soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/09/26 山本精一 - ギター弾き倒し会 @ 難波ベアーズ

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ベアーズのサイトでは”ギター弾き倒し会”、山本さんのサイトでは”秋のクラシック・ギターソロライブ(組曲:SEPTEMBER RAIN)”となっていた本日のライブ。
会場に着くとエレキが一本用意されていました。”クラシック・ギターは!?”
ライブがスタートするとクラシック・ギターを持った山本さんが登場しました。
ほんと常識が通じないなこの人は。



2部制。1部はクラシック・ギター、2部はエレキ。すべて歌無しのギター演奏。これがすさまじい素晴らしさでした。特に第二部。
とにかく山本さんのコンディションがよかった!手が動く動く!

先週にDream Thearterを見に行って超技巧は麻痺してたと思ってたんですが……それをも勝る速さ、正確さ、パワフルさ。
この正確さは……内橋さんとのデュオの時の無敵感に似てた!
ベアーズはヤスウミさんがいなくなってPAは変わりました。ハードコア寄りになった。新しいベアーズ音響で生きる山本さんの演奏として究極をさっそく見れた気がします。

1部 - クラシック・ギター

1部はクラシック・ギターのみ。
LIGHTSに近いクラシカルな旋律。ちょこっと牧草的なカントリーっぽいフレーズもあり。ここらへん津山さんっぽさがあったかな?上品かつ物語を感じさせる演奏。
良い演奏だったのですが2部の衝撃がすごすぎて若干記憶が曖昧。

2部 - エレキギター

2部はエレキ。ループを作って演奏……というよくやるスタイルなのですが、ループもリードメロディも素晴らしいモノばかり。
手癖であろうよく聞くフレーズもありましたが、今回はナニかが違った。もう一歩先に出て新次元のフレーズ作りに挑んでました。


展開を大きく分けると暗黒ファンク → ドローン → 変拍子スラップ。


ファンクには絶妙なベースのフィードバックノイズが効いてる。インダストリアルな雰囲気もあり。


ドローンはガチのドローン。ノイズでなくドローン。動きがほとんどなくひたすら持続音。10分はあったろうか?5時間は聴きたかった。無を感じたいと思ってた最近の自分が求めていたモノはまさにコレだ……。


変拍子スラップ。
YOSHITAKEさんのようだけど絶妙に違う。小節に留まっていない強引にループさせるフレーズ。つんのめるビートにはダブステップの匂いも感じました。
そして演奏は唐突に終わりました。聴いてる側も尋常ならぬ集中力。終わった瞬間に拍手喝采!

アンコール - エレキギター

アンコールもコレまた名演。


最初はスラっとメロディ演奏。しだいに高速ストローク
ポール・ギルバートの電動ドリルギターより速かったと思う。笑っちゃうレベル。上下運動というより振動。
あまりに高速なストロークに”ギターの弦よ、頑張って!耐えて!”とすら思いました。ゼロ・グラビティを見てるときのような緊張感。”ううううううう!!!!”って拳に力が入る感じ。


2013年シャングリラでのカブサッキの伝説のソロ演奏を思い出しました。世界が変わる。
3年に一度レベルの名演でした。すごすぎて全然言葉にできてないですけど;