soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/11/01 Raster-Noton 20 Year Anniversary in Osaka(Alva Noto / Byetone / Robert Lippok / Anne-James Chaton) @ CONPASS

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Raster-Noton 20周年イベント。
暗いステージにPCがズラっと並んでるだけでいつものCONPASSと違う空気がありました。
始終シリアスな雰囲気。音を突き詰める職人のオーラ。ヒリヒリしたRaster-Notonの色がたまりませんでした。

Anne-James Chaton

詩の朗読とミニマルの融合。
ニック・ケイヴ的な奇才/奇人なイメージあったけど実物は紳士そうな男性でありました。


ライヒの「come out」みたいな声ループ中心になるかと思いきや、がっつりリズム&ウワモノが流れてて驚き。
しかもトラックがめっちゃエグい。そこに抑揚の無い朗読が脳に食い込んできてゾクゾクしました。


Robert Lippok

ちょいアンビエント寄りのインテリな電子音楽。リズムは鳴ってるけど踊らせるって感じではない。
アゲずに人間の脳をトランスさせていくのを極めんとしてる音作りでありました。


Byetone

ストレートに踊らせてくれるイメージあったけど今日はリズム抑えめ。精神を音漬けにする方向性が強かった気がします。


繋ぎはほぼ無視ってレベルでガンっと曲を変えてて実験度高め?
「Plastic Star」はハイハットが強めになっててEBMみたいになってました。めっさエグい!


Alva Noto

意外にも1番踊らせてきました。安易な4つ打ちなんてしないけども”Raster-Notonらしさ”で充満した音世界でしっかり肉体を刺激してくる!
後方は相当いい感じに盛り上がってきて、音に融けるように踊ってました。マジで意識がぶっ飛ぶかと思った……。


VJもAlva Notoが1番効果的に使われてたかな?
青のフラッシュとモジャモジャした線がAlva Notoの音世界とうまくリンクして聴覚も視覚もヤラれました。
セット全体の展開もドラマチック。1番満足したのはやっぱこの人かー。


ノンストップの大きな流れが終わったあとに2分ほどのAlva Notoブレイクコアみたいなのをやってました。即興かな?


Alva Noto × Byetone × Robert Lippok

アンコールにAlva Noto、Byetone、Robert Lippokの3人で10分ほどセッション。


始まりからトップギアで強烈なビート。
ビリビリくるノイズじみたウワモノ。
なんたってドイツ人3人が並んでる姿が死ぬほどカッコよかった~。


Raster-Notonの音を身体の隅々まで摂取できた素晴らしい一夜でした。
ただ精神を音に集中させたかったのに騒ぎたいノリのグループがいたのだけが残念。


大音量かつ立体的な音。50cm先の空間から音が発生してるみたいないままでにない感覚。CONPASS全体が揺れてた!
それゆえ見る位置によって聴こえ方が大きく違った。中心で聴いてると最高でしたなー。