soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/06/10 渋さ知らズオーケストラ -渋さ的幻想協奏曲- @ 京都ロームシアター

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渋さ知らズ in ロームシアター。渋さ的幻想交響曲という公演名で”クラシックを即興演奏で楽しむ”のがてイーマらしいです。
クラシック音楽をベースにしながらも完全に渋さのセカイになってました。演奏はいつもよりは統制とれた感じ。
ステージが広いからダンサーが動き回るわ、20Mくらいの龍が登場するわでスゴいセカイでありました!



原曲はほぼ知らないのですがクラシックをベースにしてるのはわかる。フレーズがいつもの渋さとは違う。でも完全に渋さの音になってる。渋さのあの俗世感。
でもいつもより真面目な空気かな?普段んの、私語しながら超フリーにやってヤンヤヤンヤと喜んで演奏してる雰囲気は薄めだった(ゼロではない


ソロがソロらしいソロ。渋さのドキドキする部分である”誰がソロすんねん?”的な面白さはなかったかな?




ダンサーがホールの広い舞台を走り回る。普段に比べてお調子組合よりほかのダンサーが目立った。
2階から観てたのですが、ダンサーがバンドを取り囲んで踊り廻る廻る。各々が自由に踊っているように見えて、2者が綺麗に対極線上に同じペースで円を描いていたり。深い……。


ダンサーはどことなくストーリー性を感じさせる衣装、動きが多かったかな?水中をモチーフにした曲(?)では一瞬だけ変な魚の化物が出てきたり;


僕が大好きな長身の若林淳さんが終盤にちょこっとしか出なかったのは残念。でもその短時間でも存在感すごかった!


あとなんとお調子組合(同じ動きを繰り返す女性達)のお一人が喋りました!!
喋る感ゼロの人たちだから衝撃でした。ダンサーの踊りを言葉に訳す係。
”踊りは歌だ”→”なんて歌ってるの?”→”北海道 べっぴんさん べっぴんさん しゃけしゃけ”だそうで;
このフレーズをクラシックに合わせて観客みんなで合唱しました(笑)


ステージ上ではタバコも酒も無し。たまに席立つ人はいたので吸いにいってたんだろうか?;
下手のギターがギャンギャン鳴らしててカッコよかったのが印象に残ってます。


ボーカル(声)が渡部さん+女性2人の3人。力強い声と綺麗な高音でスゴい声。楽器が散々パワフルに暴れまわったあとにボイスソロとかになっても、ハッ!とするような力強さがありました


一曲目から渋さ色が出まくり。ソロもカマシまくりで「クラシックとは?」な勢い。
3曲目くらいからシリアスなモード。普段のソロまわしなライブ展開より全員で音を出して音圧で圧倒するオケ編成らしい展開。クラシックな渋さでありました。


終盤に向かうにつれダンサーの皆さんの服装が日本の農村っぽくなってく。曲は歌謡曲に近づいていく。
そしてピーク時、ステージ後ろの壁が開くと20Mくらいの長さの龍(銀色風船)が登場!ゆっくりとした動きで顔を見せるのには鳥肌がたちました!
デカい!ヤバい!!!


巨大な龍が客席の頭上を円を描いて飛ぶ。たまに2階の我々と目線が合う。尊い幻獣に出会えた気持ちで泣きそうになりました。
銀色でどうみても風船。下で動かしてる人は丸見え。それでも生き物に見えてしかたがなかった。終わると後ろに鎮座してバンドを暖かく見守ってるのも~。ヤバ体験!


龍登場時は音も日本の土っぽい祝福感があった。
日本の農村に龍が出た。そんな世界観。日本昔話のOPをカオスにしたような。混沌としたセカイ感に震えました。


曲はカバーのみで「ナーダム」や「本多工務店のテーマ」など自分たちの曲は無し。


ホール&座席ゆえ観客も巻き込んでのカオスというのはどうしてもなかった……が、これはこれでレアな渋さ知らズ。楽しめました!