soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/02/16 戸川純 with Vamipillia、GEZAN、Vampillia @ CONPASS

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戸川純Vampillia、GEZAN。面白い組み合わせのスリーマン。
Vampillia → GEZAN → 戸川純 with Vampilliaという奇妙なような納得のような順番。

Vampillia

シューゲイザー、ポストロックとして最強レベルのバンドになってないか?ブラックメタルよりそっち方面の完全度がおそろしいことになってました。
envyの厳格さと、MOGWAI65dosの一番キャッチーな部分を混ぜ合わせたような音楽!
良い意味でアクが減って、シンプルに突き動かされる衝動が最高レベルに達していました。


バイオリンとキーボードの女性陣ふたりによるメロの良さがたまらん。
ギターも轟音からメロディアスなのまで良いフレーズばかり。
ギリギリな合わせ方でシンクロしてくるツインドラムも最高。
スクリームの表現力もヤバい。
最強じゃないですかー。


コントや奇抜メイクは無し。面白要素ありのVampilliaも好きだけど、マジで音楽一直線になったときの彼らは恐ろしい。
とにかくフレーズがどれも哭いてたなぁ。アレはシューゲイザー/ポストロック好きにはたまらんです。



GEZAN

GEZAN、また”次”に歩みはじめてる!


ミドルテンポ曲を中心。新曲もちょこっとかな?
バラードでなくオルタナ。時にトラップの要素もあった気がします。
マヒトさん曰く”いまはオルタナが間違いない(※うろ覚え)”だそうで。
オルタナ……。次作がスティーブアルビニのプロデュースなこと、音と姿勢を考えるとGEZANが発してこれほど説得力のある言葉はないです。


サイケもトラップもシューゲイザーもポストロックもラウドロックも、前作の肝であったパンク/メロコアも……全部を核融合させてGEZAN独自の音を作ってる。
それこそピクシーズでありモグワイでありボリスが創ってきたオルタナティブな衝動であります。オルタナ……いまのGEZANのキーワードになるな。


ハンドマイクの曲が多かった。
マヒトさんってそこまでスクリームのイメージ無かったけど今日は吠えまくってたな。野獣のような吠え方はキンブラのマーヤを思わせた。あそこまでカッコいいスクリームを持っていたとは!


後半は「wasted youth」「absolutely Imagination」とパンキッシュな曲を連発。抑えきれなくなった人たちがモッシュしまくり。
自分も感情の赴くままに歌詞を叫んで、拳を上げて、身体を反応させて動かした。気づいたら汗でびっしょびっしょ。
ラストの曲はミドルテンポで叫びまくる慟哭ハードコアな新曲でした。


ライブがはじめ、マヒトさんに”今日は楽しい最高の夜になるのは決まってるんで”と言われたとき”今の自分にそんな気持ちになれるか?”と思ったけど、音を感じてる瞬間は言われたとおりになりました。
終わったあとの落差が激しくてそれが余計ツラくもあるけど、あの数十分は心から最高な瞬間だった!


GEZANであまりに感情が高ぶりすぎて全力でライブを感じてたら体力切れたー。
戸川純の5曲目ぐらいまで倒れてました;
こんなの久しぶり。
スマホもどっか飛んでって無くなるし……(終演後見つかりました


戸川純 with Vampillia

やっぱ好きだなぁこの組み合わせ。


「諦念プシガンガ」「好き好き大好き」……名曲を生まれ変わらせるパワフルな演奏。
そして、まったく負けることない戸川純の歌の存在感たるや。
上手さじゃなくてパワーだなぁ。立って歌う頻度も数年前より増えてる気がする。


歌モノなのにツインドラムがめっちゃ映える瞬間がある。
ドコドコと民族的な感覚で叩きまくるのはスゴいとしか言いようがない。
ラストは「赤い戦車」。この曲とVampilliaの演奏の相乗効果はホントすごいなぁ。
アンコールにピアノ+ヴァイオリンの伴奏のみで「怒涛の恋愛」をやりました。