soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/07/21 ハナレグミ @ 大阪城野音

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ハナレグミの野外ワンマン。良すぎた……。
歌声は超優しいのに、ギターのグルーヴはブラックミュージックのグルーヴがある。
どちらの方面でも最高!


バンドもYossyさんとかスゴい人が集まって素晴らしい演奏をしてた。それなのにハナレグミに意識が集中しちゃう圧倒的な存在感。
歌はもちろん。リードギターでも魅せるし、ソロ後ろのリズムギターですら「おぉ!」と思わせる音を奏でてた。超人かー。




大阪城野音の午後。空は青空。客席の半分は日陰のグッドな環境でスタート。
もうのっけから気持ちいい。
穏やかなのにしっかり揺れるグルーヴ。蝉の鳴き声と合わさって一瞬で天国に〜。


歌モノにスカ、レゲエ、ファンクを絶妙にブレンドしてどんどん心地よくなってく。
楽しい曲でもメロウネスを忘れない。
穏やかな曲でもグルーヴを忘れない。
そりゃアルコールが進みますわなー。
贅沢を言うなら場内ドリンクバーにビール以外もあればよかったのだけど〜。


気の抜けたMCと一緒にライブは進んでいく。客席もゆるゆるとみんなが笑顔。
中盤にMCゼロでシリアスに進めていくパート。夕暮れとマッチして心に染みました。


日が落ちてからは「深呼吸」や「光と闇」(白い光とハナレグミの影による視覚演出が素晴らしかった!)を経て、終盤の盛り上げゾーンへ。
「オアシス」の中盤にブギーバックのラップをかぶせるステキなアドリブ!心の第1位〜♪
そこから「明日天気になれ」に繋げるモンだから……もう最高でした!




アンコールはバンドと「オリビアを聴きながら」を披露したのち弾き語りへ。
この弾き語りがまた反則的に良くて!
ホンモノの音楽/歌に触れました。タイコクラブで数千人をアコギと歌だけで完全に魅了してたのを思いだすなぁ。


MCでの“引きこむ音楽ではなく、ただそこに佇む風景のような音楽をやりたい”って言葉は素敵だったなぁ。
「家族の風景」も「明日天気になれ」も「さよならCOLOR」も特別ではなく、誰しもが思うコトを歌ってる、とか思いました。


最高のライブ。
を経てからの揚子江ラーメン。
を経てからの銭湯サウナでめっさ気持ちよい一日でしたー。
水風呂で〆たときは夏の夜も不快感がゼロになる。


大阪城野音に着いたときは汗だくだったのに、ハナレグミのライブが始まってから一度も暑いと思いませんでした。
暑さより心地よさが勝ってた。
最後の弾き語りで涼しい風が吹いたときはグッときた。自然すら味方につけるライブ。


2018/07/17 Diane Birch @ Billboard Live Osaka - 1st stage

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ザ・大阪のオバちゃんに囲まれてのDiane Birch @ Billboard Liveでした;
ムーディーに音に浸れる環境とはほど遠く……トホホ;


『Bible Belt』からほぼ全曲。代表曲「Valentino」が収録されているためポップなイメージが強いアルバムだけど、実際はバラード/ムーディーな曲が多い。
でもライブではニコニコ歌うからポジティブな印象~。




キーボード(Diane Birch)+ドラム+ベースのトリオ編成。
ドラム&ベースはラフなノリ。
イントロに入り損ねたから、ふたりで勝手にアレンジして遅れて入ってたりしてた;
そんな状況も楽しそうに演奏する3人でありましたー。


Dianeの歌声がほんと綺麗。よどみがなくてスッと耳に入ってくる声です。
ソウルな歌唱をしてもソウルフルになりすぎず、あくまでもポップな感触で耳に届く。
あとスタイルがめっちゃ良かったです。綺麗やわ~。




スリーピースでシンプルに音楽を届けてくるの軽快で気持ちいい。
けど音源だとホーンやストリングスでダイナミックなアレンジが効いた曲も多いので、ちょい物足りなさも無きにしにあらずだったかな?
とはいえ何度も言ってるように、楽しそうに歌うDiane Birchのポジティブな空気は心地よかったです。



「Rewind」の歌いだしで
”あなたに言いたいことがいっぱいあるけど 言葉が思い浮かばない”
に変える粋な歌詞アレンジすをるも客は反応ほぼ無し。
”通じた?”と確認してました;
近くのおじさんは”間違えたんだよ”と隣のおばさんに説明してました。
むくわれねぇ;


2018/07/16 ヒグチアイ @ JANUS

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2ndアルバムのレコ発 by バンド形態。ヒグチアイさんのキーボード/歌 + ベースとドラム(伊藤大地さん)

よかった~。
歌で”ヒグチアイ”を伝える側面。
テクニカルな演奏でワクワクさせる側面。
どっちも楽しめましたー。
歌を聴いてて何度も泣きそうになりました。
歌詞内容はもちろん、”歌で自分/気持ちをこんなにも表現してるって素敵だな”と。


あと久しぶりに見た伊藤大地さんのドラム、鬼ヤバ!




最初の3曲はノリのいい曲。演奏も超テクい。


伊藤大地さんがバキバキに叩きまくっててやっぱこの人すごいな、と。
16分のハイハット刻みがペダルのオープンによって8ビートの裏打ちにしか聴こえないのはすごかった。
執念のようなドラミング!鬼!!


大地さんはシンプルなビートでも心地よい。
「猛暑です」の比較的スタンダードなリズムのキックが大発明されたビートのように心地よく身体に浸透してきました。ちょっとスゴすぎた……。
ただ前半は演奏に耳が行きすぎてヒグチアイさんの歌詞にまで脳が処理しきれないトコも。



4曲目からしっかりと歌詞を聴かせる歌/演奏のバランス。
やっぱ素晴らしい歌詞を書く人です。ライブで歌うとエモーショナルになって心により強烈に届く。
ひとたび歌にハートを奪われると、テクい演奏が繰り広げられてもしっかり歌詞を聴く脳になってる。演奏も歌詞/歌を盛り上げる要素に。


ライブの真ん中ではヒグチアイさんオンリーで弾き語りのコーナーも。
歌詞がクローズアップされればされるほど、脳が歌詞を追うようになる。
弾き語りを中盤に配置するのは良いライブ構成ですね。
前半と後半で聞き手側の演奏の捉え方も大きくかわったと思います。


セトリはもちろん新譜を中心に。+過去曲も聴きたいと思ってた曲をやってくれて満足!
新譜からは「わたしのしあわせ」「ぽたり」と歌い上げる系が響いたなぁ。素晴らしい歌声。
「不幸ちゃん」は楽しい演奏で盛り上がったけど歌詞はエゲツないよな;
騙されてる感あります笑


アンコールの一曲目の「備忘録」は震えた。
元々の曲の魅力にプラスして”そうくるか!?”ってなアレンジ。鳥肌でした。
野外フェスのデカイステージで見てるみたいなカリスマ性とスケールの大きさがあった。




MCは真面目なトーンの話が多い。
そこにちょこちょこヒグチアイさんの天然おもしろ成分が入ってくるのがいいなー。
インタビューで”イメージ作りのため写真であまり笑わないようにしてる”って行ってたけどライブでも笑顔を抑えめだった印象。ゆえに笑ったときの破壊力がスゴい。幸福感!




いま一番素晴らしいSSWってのを実感するライブでした。
ちょっと変わった音楽を聴いてて(アングラ/アバンギャルド)、それでいてスタンダードな音楽(歌モノ/フォーク)にも心打たれる人はぜひ聴いてほしい!


ベアーズとか全感覚祭とかでやっても受け入れられる気がするのです。


2018/07/15 KING BROTHERS、ギターウルフ、SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER @ Banana Hall

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最強にロックな布陣でのキング・ブラザーズのレコ発!

Screaming Seagull Kiss Her Kiss Her

愛葉さんの余裕のある姿勢。めっさカッコよかったなぁ。ねぇさん!!!


愛葉さん、声はツラそうな時がたまにありました。
でも仕草が表情がめっさカッコいいのです。リズムに合わせて空を手で叩く仕草とかシビれるぅっ!
あと英語歌詞がとてもネイティブっぽい。
現地の人が聞いてもカッコいいと感じるであろう英語の表現。他の日本バンドとは明らかに違います。




ギターは愛葉さんオンリー。
一ノ瀬さん不在なので蓮尾さんがギター・ソロ的な音もキーボードで対応してました。
ギター・ソロに負けないすごい迫力の音をキーボードで鳴らしててヤバかった!


コーラスは担当の女性がいなくなってドラムのおかもとなおこさんが対応してました。
コンパクトな編成になってたけどオルタナの一番熱かった時代を復活させる迫力にぶっ飛ばされた!


おかもとなおこさんは昨年はスネオヘアーで叩いてるのを何度も見ました。
ぜんぜん違うサウンドのSSKHKHでも違和感なく叩いてるのがスゴい!


「You come to me, and give them back to me」はめっさカッコよかったな~


ギターウルフ

いつもより音量とハチャメチャさは足りなかったかも?トリじゃないからかなー。


新ベースウルフのGOTZさんは4弦ベース。演奏は上手かった印象。
セイジさんが暴走してるときにしっかりベースでグルーヴ作ってました。
U.G.さんみあいなクール系よりワイルド系。セイジさんと一緒にダイブもしてました。
でもひとつ前の人ほど野性味はないかな?
シャウトのタイミングとかまだまだ完全にハマりきってない感じはしたけど……しっかりベースウルフでありました!


セトリは珍しく「環七フィーバー」無し。
常に全力ダッシュではなくちょいテンポを抑えた演奏だった気がします。雄叫びは常にあげてるけど;
「KICKOUT THE JAMS」でステージに上ったのはSSKHKHの中尾憲太郎さん。
ギターを弾かせても上手いなぁ。
セイジさんのロックアクション・チェックにも一発OK。スマートにキメてました。


KING BROTHERS

レコ発&20周年!


マーヤは怒りでなくずっと笑ってた気がする。すごい楽しそうでした。(フロアダイブしてからはほとんどずっと支えてたから表情見れてないけど;
新譜のバラエティ豊かな曲がハッピーなキンブラのライブを成立させてる。
真の意味で踊れるキンブラが誕生したかも!




新譜の曲は変速リズムを全員で合わせるテクニカルな面も。ちょいtricot的な。キンブラがこういうのやるとはなー。
あとアフリカンビートで踊れる曲も新基軸で最高でした。
これらはゾニーさんの鋭いドラムがあってこそだなぁ。
今のキンブラだ!



新譜だけでなく旧作の曲もいっぱい。「get away」「kill your idol」「魂を売り飛ばせ」「XXXXX」。
もちろん「ルル」と「マッハクラブ」も。
「ルル」は一曲目でありました = 一曲目でマーヤ飛び込んでた;


アンコールにフロアライブ。
マーヤはクラウドサーフをせず。
3人で楽しそうに演奏してるのをみんなで囲んで見てました。ちょい今までと違うキンブラの空気を感じました。
すこし落ち着いた新譜の曲はライブの勢いを殺すかな?と思ったけど、リーダーのMCの上手さでうまくライブの流れに組み込んでました。


あとMCで
「前のバナナホール(現TRAD)でギターウルフと対バンしたとき、俺らはスピーカーからダイブした。
そのあとセイジさんもダイブした。サングラスで何も見えてないのに。どれだけのスピードで落ちてるかもわからないのに!かなわねぇ。」ってMCに爆笑しましたw


2018/07/14 ベランダ、LOSTAGE、EASYCOME、And Summer Club @ 十三ファンダンゴ

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ベランダのレコ発!
イイメンツを揃えたドラマチックな一夜でした。

And Summer Club

久々に"良い!"と思えるアンサマのライブ見れたぞー。勢いあってよかった〜。
いつも以上にふたりの声が枯れてたけど;
でも歌より勢い&演奏のエモさが最高に響いてました。


ファンダンゴ似合うなぁ。ちょい海外な空気があるハコの感じが陽気なサウンドにぴったりハマってました。


Tokiyoさんがラストにギターをネックから地面に突き立ててるポーズがtoeみたいでカッコよかった~。


lostage

出演者の年長者として先輩のカッコよさでベランダを祝福していました。
一切手を抜かずも若手達を”こいよ”と手招きする感じ。


METZともベランダとも違和感ナシで対バンできるバンドなんて普通おらへんやん!
ちょっと良すぎて泣いちゃった。
冗談らしく"おっさんやねん。良い歌を歌うおっさんやねん"って言ってたけどホントにそうでした。反則だー。




いまだにLostageのライブになんでここまで心を動かされるのかが説明できません。
特に拓人さんのギターがなんでアレほどカッコいいのか。
変わったことはやってないと思うんやけどアホほどカッコいいんよなぁ。
理論でなく魂!


METZと対バンしたときとは真反対に歌中心のセトリ……の中にアンサンブルの面白さも取り入れてる。上手く合わせてくるなぁ。
最後無いはタブとエモが混ざり合うlostageの"さりげない"幅広さが際立つ曲でカッコよかったです。


拓人さんのリズムも旋律も同時に鳴らすギター。
パワフルに叩きつけるドラム。
そこに乗る五味さんの歌のエモいことよー。




今日のlostage見てて”この人達は生まれた時代/場所が違えばOASISになってたかもしれないなぁ”とまで思いました。それほどにカッコよかったです。



easycome

最近、名前はよく見かけてたけど音に触れるのは初。
爽やかなギターポップ。ロック色は薄め。
うーん、そんなにガツンとはこなかったかなぁ。


ベランダ

ベランダのレコ発ファイナル。
そのシチュエーションもあってエモかった!やっぱ良い曲ばかりだ〜。
「早い話」のイントロでうほー!ってなるのはもはやアンセム感ある。


バンドの雰囲気がええなぁ。良い人オーラが出まくってる。だからこそのサウンド
そしてこういう人達ほど闇/毒が深くて一筋縄じゃいかないトコある。
グッドメロディをバンド全員のアンサンブルで高めていく。素敵なバンドだ〜。



ロックな部分よりグッドミュージックな部分が全面に出てたかもなぁ。
グッドミュージックがグッドすぎてロック的カタルシスが起こるみたいな場面も。
ステージ上の四人が盛り上がって笑顔が溢れるときも、"曲展開がそうだから"じゃなくて”良い演奏が止まらなくなったから楽しさ溢れ出ちゃってた”って趣がありました。




ギターは暴れまわってる印象あったけど、しっかり見てると意外と要所でのみ爆発してる。
まったく弾いてない場面も多いのに驚いたり。必要なときにズキャーンと入ってくる。
ナードマグネットのギターと近いと思ってたけどけっこう違いあるかも。


ボーカルさんの雰囲気が好きです。目やオーラがバンドの優しい空気にベストマッチしてる。
ベースの鈴子さんがエフェクター1つでステージの真ん中で頑張ってるのはカッコいいなぁ。
いつもより緊張してたのか動きは抑えめだったような。
だからこそハッピーが爆発したときのエモさが!
感動的なMC→自身がメインボーカルを務める「(ever)lightgreen」って展開も震えた。




今日のベランダは歌が核にある感じでeasycome・タイプでした。
ものすごく大切に曲を演奏/歌ってた。
不用意に”ホラ、楽しい~”ってだけのライブにしてなかった。


歌がど真ん中にあって、ガン!とくるインパクトが各所に配置されることで面白みが増す。






あとDAWAさんがDJしてるイベントは転換中も楽しいわー。
lostageのあとにBad Religionの「American Jesus」をかけるDAWAさん素敵。


ベランダのレコ発で、アンサマとlostageの転換中にスマパンをかけるDAWAさん素敵……


そしてライブ後に「サマージャム'95」をかけるDAWAさん。
ド夏な今日にそれは反則っす!

2018/07/12 Three Mantras、Victoria shen、Kevin、金属太古+sandersonia @ 難波ベアーズ

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ベアーズでノイズ系寄りのイベント〜。面白い出演者いっぱいで楽しかった!
Three Mantrasは2年前に見たときよりめっちゃ良くなってたぞ〜!


kevin

初見の3ピースバンド。
ドラム、ギター、ボーカルのベースレス編成。
ミッシェルガンエレファントとホストの間のような風貌が独特でした。


音も独特。トリップホップとサイケ・ハードコアを合わせたよう。ANYO meets Vivakappa的な。けっこう好きでした〜。


基本は反復とノイズギターの組み合わせ。
常に全力で叩きまくるドラム。休符ゼロで音が詰まりまくってる叩きっぷりでした。ありゃスゴい!


ギターはズギューンってなノイズギターをかましたり、ベースの代わりに低音でトリップホップ/インダストリアルなベースラインを弾くこともあって、これがかなりカッコよかった!


ボーカルは高音スクリームから早口アジテーション、そして凶悪スクリームと器用。見た目がホストっぽいのでその多才さに違和感が;


基本は勢いのあるサイケ/ノイズ・ロックでちょこちょこ見かけるパターン……なんだけど、突然コクトーツインみたいな歌が始まったり、独特な見た目だったり……カオスを感じました。
ギターの音とかちょいワンパターンだけど、この迫力とごちゃまぜ感。かなり好きです!


金属太古+sandersonia。

メタルパーカッションとバイオリン(&たまにスネア)のデュオセッション。


インダストリアル・ドローンでありました。
不穏な空気と工場環境音のような音。つい最近にプレイしたLIMBOとINSIDEを連想しました。アレってすごくいいインダストリアルサウンドだったんだなあ。


メタルパーカッションはカン!カン!と叩くのではなくマレットでサスペンデッド・シンバルのように叩いてることが多かったです。
バイオリンはメロディでなくドローンサウンド


良い音だったけど、展開の割に演奏時間が長かったかなぁって印象も。


Victoria shen

アメリカから来日したノイズ/電子音楽のアジア女性。強烈なライブでした!


動作/ポーズのひとつひとつがエロティック。
露骨でないのにエロスを感じる。こうなると幾本も伸びるシールドまでがエロいものに見えてきます;
身体で魅せるライブ。エロティックとノイズの融合でありました。


モジュラーシンセのギュギュギュ!って音がメイン。
シールドがスネア、フロアタム、バスドラにも繋がってたので音にも作用したはず。叩くのではなく、傾けたり移動させたりしてました。


音は超個性的でもない。でも良い音であることは間違いない。
音単体より身体性との融合こそキモ!


最初はステージで普通にライブをしてたけど、しだいにスネアをフロアに担ぎ込んだり、バスドラをスピーカーに押し付けたりとちょっとずつ無茶苦茶になってく。
でもコレもまだ序章にすぎなかったのです……。




突如”脱いでー!”って声がフロアから聞こえる。”面倒な客がでてきたか?”と思ったらPIKAさんでした。
ってことでスペシャルゲストにPIKAさんが参加。
ここからが大変!


ターゲットになった男性客がPIKAさんに上半身脱がされて、Victoria Shenにシールドをボトムスにつっこまれて;
PIKAさんとVictoria Chenにバックブリーカーされたりスピーカーに押し付けられたりとわけわからんことに。
最終的にはVictoria Shenとくんずほぐれつ……ってかローリングバックドロップ状態でフロアを転がりまわるカオス。タイツも破れて破天荒エロス。


男性客を弄り倒したあとも暴走は止まらず。
スネアのスナッピーを咥え、スピーカーによじ登って頭を振り回す(妖怪みたい;
PIKAさんと向かい合ってスナッピーを咥えあってドラムを叩く
とメチャクチャな行動の連発。思考が追いつかない;


前半はエロティックとノイズの融合を。
後半はPIKAさんとの大暴走を。
パフォーマンスが衝撃的すぎて正直なとこ音はほとんど覚えてないです;
PIKAさんとShenの出会いは河端さんのブログに詳細が。これはとんでもない二人を巡り合わせてしまったのでは……;



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Three Mantras

Three Mantras = 河端一 + 山崎マゾ + 吉田ヤスシ。
冷徹なビートにノイズな音がリズミカル&ドゥーミーに乗る。
ジワジワと気持ちよくなって最終的に黒い音の快楽に溺れ死にそうなる最高のインダストリアルでありました!


吉田ヤスシさんはヴォイスとメタルパーカッション(ビールタンク)、そしてシンバル。シンバルは前回(2016年)に見たときはなかったような?
ビールタンクはドラムスティック以外にトンカチで叩いておりました。少しづつ変形していくのが怖い&ゾクゾクする!


マゾさんはシンセ。そしてヴォイス。たしか前回はシンセオンリーだったはず。
ヤスシさんとマゾさんのヴォイスの絡み合いは最高でした!この追加要素でこのユニットの面白みが爆発的に上がったと思います。
シンセもエグい音出してた。たまにControlled Deathを思わせる神聖な音も。


河端さんはギター。(シンセもちょこっと?)
一般的なギターの音は鳴っておらず、シャー!とシンセのような音で味付けしていました。
また一定の感覚でシャン!と音を出してリズムに溶け込むことも。


最初はリズムレス・ドローン。
そこにベースのビートが追加され、各者の音/声がビートに絡みついて中毒性抜群のリズムを生み出す。
1mmレベルの微調整により熟成された工芸品的なビートでありました。これが気持ちいいのなんの!


ビートが、ノイジーな音が、暴れ回る声が……どんどん暗黒的に気持ちよくなっていきました。
一回リズムが無くなって終わる……かと思いきやマゾさんが極悪かつちょいファンキーなループをシンセベースで奏でる。再度盛り上がっていきました。


2つめのビートも消えて……最後にズギャー!っと音を出してマゾさんが去っていく。
河端さんもラストにドギャー!と音を出して退出。
ひとり残る吉田ヤスシさん。
どう終わらせるか?と見守ってると……タバコに火をつけて一度だけ吸って去っていく……カッケーーーーーーーー!!!!


最後のヤスシさんカッコ良すぎやん!
恐ろしい爆音のなかで余裕の表情で一服とかあんなもんヤバいやん!!
惚れるやん!!


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この日のベアーズは照明がよかったなぁ。
特にThree Mantrasのときの照明は神がかってました。
ベアーズの照明は人力感があって好き。

2018/07/10 clammbon @ BIGCAT

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クラムボンのワンマン。よかった〜。
「KANADE DANCE」でトランシーにスタートして、モメントEPシリーズの曲を中心としたセトリを展開。今回の3は相当にバラエティ豊かだな。


オーガニックグルーヴなクラムボンってイメージから脱するデジタル/ドラマチックなスタイルでした。Diploな曲をクラムボンがやるとは!しかもめっさ良い!tofubeatsやseihoのノリに近いかも。


"バンド"な枠から外れる曲調も多い。
ドラムがひたすらサンプラー叩いたりとか。
かと思えば過去最高級に生ドラムか暴走する曲もあって……色んな音を吸収しながら確実にクラムボンな音!




本編が終わったあともステージ袖で郁子さんがすぐに"今日の演奏良くね?"って言ったらしい。
それをミトさんに言われて恥ずかしがる郁子さんがめっさ可愛かった。
ホントこの人いつになってもかわいいなぁ。


郁子さんが"良くね?"って言うぐらいにグッドな演奏でありました。
ノリの良い部分よりドラマティック/エモーショナルな部分が素敵でした。
幻想的な照明をバックに昇天してく演奏にはガツンときた。
ちょい泣きそうになりました。



フェスセトリ的な派手さは抑えめでワンマンならではのライブ。確実に良い音楽でありました。丁寧にクラムボンの曲を聴けたって感覚~。