soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Young Machetes / The Blood Brothers

Young MachetesYoung Machetes
The Blood Brothers

Wichita 2007-01-22
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by G-Tools
カオティックハードコア勢の中でもひときわ異彩を放つThe Blood brothersのメジャー3枚目。
何もかもミキサーに入れて掻き回したような滅茶苦茶サウンド、それでいてなぜか知的、妖美という単語が似合う独特なサウンドは健在。
甲高い声で叫び続けるツインボーカルも相変わらず。
しかし、今まで比べると凶暴な勢いは押さえ気味な気がする。バンド全体でぎゃあぎゃあ騒ぎまくるというより、エキセントリックでちょっと病んだ”雰囲気”が前面に出てる。(彼等にしては)落ち着いた変態どもといったところでしょか。
曲によってはドラマティックとさえ言える展開も見られます。
曲全体の雰囲気を重視にするようになったことで、前作の「Trash Flavored Trash 」や「Rats and Rats and Rats for Candy」などに見られた、聴いた瞬間ビビッ!とくるフレーズが少なくなったのは残念。
また、前作ほどダンス傾向があるわけでなく、純粋なロック色が強い。
ボートラのリミックスを抜くと全15曲。
変体な曲調でこれだけ曲数が多いとさすがに疲れてきます。
似たような曲も多いし。


①「ファイヤー!ファイヤー!ファイヤー!」でスタート。ミドルテンポの混沌とした曲。
③先行PVになったダンスロック。今作で一番キャッチー。イントロのオルガンでやられます。体を揺らしたくなるダンサブルな曲。中盤の暴れ具合もカッコイイ!一番気に入った曲です。
④前半は暴れまわって後半はゆったりと歌い上げます。低音ボーカルの声がエロい。
⑤一気に加速するサビがカッコイイ。後半の大仰なコーラスワークは今までになかった曲調。⑨にも似たようなコーラスがあります。なかなか良い。
⑥タムを多用したリズムが面白い。「Vital Beach!Vital Beach!」の掛け声は一緒に叫びたくなる。


悪いアルバムではないけどなんか物足りないなぁ。前作・前々作よりクルものがない。絶賛できる曲は③と⑤くらいです。
独特の雰囲気は好きなんだけど、ちょっとまったりしすぎたか。
コイツらはもっとキャッチーな路線の方が好き。


↓③Laser life