soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

あさやけぼーだーらいん / Voltage of Imagination(vo:茶太)

Ancient Colors InfinityシリーズとORBITAL MANEUVERシリーズを制作してきたVoltage of Imaginationが満を期してアルバムをリリース!
ボーカルに茶太さんを迎えて、bermei.inazawaさん、Estiさん、大嶋啓之さんが作曲をしています。
視聴曲を聴いた時瞬間、ビビッときたので楽しみにしてたのですが……う〜ん、この豪華なメンツにしては微妙だった。


ラウンジ、ダブ、トリップホップ要素を混ぜてポップスにぶち込んだようないつものbermeiさん風の曲調が主。
メジャーでリリースされているのも納得できる音作りはさすが。しかし楽曲自体はピンとこなかった。
ポップス調のメロディはあるものの耳に馴染みやすいモノでは無く、かと言って独自の深い世界を作り出しているわけでもない。
耳障りの良いポップスにしたいのか、世界観で勝負したいのかどっちつかずで結局特徴の無いポップスになってしまった印象です。
このメンツだともっと良いモノを期待してしまう。BAD RELIGIONにおけるNEW AMERICAのように(微妙な例
あと曲調のわりにはボーカルの音量が大きい気がします。伴奏が迫力不足に感じますし、トラックと歌が分離して聴こえる。
茶太さんの歌もきれいに歌いすぎて感情を込めた歌声が少ない気がする。それゆえこちらも感情を動かされなかった。
たぶんわざとそういう歌い方をしてるのでしょうが自分には合いませんでした。
完全な駄曲は無いのですが印象に残りづらい曲が多い。


数曲取り上げると
①は大人しい静のAメロからキャッチーな動のサビに展開する。サビのメロディが良いです。このアルバム内ではわりと気に入ってる曲。ただ静と動の変化が薄く一本調子に聴こえる。サビがもっと力強かったらより良かっただろうに。
④はゆったりしたポップソング。お洒落なアレンジが良い。ちょっとインパクトは弱いか。
⑦は気だるいダビーなAメロから開放感あるドリーミーなサビに展開する曲。まぁまぁ。


とここまで良い所が無いかのように書いてきましたが⑥と⑩は良かった。
特に⑥は何度聴いても鳥肌が立ちます。
まず曲を通して琴線に触れまくりのメロディが素晴らしい。
茶太さんの歌声も表情がある。サビの上がる所の歌い方が好きです。
そして何といってもESTiさんによる温かいアレンジが最高です。まずは少しづつ伴奏を増やして盛り上げていき、2回目のサビで一回落とす。そのあとのCメロで一気に爆発します。ここの開放感がたまらん!初視聴時には震えました。C71で買ったCDの中のベストトラックの一つ。
⑩はキャッチーなポップスでサビが好き。歌詞も良い。このアルバム内では一番「eclipse」に雰囲気が近い曲です。
気に入った2曲はどちらも茶太さんによる作曲。お前にはbermeiさん達の音楽は理解できないんだよと言われているようです。
まぁ、こういうわかりやすいメロディの方が茶太さんに合ってると思うし自分好みだなぁ。


いつもの同人CD紹介なら「⑥と⑩のためだけに買う価値あり」とか書いてるのですが、メジャー流通という事で値段は高いですし、なによりこのメンツで良かったのが2曲だけだったというのはショック。
自分は2曲を除くと正直期待はずれだったのですが、ネット上での評判は良いようです。
結局は好みの問題かな?なんだかんだ言ってキャッチーなのや音圧があるモノが好きなので。
ミドルテンポのポップスが好きな人なら好きになれるのかもしれません。
逆に自分のようなキャッチーなのが好きな人、特に「eclipse」のようなのを期待している人はそれなりに覚悟しておいたほうがいいかも。


ちと書きすぎたか。読みにくい。