2017/06/25 空きっ腹に酒、忘れらんねえよ ＠ 梅田クアトロ

空きっ腹に酒のレコ発ファイナルで忘れらんねえよとツーマン。
単体でもめっちゃ良いライブ ＋　お互いの相乗効果で良いツーマンでありました！

忘れらんねえよ

柴田さんはヒロトとか峯田のカリスマ・パンクに似ている。けどまんまじゃない。憧れて真似てるとこがある。
ちょこっと前はそれが鼻につくことがあったけど、でも今は”そこが面白いんだよなぁ”と思えるようになりました。好きすぎてステージで同じ振る舞いするなんてステキやん。
真似しまくってホンモノになる瞬間もある。「CからはじまるABC」の歌詞を体現してる！

今はメンバーが柴田さん（ギター/ボーカル）とベースだけなのでサポートに爆弾ジョニーの二人を呼んでいました。ふたりともはちゃめちゃキャラのようで上手いし器用やなぁ。忘れらんねえよ自体も演奏がだいぶうまくなった気がする。

「犬にしてくれ」あたりからぐんぐんと惹かれていく。やっぱ心を動かすメロディを書く人です。「僕らチェンジ・ザ・ワールド」などはさみながら……ガッツリパンクな「この街には君がいない」で”うおぉ、カッコええ！”ってなりました。
しかも続けて「北極星」！そして「Cから始まるABC」！
これはさすがにアガらずにはいられませんでした。初期の衝動性がまだまだ残ってる！これは最近のフェスセトリじゃ聴け無さそうな忘れらんねえよ。やっぱカッコいいわ～。

なんだかんだでMCで泣かされそうになったり。
病んでる人に寄り添うとか応援歌とかより、”ロックが好きだ！”ってリスペクトがめっちゃ伝わってくる。これが忘れらんねえよなんやなぁ、と。

空きっ腹に酒

めっちゃよかった！
まず演奏陣の鉄壁っぷり。特に西田さんがヤバい！トムモレロか！ってな変態ライトハンドをAメロに挟みこんだりとアイディアがいっぱい。
端から端まで走り回る勢いあるアクションや、ヘッドを下に向ける弾き方も鬼カッコいい―！

一番クールなドラムのいのまたさんもファイナルで気合が入ってたのか、ちょこちょこ荒れ狂うぶっ飛んだ叩き方をしてた。
シンディのベースは派手さは前任者より抑えめながらしっかり土台を支えてる。

そしてゆきてるさんはラップうまいよなぁ。高速ラップでうおーってなる瞬間が何度か
高速だけどわかりやすい言葉でユニークなことを言ってる。ラッパーとして、作詞家としてトップレベルに好きです。

そして、やっぱ純粋に良い曲多いんだなぁと。
レコ発だから新譜中心だけど旧作のキラーチューンもいっぱい。
いきなり「BOOOOM」→「オサレ」ではじまり。この2曲のギターは本当にアバンギャルドでカッコいい！マスロック、人力トランス好きとかでもピンとくるエグさ。

新譜からは「御乱心」が抜群のキラーチューン。バンバンバン！のコールからのキャッチーなサビ。そして鬼カッティング。完璧！
「fashion」のスネア連打とスラップ対決もよかったし、CDではほとんど注目してなかった「グル」がなかなか面白い。”グールグール回る♪”で手を回す振り付けが楽しい。

あと「雨」から「映画」のメロウな流れは素晴らしかったです。「映画」はエモバンドのようなエネルギッシュなギターにボーカル。こういうのもできるバンドになってたんだなぁ。

クライマックスの「pa」の盛り上がりはスゴかった。1stの曲はワイルドさが段違いです。そしてフィナーレの「夜のベイビー」のポジティブ感。「Positive Vibe」状態でシアワセだった～。

アンコールは10周年についての熱いMCのあとに「start」からの「元旦」と初期ナンバー。
「元旦」の間奏中に”ハイボール！”と飲めない酒をアドリブで頼むゆきてる。すると柴田さんが後ろから持ってくる。言葉はなく手渡す。なんかそれが感動。
2バンドは本日が顔合わせだったらしい。でもライブを通じて心通じあってるのが一瞬で感じられました。

Wアンコールでゆきてるがアカペラでラップして終了。

「正常」な脳はやらず。あえてだろうけど10周年ならやればいいのになぁとも思ったけど……ただ永遠と封印するタイプのバンドではないだろうからまた次の機会に、かな。

関西らしい不器用な盛り上げ方。いつのまにかわけわからんくらい楽しくなって終盤には”最高！最高！”って感情で頭がいっぱいになってました。空きっ腹に酒とはホントうまいネーミング。 どんどん良いバンドになっていく！

忘れらんねえよはピュアに”音楽が好き”をバンドにしてる。空きっ腹に酒も同じやだぁ、と。
ゆきてるさんはシンプルだけどユニークな言い回しで身近な話をする。やりたいことをやってる。
めっちゃかっこい音楽で！