soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/04/08 津山篤、SiFolk @ 難波ベアーズ

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フォークユニット・SiFolkと津山さんによる、ガチなアイリッシュ/ケルト・トラッド祭り。
津山さんもしっかりとトラッドの文脈に乗っ取って演奏してて面白かった。それでいて津山さんでしかないアクが出まくってた;


津山さんソロ→SiFolk→合体セッションの流れ。


津山篤

津山さんソロはしっかりトラッド・フォーク。
他のライブでもそういった面も見せてたから違和感はないものの……ここまでしっかりトラッドを表現できるとは驚きです!


ギター+歌の弾き語り。たまにルーパーも使用。
最初はフランスのトラディショナル・トラッドを2曲。
一瞬で作るループのカッコよさに惚れ惚れします。
しっかりトラッドの文脈をなぞりながらルーパー+ディレイでフレーズをミリ単位でズラしてサイケなトランスループにしたりとアバンギャルドな面もチラリ。



最初の二曲はしっかりトラディショナルの文脈だったのに3曲目は次のライブを宣伝するフライヤーの歌。
最後の4曲目はここに書けないようなヒドい歌詞……とけっきょく津山さんワールドに突入してました。
演奏はしっかりトラッド。この人のインチキくさい”それっぽさ”は素晴らしいな;
それっぽさは失礼か。それそのもの。


本気とオフザケが同居して、しかもどっちも同じテンションでやっちゃうもんだからどこまでホントでどこまでジョーダンかわからなくなります;


ちなみに津山さんが使用してたギターにはボイラーとかに貼ってる注意文のステッカーが貼ってありました;


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SiFolk

ガチなトラッドフォーク演奏。
2人でアコーディオン、ブズーキ、バグパイプ、ティン・ホイッスルなど色んな楽器を持ち替えてジグやリールを演奏してました。


planktonさんが呼んでる本場の人達に比べると正直なとこ演奏に危うさがありました。でも楽器やトラッドの構造の説明をしながらのライブは興味深くて面白かったです。

SiFolk + 津山篤

最後にSiFolkに津山篤さんが参加。
なんでも87年からの付き合いで、オープンして間もないベアーズで共演したこともあるそうな。
基本はSiFolkの延長線上なトラディショナル・フォークのセッション。でも津山さんが入ると(良い意味で)イビツさが加わって面白かった!



演奏するチューンは他のトラッド・バンドや映画などで聴いたことがある曲が多かったです。
けど津山さんのギターは普通のトラッドならまずありえないリズム、グルーヴを突っ込んでました。
トラッドの文脈に乗っ取りながらソウルの部分で違うノリが加わる感覚。面白い!


トラッドってメロディは悲しいのが多いけど、音色/グルーヴはカラっとしてる。
でも津山さんはロック/アバンギャルドなねっとりしたグルーヴをトラッドに混ぜてました。
ベアーズで行われるトラッド祭りらしい風変わりトラッドな演奏でありましたー。面白かった!