soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/07/16 ヒグチアイ @ JANUS

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2ndアルバムのレコ発 by バンド形態。ヒグチアイさんのキーボード/歌 + ベースとドラム(伊藤大地さん)

よかった~。
歌で”ヒグチアイ”を伝える側面。
テクニカルな演奏でワクワクさせる側面。
どっちも楽しめましたー。
歌を聴いてて何度も泣きそうになりました。
歌詞内容はもちろん、”歌で自分/気持ちをこんなにも表現してるって素敵だな”と。


あと久しぶりに見た伊藤大地さんのドラム、鬼ヤバ!




最初の3曲はノリのいい曲。演奏も超テクい。


伊藤大地さんがバキバキに叩きまくっててやっぱこの人すごいな、と。
16分のハイハット刻みがペダルのオープンによって8ビートの裏打ちにしか聴こえないのはすごかった。
執念のようなドラミング!鬼!!


大地さんはシンプルなビートでも心地よい。
「猛暑です」の比較的スタンダードなリズムのキックが大発明されたビートのように心地よく身体に浸透してきました。ちょっとスゴすぎた……。
ただ前半は演奏に耳が行きすぎてヒグチアイさんの歌詞にまで脳が処理しきれないトコも。



4曲目からしっかりと歌詞を聴かせる歌/演奏のバランス。
やっぱ素晴らしい歌詞を書く人です。ライブで歌うとエモーショナルになって心により強烈に届く。
ひとたび歌にハートを奪われると、テクい演奏が繰り広げられてもしっかり歌詞を聴く脳になってる。演奏も歌詞/歌を盛り上げる要素に。


ライブの真ん中ではヒグチアイさんオンリーで弾き語りのコーナーも。
歌詞がクローズアップされればされるほど、脳が歌詞を追うようになる。
弾き語りを中盤に配置するのは良いライブ構成ですね。
前半と後半で聞き手側の演奏の捉え方も大きくかわったと思います。


セトリはもちろん新譜を中心に。+過去曲も聴きたいと思ってた曲をやってくれて満足!
新譜からは「わたしのしあわせ」「ぽたり」と歌い上げる系が響いたなぁ。素晴らしい歌声。
「不幸ちゃん」は楽しい演奏で盛り上がったけど歌詞はエゲツないよな;
騙されてる感あります笑


アンコールの一曲目の「備忘録」は震えた。
元々の曲の魅力にプラスして”そうくるか!?”ってなアレンジ。鳥肌でした。
野外フェスのデカイステージで見てるみたいなカリスマ性とスケールの大きさがあった。




MCは真面目なトーンの話が多い。
そこにちょこちょこヒグチアイさんの天然おもしろ成分が入ってくるのがいいなー。
インタビューで”イメージ作りのため写真であまり笑わないようにしてる”って行ってたけどライブでも笑顔を抑えめだった印象。ゆえに笑ったときの破壊力がスゴい。幸福感!




いま一番素晴らしいSSWってのを実感するライブでした。
ちょっと変わった音楽を聴いてて(アングラ/アバンギャルド)、それでいてスタンダードな音楽(歌モノ/フォーク)にも心打たれる人はぜひ聴いてほしい!


ベアーズとか全感覚祭とかでやっても受け入れられる気がするのです。