soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/02/25 SPICE(安部勇磨、バレーボウイズ、CHAI、CASIOトルコ温泉、ドミコ、Enjoy Music Club、片想い、neco眠る) @ 味園ユニバース

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味園ユニバースで開催されたspice!neco眠るの森さんとFM802の土井さんがメインで企画してるイベントらしく、当然ながら良いメンツと良いフード!


2ステージ制で通常のステージとフロアの真ん中にそこそこ大きいライブスペースが。
ソールドアウトだったのは、このサブステージが大きく場所取ってたってのもありそうです。人口密度的にはぎゅうぎゅう!ってほどではなかったです。


バレーボウイズ

入場したらちょうどバレーボウイズが始まるトコロ。あまりしっかりは聴いたことはない。
良いバンドとウワサにはきいてましたが……めっちゃいいな!騒がれてる理由がわかった!


3ギター(ひとりはアコギ)、ドラム、ベース、男女ボーカルの7人。
曲はフォーク/歌謡にパワフルなロック演奏が乗る踊ってばかりの国やおとぎ話タイプ。
特徴は複数人で歌うボーカル。まるで合唱のよう。これがノスタルジーなトコを刺激する~。


アンニュイけどエネルギッシュ。
曲はゆったりなのに音にパワーあって動きがThe Drumsのように抑えきれてない激しさが感じられました。
そこに日本の小学校の合唱を思わせる複数ボーカル。こりゃたまらんな。日本人のノスタルジア琴線が刺激されて、ちょっとだけガチ泣きしちゃった;



あとライブしてる姿がホント素敵。特にボーカルの二人が踊りまくってるのが素敵でした。
男性ボーカルは踊るなんて生易しい動きでもなく、甲本ヒロトやThe Drumsのジョナサンを思わせる”エネルギーが爆発して身体が動きを抑えられてない”ってな風に見えます。いいなー。
ギターもしゃがみこんで弾いたりとバンド全体がとにかくエネルギッシュ!


ドミコ

初見……めっちゃいいな!


今やそこまで珍しくもなくなってきたギターボーカルとドラムのデュオ。
弾いてるフレーズひとつひとつにピンとくる素敵なセンスがありました。
Klan AileenやJapandroidsがコードや音のエネルギーで攻めてるのに対して、彼らの音はフレーズの魅力がある。良い意味でのわかりやすさがあります


あくまでも聴きやすく。
でもちょこちょこ高速カッティングを入れたり、表拍子とズレたリズムで弾いたり……テクニカル要素にニヤッとする部分を嫌味にならない程度に含めてくるのもよい。


ぬめっこい洋楽感のクセのある歌い方もサウンドと一緒になると気持ちいいのなんの。
基本はロックなリズム。一瞬だけダンスビートを入れたりと遊び心も面白い。
音の迫力に説得力があって……なるほどー、ええわー。


安倍勇磨 [from never young beach]

ネバヤンのボーカル・安倍勇磨さんのソロ。
”長丁場の休み時間だからみんな座ろうか~”とみんなで地面に座って聴きました。
めったに人前でかけないというメガネをして(おじいちゃんみたいだ;)リラックスしたムードでアコギ弾き語り。


曲はネバヤンの曲。やっぱ曲がいいな。声もいいな。ギターもいいな。
ちょうどお酒もいい感じに頭に入ってきて気持ちいいことかぎりなしでした。


弾き語りだと、楽曲のフォーク要素より南国要素のゆったりした側面が強く出てました。特にギターが強弱をしっかりつけててハワイアンな感覚もあり……。フラダンスのようにゆったりゆったり。
バンドだとギタリストとしては目立たないけど良いギターを弾くんだな。


「あまり行かない喫茶店で」とか曲が良すぎて歌い出しから泣きそうになりました。この空間いいなってシアワセが爆発しそうになった。
……と浸ってたら2番で”歌詞忘れた…誰か教えて……”とマジ忘れ;代表曲で……ウソでしょ?;;


新曲も2曲披露。弾き語りではまったりだったけどバンドだとどうなるか想像ができない曲調でした。楽しみだな―。


最後は「お別れの歌」
”あー 君には 言えないよ あー 君の目を ちゃんと見て話したいよ”
めっちゃ良かったです。 ソロも大アリ!


高橋一生の弟が歌ってるのを2Mくらいの距離で見た
と書くと強力なセンテンスになる気がする(笑)


片想い

実力者たちの集まりが、わざと王道を外してフザけてるような奇抜な曲を演奏する。でも結局ステキな部分が滲みでて全体に広がって……最終的に心に響く音楽になった、って印象でした。 


ノリの良い曲よりバラート調のじんわりくる曲が多かったかな。
コント的な悪ふざけも少なめ。癖あるけどキュッと胸をついてくる歌詞になんども泣きそうに。2018年は……って今年を歌う曲がよかったなぁ。


最後は「Party Kills Me」。
”死にそうだよ 胸がいたいよ”
”ぼく音楽辞めてもいいよ でも音楽止めたらやだよ ぼく音楽辞めてもいいよ でも会えなくなるのはやだよ”
グッサーーっと胸に突き刺さる曲です。


楽しい楽しい♪だったカクバリズムとはまた違った側面を見れた気がします。


CASIOトルコ温泉

4人娘がやりたい放題。基本はアンニュイビートと力み過ぎないサブカルな歌。かなりフザケてるけど音のツボは押さえてて心地よい。


曲の合間に”最近自分らで流行ってるねん”とユーロビートを流したり、MCに対して”(渋い声の)いいね~”って声ネタをサンプラーで流しまくったり……家でダラダラしながらしゃべってるみたいな力の抜けた空気がありました; 


ずっとザルで小豆を回してる人がいたり、無表情でフラフープを回しだしたり……。
客席に乱入してうおーーー!みたいなフリーダムとはまた違った自由さ。好き勝手にやってるさ~的な。


CHAI

大人気で一番ステージ前に人が集まったんじゃなかろうか?すごい時代になったもんだ;


ファンはコンプレックス女子からオサレ女子からロック好きからアイドル好きっぽい人も。
ガールズバンドはアイドルファン系が集まってくるのは当たり前の時代だけどもCHAIにもとは驚いた; 


特徴的な声。ツボなベース。ドライブするギター。
良い……んだけどもライブが音源の数倍もよかったバレーボウイズや安部さんに比べると音源を飛び出して心突き動かされるライブだった……とはならなかったかなぁ。いや、十分にいいんだけど期待値が高すぎたかも。


あと意外と作りこんであるライブだなと。
双子による新作宣伝ダンシングタイムがあったり、Booo!でSに煽るお約束があったりしっかり練られてる。近いようでCASIOトルコ温泉とは真逆なのかも知れません。 


「N.E.O」はやっぱカッコええっすな。イントロからドカンとくる。
一番グッときたのは「ウォーキングスター(だったか?フラットガール?)」のイントロ。まるでアンダワのような本格的なシンセがなって浮遊感溢れるサウンドに”この娘ら、やっぱホンモノだな”となりました。


Enjoy Music Club

フロア中央にあるサブステージを歩きまわり360度のステージにしてました。楽器なしマイクのみなスタイルを最大限に活かしてるなぁ。
その光景はまさに”音楽で楽しんでる”空間をそのものでした。素敵な光景だった~。
 

数年前に見た時は正直”劣化スチャダラパーかなぁ”と思ってしまいましたが……や、いいですな。
ヒップホップと捉えるより”たまたまラップしてるポップ・グループ”と思ったほうがいいのかもしれない。ナチュラルに楽しい音楽が身体に染みこんできました。


テーマソングの「E.M.C」はもはや反則級。イントロから”あ、これはポップでいいな”って始まり。そこに一瞬で覚えれる”E.M.C!”のコール。アンセムの匂いがあります。


ライブスペースを囲むお客さんたちは後ろのほうまで自由に踊ってた。あれだけ自由に楽しめる音楽空間を作れるのはスゴいな。
特別MCが上手いわけでもラップがカッコいいわけでもない。でもなんか楽しくなる空間。ポップなトラックが強いっすわ。


neco眠る

新譜中心のちょいトリッキーなライブになるかと思いきや「お茶」にスタートして「KANIMISO」「XLT」「Sun city's girl」と旧作中心の盛り上がる曲がいっぱい!フェストリ仕様の盛り上がりまくりセットでした!
問題曲「すごく安い肉」も相変わらず残ってた;


いままでイベント通して基本おとなしかったお客さんも前方を中心に踊り狂ってた~。
森さんと栗原ペダルさんの2ギターも完全にモノになってる。
ペダルさんがギターソロ弾いたり、SE的にリズムに色をつけたりする。
森さんが温かい音のギターでneco眠るらしさを形作る。


終盤に安部勇磨さん(+アンサマのTOKIYOさん)を呼び込んで「SAYONARA SUMMER」。ゆったりと聴ける歌モノ。こんなneco眠るもよい。


本編ラストに「Engawa Dance Hall」!この曲の熱量はいつになっても変わらない。フロアも踊らにゃ損損の大騒ぎに~。
アンコールに新メンバーのおじまさいりがボーカルで「猫がニャ~て、犬がワンッ!」。最後まで笑顔にあふれたライブでトリでありました!