最後にニューフェイズに突入!こんな映画のクライマックスシーンみたいな演奏見たことない!


普段ずっと背中を見せてピアノを弾いてる樽栄さんが、首をひねって客の方を見ながら涙顔で演奏してるのに震えました。
ホント樽栄さんにはこのラストライブで何度泣かされたか……。


最後の演奏を終わって4人が前に出てくるとき、笹井さんがガクッと倒れそうにバランス崩してるの見て本当に”燃え尽きる熱演”だったんだな、とラスト涙をもらいました。


もうアンコールを求める拍手もなく=これ以上ない大満足の演奏で終了! 


各パートがシーケンサー的なアプローチで演奏するIndigo Jam Unitが人間味溢れまくりのラストライブをしたのが。
人間の繊細さとそれを乗り越えてのゾーンに入った熱演をしたのが。映画みたいな展開でした。


最高のラストライブだった!ありがとう!!!!